【2024年9月】角川文庫の新刊一覧
2024年9月24日に発売予定の角川文庫(日本文学&キャラクター文芸)、角川ホラー文庫の新刊ラインナップをご紹介します。
※地域により販売開始日が異なる場合がございます。ご了承ください。
★ 角川文庫 2024年9月新刊
額賀 澪『小説 ふれる。』
映画「ふれる。」公式ノベライズ作品!
同じ島で育った幼馴染、秋と諒と優太。東京で共同生活を始めた3人は20歳になった現在でも親友同士。それは島から連れてきた不思議な生き物「ふれる」が持つテレパシーにも似た力で趣味も性格も違う彼らを結び付けていたからだ。お互いの身体に触れ合えば心の声が聴こえてくる――。それは誰にも知られていない三人だけの秘密。しかし、「ふれる」に隠されたもう一つの力が徐々に明らかになるにつれ、3人の友情は揺れ動いていく――。
古川 春秋『小説版 あの人が消えた』
サスペンスから二転三転のどんでん返し!新感覚ミステリエンタメ!
コロナ禍で大学を中退した丸子は、配達員として働き出す。そんな中、マンションで女性が男に狙われるのを目撃、消えていく住民……これは連続殺人事件か?どんでん返しが待ち受ける新感覚ミステリエンタメ!
赤川 次郎『三世代探偵団 春風にめざめて』
不審な火災と謎の荷物の真相は? 女三世代が活躍するシリーズ第4弾!
女子高生の天本有里は、春休みに行われた映画のプレミア上映会で18歳の少女・矢ノ内香と出会う。彼女は不審な火事で両親を亡くし、かつての恩師を頼りに上京したが、ある理由から恩師に裏切られたという。途方に暮れる香を保護した天本家だが、翌日、彼女の鞄から何者かの切断された指が見つかった。さらに恩師が住むアパートでは放火事件が起きて……。香が巻き込まれた事件の真相とは? 個性豊かな女三世代が謎を追う、痛快ミステリ!
伊岡 瞬『仮面』
若きカリスマが隠し持つ最悪な秘密とは――衝撃の一気読みサスペンス!
読字障害というハンディキャップを抱えながらもアメリカ留学の後、作家・評論家として活躍する三条公彦。知的で爽やかなイメージだが、決して他人には立ち入らせない領域があり、その私生活と過去は謎に包まれていた。一方、女性上司とともに行方不明者を捜査する宮下刑事は、おりしも白骨死体で発見された別の女性との不審な繋がりに気づく。はたして、三条は二つの事件に関わっているのか。真相を追う二人にも危機が迫る。
稲葉 稔『さらば武蔵』
宮本武蔵を描いた決定版!
「この一冊に一気に引き込まれ時を忘れた・・・まさに渾身作」 俳優・武道家 藤岡弘、
泰平の世を迎えた江戸初期――戦国の動乱を生き抜いた宮本武蔵も老境に達していた。将軍家剣術指南役の柳生宗矩に嫉妬し、生半可な仕官の道を選ばなかった武蔵も、島原の乱で負傷したことで老いを自覚し終の棲家を求める。やがて熊本藩主・細川忠利に迎えられた武蔵は、自らが究めてきた兵法の極意を伝えるべく、岩戸霊巌洞に籠もり『五輪書』の執筆を始めた。最後に到った境地とは? 知られざる宮本武蔵像を描いた決定版!
