あんまり変わらない
甲状腺に腫瘍ができて、良性か悪性かの結果を待っている。0か100とはよく言うものだけれど、こういうことか。
良性だったら何でもないし悪性だったらそういうことで、その時はその時だ!という不思議な割り切りや、ストンと腑に落ちたような清々しい気持ちは、対して勉強していないテスト前の根拠のない自信に似ている気がしている。
なるようにしか、ならないのだ。
もしかしたら癌かもしれない、という心境で過ごす日々はおそらくこの先の人生でもそうないだろうな、と他人事っぽく自分のことを考えている。どちらにせよ腫瘍があるのだ、という現実をうまく消化できていないからかもしれない。
とは言っても、全然普通に仕事はあるし、悩みごとは絶えずあるし、窓から射し込む光は綺麗で、特に変わりのない日常が続いている。
ただ、ただ、続いている。
毎日同じ時間にリードを引っ張られている犬、待ち合わせの登校班、職場の朝礼。個人の変化が全く反映されない時間の流れに、実はちょっと救われている。
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