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卒業設計の進め方_03【秘策】敷地選びで卒業設計に勝つ

建築学生の皆さん。

こんばんは!Kaede Architectのなかむラテです。

卒業設計は順調でしょうか?

既に卒業設計で取り組むテーマや建築で解決するべき問題点が見つかり、敷地を決めて、後は設計を詰めていくだけという方もいるかと思います。

正直に言います。私は12月に入ってもまだ敷地が決まっていませんでした。ということはもちろん設計はしていません。

当時は相当焦っていました。

ということで今回は、テーマから問題点を建築で解決するコンセプトと同じくらい重要な『敷地』選びについて書いていこうと思います。

何故『敷地』がそんなに重要なのか?

当たり前ですが、敷地なくして建築は建たないからです。

新築だとしても必ず敷地は存在し、建築の形状を決めてしまう程の力が敷地にはあります。

私の持論ですが、建築設計は0から1を生み出す行為ではありません。存在する『敷地』がある以上、建築設計とは0.2から1にする行為であると思っていますし、敷地の持つポテンシャルによっては、0.3〜0.5から1を生み出すものと言えるかもしれません。

いくらコンセプトがみんなを説得出来るものであっても、建築設計が上手く出来ないと評価を得るのは難しいです。その建築設計は『敷地』によって、左右されます。

卒業設計が成功するか失敗するか、それを決めてしまう程の力が『敷地』にはあるのです。

▼前回までのコラム

卒業設計の進め方_01【概念を理解】卒業設計とは、「麦」と「酵素」

卒業設計の進め方_02【知らないと損】問題点を建築で解決する方法

敷地の種類

では、どんな敷地を選んだら良いのか?

それを考える前に、私が卒業設計を見てて、皆さんが選ぶ敷地を種類別に分類してみました。

1.整形基本型
2.分散型
3.敷地なし特殊解型
4.敷地先行型

卒業設計は、ほぼこの4種類に当てはまるように思います。

そして、敷地の種類によってメリットデメリットが存在します。

それぞれの敷地を分析し、「どの型の敷地を選べば評価を得やすいのか」、絶対の回答はないですが、少しでもそれを皆さんに理解してもらうというのが今回の趣旨になります。

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1.整形基本型

整形というのは、文字通り整形に近い(台形等も含む)、いわゆる設計が自由に出来る敷地です。さらに基本型は周辺に道路があり、一般的な建築敷地として成り立っているものになります。

建築が自由になるので、コンセプトの面白さを建築形態で表現しやすいというメリットがあります。

その反面、建築設計力がダイレクトに評価基準になるため、卒業設計で評価得るのにはハードルが高いです。

設計力に自信がある人は良いのですが、往々にして、「設計でやりたいことが表現出来ているのか?」という評価軸をもたれガチです。

つまりこの型では、「コンセプト+建築設計」をしっかりと詰めて行くことが必要になります。

2.分散型

これは複数の敷地で複数の建築を提案するというものです。

私が見てきた中でも結構な割合で選ぶ人が多いのですし、今分散型でやろうとしている人もいると思います。

しかし、正直言います。この分散型はやめた方が良いです。

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