伽古屋 圭市『猫目荘のまかないごはん 夢とふっくら玉子焼き』
答え合わせの人生なんて、 つまらない。
満開の桜の中、古びた下宿屋「猫目荘」にやって来た結芽の心は重い。念願の漫画家になったものの、ヒット作を出せず、筆を折ろうと決意したのだ。未来が見えなくても、ここのまかないごはんは美味しい。牛肉とゴボウの和風炒め、タリアテッレに絡むボロネーゼ、イワシのオーブン焼き。大家の伊緒のドジっぷりも楽しく、毎日住人たちで囲む食卓はにぎやかだ。そんな中、思いがけない話が舞い込んできた――。自分を信じたいすべての人に贈る、美味しくて勇気の出る物語。
風野 真知雄『寿司銀捕物帖 イカスミの嘘』
鋭い味覚と嗅覚で江戸の事件を解決! 前代未聞の「寿司ミステリ」
日本橋で寿司屋「すし銀」を営む銀蔵は、かつて定廻り同心だった。ある日、かつての相棒が店を訪れ、「もういちど十手を預かってくれ」と頼み込む。銀蔵は、江戸を守るため再び立ち上がろうとするが……。
賀十 つばさ『今日からお料理はじめました』
苦手な料理をがんばってみたら、知らない自分が見えてきた。
社会人2年目の渚は、仕事も一人暮らしも手探り状態の毎日。家でおいしいものが食べたいけれど、ゆで卵すらまともに作れない! しかも職場では、辞職した先輩を引き留めたいと相談を受けてしまい……。
喜多嶋 隆『潮風マルシェ』
どんなピンチも重い荷物も、2人なら大丈夫。
ここが、私たちの大切な居場所。
海辺の町に春がやってきた。小さな料理店のオーナーである海果が考えた、ワカメや春キャベツを使った新メニューは大好評。店を訪れる顔なじみにもそれぞれ転機が訪れているようだ。そんな中、妹分である愛のアイディアで朝市をやることに。新鮮な魚介類と土付きの三浦野菜は飛ぶように売れていく。だが、思わぬ事態が起きて――。魚も野菜も人も、見栄えで選ばれる今、本当に大切なものは何か? 温かな気持ちが満ちる感動の物語。
栗栖 ひよ子『カフェどんぐりで幸せ朝ごはん』
心と体に優しいあなたのための一皿――素敵な1日になりますように。
鎌倉にある「カフェどんぐり」は、ツリーハウスと広々としたガーデンテラスがある素敵なお店。店主のあさひが作る朝ごはんは、お客様にぴったりの一皿だ。学校に行きたくない気分の女子高生には具だくさんの台湾おにぎり、ブラック企業で疲弊したサラリーマンには滋養たっぷりのスープ、夜もバイトをして夢を追う俳優の卵には甘いミルクレープ――。余裕のない心と身体に染みわたる、とびきりの朝ごはんを召し上がれ。優しくて心温まる連作短編集。
桜井 光『Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ 1』
「Fate/Prototype」の前日譚を描くスピンオフノベルが文庫化
「Fate/stay night」の原型、「Fate/Prototype」の前日譚を描くスピンオフノベルが文庫化!
稀代のスチーマー・桜井 光と、繊細流麗なイラストレーター・中原が「Fate」の原液に触れた時、圧倒的な熱量を帯びて、聖杯戦争の歯車が動き出す――!!
田中 啓文『警視庁地下割烹』
警視庁の地下に存在するという謎の割烹料理店。その正体とは? 書き下ろし
警視庁捜査一課に所属する花菱朝彦は、捜査で失敗を重ね、異動を命じられた。だが、異動先は朝彦の想像を遥かにこえた部署だった──「割烹課」という部署が警視庁の地下4階にあるというが……。
知念 実希人『傷痕のメッセージ』
息をのむ展開と瞠目のラスト! 医療×警察ミステリの新地平!!
「自分が死んだら、すぐに遺体を解剖して欲しい――」そんな遺言を託して亡くなった父。その胃壁からは、謎の暗号が見つかった。医師である娘の千早は、父が28年前、連続殺人事件の犯人を追うために警察を辞めたことを知り、病理医の友人・紫織と暗号を読み解こうとする。そんな中、時を同じくして28年前の事件と似通った殺人事件が発生。絡み合う謎を2人の女性医師コンビが解き明かす、医療×警察ミステリの新地平!
降田 天『朝と夕の犯罪 神倉駅前交番 狩野雷太の推理』
待ち受ける衝撃の結末ーー。心揺さぶるどんでん返し!
マンションの一室で元刑事の警察官・狩野雷太は衰弱した男児と、傍らで餓死した妹を発見する。母親を取り調べるものの、その本名や、なぜ子どもたちを置き去りにしたのかは不明のままだった。しかし、彼女が過去に巻き込まれた誘拐事件が明らかになり、アサヒとユウヒという兄弟が捜査線上に浮かび上がる。彼らがこの誘拐を企んだ理由とは。2つの事件を結ぶ糸は何か? ハラハラが止まらない、心揺さぶる傑作長編ミステリ!
日本推理作家協会賞<短編部門>受賞シリーズ。
堀川 アサコ『相続始末記』
父の死後に知らない兄弟の存在が発覚。相続の手続きは一体どうなる!?
会社員のフクミは、姉の舞子から父が心臓発作で入院したとの報せを受ける。入院直後はいつも通りに振る舞っていた父だったが、突然亡くなってしまう。相続の手続きを進めるために戸籍謄本を確認していと、父に離婚歴があり母違いの兄弟が二人いることを知る。父の遺産相続権をもつ兄弟に直接会いに行くため、姉妹の二人旅が始まる――。父の死をきっかけに、今まで知らなかった家族の顔が見えてくる波瀾の相続エンタメ!
本城 雅人『潜伏 二係捜査(4)』
人気シリーズ、書き下ろし。失踪した老人と、信楽の過去が繋がる!
