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クレーマーの鏡

クレームって、受ける側になった時はもちろん、伝えなければいけない場面になった時も、しんどくないですか?
できることなら避けて通りたいですよね。

今日は、それを覆すような出来事を体験した話を書こうと思います。


「伝え方が9割」とは言ったもので。
やはり、伝えたい主旨は同じでも、表現の仕方で相手に与える印象が180度も変わってしまう。そういうことがあるのだと感じた出来事でした。


今日、ある方がメールをくださったんです。
内容を要約すると、

・説明を受けた通り対応したのだけど、初めて対応する者としては分かりにくい資料だった
・具体的には○○という点でつまづいた
・結局はなんとか解決に至ったのだけど、そこそこ時間を要してしまった

というものでした。

例えば、上記の内容を「怒り・不満」のメッセージを全開で発した場合

・資料が分かりにくくて、全く対処ができずに困っている!
・なんとかしてくれ!
・もっと分かりやすい説明を求む!今すぐに!
・忙しいのに、全く時間の無駄になったじゃないか!

きっと、こんな調子だと思います。


ですが、本日いただいたメールの内容は、そのような質感とは全く異なるものでした。
何度も読み返し、ようやく「あ、これはある種のクレームなんだな」と、気づいたほどです。
それくらい、相手に威圧感を感じさせない、穏やかな言葉で表現されていました。


具体的には

1. ひたすらアイ・メッセージ
 →自分にとっては解読が難しかった。
  試行錯誤して解決には至ったので安心して欲しい。という表現。
2. 今後のために
という利他的な視点
 →これから同じ資料を読む人のために。更に、今後私が不要なやり取りに時間を要したり、クレームを受けなくて済むようにという前提での改善提案。(文中には書かれてないけど、そういう意図が読み取れました)
3. これからも何かあれば助けてください、という謙虚な姿勢


もうね… 頭が床につきそうなくらい、下がりました。

解決したのだから、わざわざ伝えてくる必要はないっちゃない。
お忙しい人なのだから。

だけど、伝え方にこの上ないほどの配慮をしてもらいつつ、今回のメールをわざわざくださったことで。

こちら側が今後の改善に役立てることができるし、
お互いの信頼関係も構築することができる。

クレームに、こういう側面があったなんて…と衝撃を受けたし、なんてEQの高いクレーマーさんなんだろう!と、むしろファンになってしまいました。


数年前、口の悪いタクシーの運ちゃんと口論になり、
降りた後も怒りがおさまらず、タクシー会社へクレームを入れたことのある過去のわたしに…
ゲンコツ、ごつんです(汗)

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