平日ヴィーガンのすゝめ

日本でヴィーガンをやるのは難しい。飲食店もスーパーもほとんど対応していないし、家族や友達から白い目で見られる…ということで、平日だけヴィーガンになってみればいいと思って1ヶ月半ほど続けてみた。そして、気づいた。

これ、割といい感じだ。

正確に言うと、カツオ出汁は摂取している。日本人として生きる以上、カツオ出汁抜きは割ときつい。味噌汁も飲めないし、うどんも蕎麦も食えないわけなのだから(ただ、今後は野菜の出汁をとって保存しておこうかなぁと思っている)。それ以外は、肉や魚はもってのほかとして、牛乳も、卵もNG。パンや麺類も成分表をチェックして、牛乳や卵が使用されていないかチェックして、問題ないものだけを食っている。

外食の選択肢はかなり限られる。うどん屋か蕎麦屋(天麩羅は卵が使われているからNG?)、モスのベジバーガー(ドトールやバーガーキングのプラントバーガーは卵と牛乳を使ってやがる!)。コンビニで昆布または梅干しのおにぎり(たまに海苔にエビエキスを使ってやがる!)を食う。マクドナルドなら枝豆コーンとポテト(揚げ油に牛脂を使っているらしいが…それは許して)。お菓子ならポテチを食う(コンソメパンチはチキンエキスが入ってるのでNG)。

あれこれ考えるのはだるいので、おにぎりを持ち歩くことが増えた。パンはほぼ食えないので、今後は自分で焼こうかと思っている(この前パンを捏ねていたとき、イースト菌を培養しているのは畜産に当たらないのだろうか…という疑問が浮かんだが、さすがに菌はキリないのでセーフということで)。

初めはビタミンB群のこととか、亜鉛のこととか気にしていたけど、週末にそれらは摂取できると仮定して、栄養バランスのことはあまり考えないことにした。せいぜいナッツ類や海藻、豆腐を意識的に多めに摂る程度だ。

晩御飯は、妻に協力してもらって、肉の代わりに大豆ミートなどで代用してもらっている。丸投げは良くないので、自分が食べる用のおかずをいくらか作り置きするなどして、料理の手間を削減する労力も惜しんではいない。

これくらいだと、そんなに無理なくできる。いい感じだ。そして、完全なヴィーガンは肉に嫌悪感を抱くことになるが、土日に肉を食っておけば嫌悪感にならない程度に抑えられる。チーズやマヨネーズや牛肉ってこんなに匂いがあるのか…と、ほどよく敏感に反応できて、まぁ美味しくいただける(そのあと、脳裏にバタリーゲージがちらつく)。

なぜヴィーガンになるのかという話は、言い始めれば長くなるのでやめよう。簡単に言えば「畜産ってディストピアっぽくて気持ち悪いから」だ。それは人それぞれでいいと思う。

最近は、国際情勢も不安定で、肥料や原油価格も不安定らしいね。肉を食うというのは、家畜が食った大豆やとうもろこしなどの飼料を食うことになるし、もっと言うと、それらを作るのに必要だった水と化学肥料と工作機を動かす石油を食うことになる。家畜自体は日本で育てられている場合でも、飼料はほぼ輸入に頼っている。輸入が止まれば、ほぼ肉は食えないと言ってもいい。ならば、今のうちに菜食に慣れておくのは悪いことじゃない。まぁ僕は終末論を唱えるつもりはないけれど、これもそんなに非現実的な話ではないと思っているよ。まぁなんとかなるだろうけどね。

肉を食わないメリットは、他にもあって、それは洗い物が楽になることだ。植物性の油はそんなにしつこくないので、なんならほぼ洗剤を使わなくてもお湯でいける。

健康面のメリットは…今のところあまり感じない。髪がちょっとサラサラしてきたような気がする。体臭もちょっと減った?

あと、野菜は肉と比べて消化に必要なエネルギーが少ないので、飯を食って眠くなるということはなくなった。

それ以外は…特にないか。食費は変わらないか、やや減ったか?

平日だけなら、ほぼ人にカミングアウトする必要はない。「植物も生きてる!」とか「害獣や虫を殺してる!」とか「温暖化は起きてない!」とか面倒臭い紋切り型の意見にいちいち反応しなくて済む。

僕の決断がどれだけの家畜の苦痛を減らしたのかは知らないし、化石燃料を地中に留めたのかも知らない。そんなことはどうでもいい。ただ僕はそうやって生きていくだけ。

このやり方をちょっと広めたいね。みなさん是非やっていないかね?

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