中央新聞の記者・滝谷亮平は、取材協力者だった橋本という老人を久しぶりに訪ねることにした。だが、橋本は、認知症で行方不明になったという。さらに橋本宅は売りに出されて空き家だというのだ。違和感を拭い去れない滝谷は、行方不明事件を専任とする「二係捜査」の信楽京介を頼ることを思いつく。はじめは滝谷の言葉を取り合わない様子の信楽だったが、橋本の名前に驚きの反応を示すのだった。橋本は、信楽が忘れることのできない「特別な」警察官だった──。書き下ろし長篇警察小説。
松岡 圭祐『高校事変 22』
ベストセラーシリーズ、3ヶ月連続刊行!ついに最終章へ。
幾度ものピンチを乗り越えてきた優莉姉妹。父親・匡太の魔の手が迫るなか、脅威にどう立ち向かっていくのか。大激戦が幕を開ける!
宮部 みゆき、赤川 次郎、小池 真理子、新津 きよみ、松本 清張、矢樹 純、編:若林 踏『偽りの家 家族ミステリアンソロジー』
人気作家が集結。様々な家族の歪みを描く、極上のミステリアンソロジー。
印刷所の職人・宗吉は、ある日、愛人との間にできた3人の子供の存在を妻に知られてしまう。激怒した妻から子供を愛人のもとに返してくるよう命じられるが……(「鬼畜」)。仕事ができず、辞職を迫られる捜査一課の刑事。夫の窮地を救うため、妻は隣人夫婦のトラブルからある恐ろしい計画を思いつく(「本末顛倒殺人事件」)。家族の抱える秘密が、時として背筋が凍る結末を呼ぶ。豪華執筆陣が集結。様々な家族の歪みを描く、傑作アンソロジー。
森原 すみれ『あやかし手製本編纂館 あなたの想い、紡ぎます』
手製本の館。そこはあやかしたちの<浄化>の場所。淡い恋と救済の物語
母親や職場の人間関係に疲弊しながら生きてきた仲里壱花は、新月の夜に佇む手製本編纂館をたまたま見つける。手製本の魅力に惹かれる壱花は、編纂館に来る客人たちが実はあやかしであることを知り驚くが、壱花の写真の腕を見込んだ編纂館館長の月無恭介に手製本制作の協力を求められることに。この編纂館は、手製本作りを通して今も現世に息づくあやかしたちの心に向き合い、その抱えた<負の気>を浄化する不思議な役目を果たしていたのだ。一見軽薄そうな恭介の真摯な姿勢やひたむきに生きるあやかしたちに、壱花もまた自分自身の人生を重ね、遠ざけていた問題と向き合うようになるのだが、あるとき、恭介自身胸に秘めていた家族との確執により編纂館存続の危機に見舞われることに……。はたして編纂館の運命やいかに!
山本 幸久『社員食堂に三つ星を』
私の居場所は、ここにある。温かくておいしい社員食堂物語。
東京でキャリア街道まっしぐらの管理栄養士・日元みなほ。ところが突如、紀伊半島の田舎町にある家具メーカーの社員食堂への異動を命じられる。しぶしぶ赴いた彼女を待ち受けていたのは、ベテランパート調理員・郷力だった。社員の健康を考えて試行錯誤するみなほに、郷力は何かと難癖をつけてくる。東京が恋しいみなほだったが、次第に町の人のやさしさや美味しい郷土料理に出会って……。ハートフルな絶品お仕事小説!
朝田小夏『男装の華は後宮を駆ける 二 亡妃の翡翠』
男装令嬢と皇子の身分を隠した恋!? 後宮の謎を追う中華ファンタジー!
宮中を揺るがす事件から半年が過ぎた春のこと。
重午節の宴に呼び出された外戚令嬢の芙蓉(ふよう)は、酔い覚ましにと後宮を歩いていたところ、かつて罪を犯した魯淑妃(ろしゅくひ)が住まう冷宮から火の手が上がっているところを目撃する。
火は消し止められるも、宮殿は全焼。魯淑妃は焼死してしまう。
失火による事故死と思われたが、亡くなった魯淑妃の口からは、謎の翡翠の飾りが発見され、不穏な事件の可能性が浮かび上がる。
事件の調査のため、秘密裏に皇帝とやりとりする必要が生じた皇太后は、再び芙蓉を皇太后の文使いに任命。
芙蓉はまた身分を隠すために男装し、皇帝側の文使いの蒼君(そうくん)と酒楼で落ち合う。
再会の喜びもつかの間に、芙蓉は蒼君が事件の捜査を命じられていることを知り、共に捜査することに。
しかし、翡翠の正体に迫るほどに、2人の身に危険が迫る。
果たしてこの翡翠の正体は一体……?
