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シーソーシークワーサー Ⅱ【56 MaSa】
【シーソーシークワサーⅠのあらすじ】
母を亡くし、その孤独感から、全てを捨てて沖縄から出た凡人(ボンド)こと、元のホストの春未(はるみ)。
一番に連絡をとったのは、東京の出版社に勤める絢だった。
絢に会うまでの道のり、人々との出会いで得たことは何だったのだろう。島に帰った凡人は、母亡き後の、半年間時が止まっていた空間に佇みながら、生い立ちを振り返っていた。
Ⅱ【56 Masa】
セーラー服のままでは、移動中にも見つかってしまう。とはいえ、先立つものが無かった。梅雨の走り、プリーツの伸び切ったスカートはじっとりと重く、まだあの家の匂いがした。母が今にも殴りかかってきそうな気もした。
「いいから早く学校行きなさい」
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