後宮を揺るがす悪を見つけ出せ!両片思いバディのノンストップ中華ファンタジー!
卯月 みか『帝都の鬼は桜を恋う』
美しき鬼との、許されない運命の恋。心とろける明治あやかしファンタジー!
古来より、異能を持つ美しき“鬼”が存在する日本。彼らは人間と同じ見た目ながら容姿端麗で、あやかしたちを従えて幕府を陰から支えていた。
だが時は移り、新たに権力を握った明治政府は彼らの力を恐れ、陰陽師に鬼やあやかしを狩り尽くすよう命じ、両者は敵対していた――。
駆け出し陰陽師の桜羽(おとは)は、幼い頃に赤髪の少年の鬼に母親を殺され、それ以前の記憶を失っていた。
身寄りを失った桜羽を引き取り育ててくれた陰陽寮の長官・月影冬真(つきかげ とうま)への恩返しと、鬼への復讐を誓って任務に励んでいたある日、鬼らしき女を追った先で、桜羽は美しい鬼の頭領・焔良(ほむら)に捕まり、彼の邸に軟禁されてしまう。
燃えるような赤い髪と瞳を持った焔良こそ母の仇だと確信した桜羽は密かに命を奪おうとするが失敗し、さらに邸から解放されるために彼に協力する交換条件を交わすはめに。
けれど、敵のはずの焔良はなぜか桜羽に甘く優しく接してきて……?
明治あやかし溺愛ファンタジー!
沙川 りさ『聖獣の花嫁2 癒しの乙女は優しき獅子と愛を紡ぐ』
訳アリ聖獣との異類婚姻溺愛ロマンス第2弾!
家族から虐げられていた孤独な少女リディアは、国生みの聖獣エルヴィンドの花嫁となった。
夫婦としてぎこちないながらも愛を深めていく二人。けれど、街の孤児院で子供だけに謎の病が流行し始める。どうやら原因はエルヴィンドの片割れ、ユルドにあるようで、唯一の対抗策はリディアが作る聖獣の加護を持つ薬。しかし量が圧倒的に足りない。リディアたちは薬を量産する方法を求めて北方の都市ヘイエルダールに向かうが――。
竹村優希『祓屋天霧の後継者 御曹司と天才祓師』
「私に祓えない霊なんかいない」天才祓師ヒロインによる痛快オカルト物語!
祓屋の名門「天霧屋」。その末裔の三善天馬は、自分が家督を継ぐことに乗り気ではなかった。
理由は父の最期。悪霊を祓う中で命を落とした父を見て、この仕事に疑問を感じ始めたのだ。
そんな中、現当主が突如、「次期当主は血縁に限らず実力を以て決定する」と宣言。
戸惑う天馬だったが、余所者の天才祓師、真琴が金銭目当てで名乗り出る。
ルール無視で悪霊を祓いまくる彼女を、天馬は警戒するが……。
オカルト謎解き物語、堂々開幕!
★ 角川ホラー文庫 2024年9月新刊
宇佐美まこと『子供は怖い夢を見る』
妹を救ってくれた不思議な力を持つ一族、彼らは世界の敵なのか――。
虐待の末に殺された妹を、不思議な力を持つ一族に救われた航。蘇った妹は失踪し、20年以上会えないままだった。しかしある日出会った「ガオ」という青年から、生き別れた妹が成長したと思われる女性を紹介され……。未知のウイルス、カルト宗教、いじめなど、現代の社会問題を思わせる時代背景の中で繰り広げられる家族の物語。ラスト5ぺージ、あなたはきっと涙する。第70回日本推理作家協会賞〈長編および連作短編集部門〉受賞作『愚者の毒』の著者による初めての本格ホラー長編&ミステリ。
小林 泰三『家に棲むもの』
『玩具修理者』『人獣細工』を生んだホラー短編の鬼才が放つ、7つの悪夢!
――天井を見ていると、引き摺り込まれちまうよ。
畳は腐り梁は限界、崩れ落ちそうな巨大な襤褸屋敷――
姑の世話をするため、文子は単身赴任の夫と離れ、娘と姑の3人でこの家に暮らし始めた。
屋敷に住み続けることに並々ならぬ執着を見せる姑、
家の中で不審死を遂げた舅の噂、娘だけが目撃する謎の老婆。そして屋敷中で感じる不気味な気配……
違和感の数々に導かれ、やがて文子はこの家に隠された驚愕の真実に直面する(「家に棲むもの」)。
ホラー短編の鬼才が放つ悪夢の7編。
★角川文庫の夏フェアも開催中!
今年のテーマは「カドイカさんとひらけば夏休みフェア2024」。 ぜひ特設サイトをチェックしてみてくださいね!
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