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STEAM教育の重要性-産後うつ回避の視点から考えてみた-

⭐️出産後の自殺は無職あるいは退職者に多い

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いきなり文字多めのスライドを持ち出して申し訳ない。これは令和3年2月7日に徳島県医師会自殺予防対策委員会研修会において独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センターに勤める前田和寿先生が持ち出された発表資料から拝借したものだ。

上の一枚は、出産後に自殺した人の特徴を統計的にまとめたものを羅列したものだが、これによると「35歳以上の女性」「初産婦」「無職」のお母さんが最も産後自殺する確率が高いということがわかる。

厚生労働省が毎年発行する「令和2年(2020)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると第一子出生時のお母さんの平均年齢は2015年から30.7歳で変わっておらず、

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私含めた学生からしても35歳以上で初産婦というものがそう違わない未来としてイメージできるのではないだろうか。

では、無職とはどういうことだろうか。

ここでの無職とは結婚、出産に至る前から無職という場合と、妊娠出産を機に職場を離れるいわゆる寿退社して無職という場合がある。ここからはそのどちらも含め「専業主婦(仕事をせずに家事に専念している女性)」の女性を指すこととする。

この35歳初産婦の専業主婦の自殺が日本では割合的には最も多いということになる。

ではその自殺は何が原因で起きたのだろうか。

それを見るための資料もネットに転がっているので勝手に拝借させてもらうとする(「妊産婦の自殺ーその実態」2017, 順天堂大学医学部産婦人科学講座 特任教授 埼玉医科大学総合医療センター 客員教授 竹田省)。
これは東京都監察医勤務との共同で2005-2014年の10年間に東京23区で発生した妊産婦の異常死を分析し、63例の自殺が起こっていたことを発表した資料で、自殺した妊婦の約4割がうつ病または統合失調症であったこと、産婦の6割が産後うつ病をはじめとする精神疾患を有していたことが明らかになり、妊産婦のメンタルヘルスケアの重要性の再認識のためによく引用されている優れた研究である。

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この資料によると、自殺の原因は「産後うつ病・うつ病」が大部分を占めている。産後うつ病は環境因子と遺伝因子により発症すると考えられており、何かしらの社会の取り組みを改善することによってこの自殺群の減少が見込まれる。

⭐️なぜ専業主婦が産後ストレスに結びつくか

ここまでで、産業主婦の人の〇〇が原因でストレスを受け、産後うつ病になり自殺をしてしまう、ということがわかったと思う。

〇〇に当てはまるワードを考えていこう。

戦後、多くの女性の憧れであった「専業主婦」はなぜ多大にストレスを与える因子になってしまったのだろうか。

まずは内閣府男女共同参画局が出しているこちらの「コロナ下で顕在化した男女共同参画の課題」を見て、同じコロナ下で家に滞在する時間が増えた男女の生活をめぐる環境の変化を確認する。特に〜生活編〜は女性に対する暴力や男女別の自殺者数の推移、家庭内の家事等の分担状況等について触れた資料になる。

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その家庭満足度の項目で、家族と過ごす時間の変化と、子育てのしやすさや生活全体の満足度の関係を見ると、男女で異なる結果が見られた。
男性の場合は家族と過ごす時間が増加した方が「子育てのしやすさ満足度」「満足度(生活全体)」の低下幅が小さい一方、女性の場合は家族と過ごす時間が増加した方が「子育てのしやすさ満足度」「満足度(生活全体)」の低下幅が大きいことが分かった。

これで一般的に、家族は子供と過ごす時間が多ければ多いほど満足だろう、という認識は誤っていることがわかる。家族と過ごす時間の増加は子育てのしやすさや満足度に比例しない。その時の母親の心理状況についても同サイト内に掲載されていたので抜粋する。

令和2(2020)年4月~5月の第1回緊急事態宣言中の心理状況について、小学校3年生以下の子供がいる有配偶の男女で比較すると「家事・育児・介護の負担が大きすぎると感じたこと」が「何度もあった」又は「ときどきあった」と回答した男性は19.8%である一方、女性は37.5%であった。そのほか「自分が家族に理解されていないと感じたこと」「健康を守る責任が大きすぎると感じたこと」が、それぞれ「何度もあった」又は「ときどきあった」と回答した女性の割合は、男性の割合よりいずれも5%ポイント以上高かった。

次に、専業主婦と就業している母親との比較だが、千里金蘭大学 学術リポジトリにて、千里金蘭大学 看護学部 看護学科 の田中恵子氏の研究によると、ある地域の保健センターの1歳6ヶ月健診を受診した母親の育児ストレスにおいて下記の表のカテゴリに分類されることがわかった。

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回答なしを除いて、専業主婦と就業中の母親で【母親の孤独感】の項目におけるストレスを受ける比率が最も大きいことがわかる。専業主婦の方が孤独をよく感じているのである。

また、別の研究では「授乳」の項目において職業の有無の比較で有意に専業主婦の方がストレスを受けていることがわかった。

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授乳は簡単にいうと「おっぱいをあげる」行為のことで、広く馴染みはあるかもしれないが、初産婦にとっては割と難易度の高い作業である。またお母さんにしかできない(現在電通が開発中みたいだが)行為であり、旦那さんに相談しても気持ちをわかってもらえないという侮れない一面がある。社会との接点がある就業中のお母さんと違って、周囲に相談できる人がいない専業主婦にとってはストレスを感じるきっかけになりやすいのかもしれない。

ここまでで
◎子育てをすることへの満足度が自宅に長くいるほど低い。
◎家事育児という負担と責任が大きすぎるタスクへの理解のなさ、が浮き彫りに。
◎同じ女性でも専業主婦はより孤独を感じている。
ことがわかった。

さらに細かく専業主婦と就業中の母親について分解していく。

母親の家庭・職場環境による子育てストレスの差と保育園・幼稚園への期待」で梅花女子大学の太田仁先生と村上由衣先生により、

「母子家庭・正規就労・経済的困窮度の高さはそれぞれ子育てのストレスを高める要因であること」

「非正規社員や主婦の母親よりも正規社員の母親の方が周囲の子育て支援を積極的に利用したり、必要に応じて援助要請を実行していること」

が示された。

旦那さんと比べて家事育児に触れる時間が長い専業主婦が孤独感を感じるようになる流れを説明した興味深い一説もあったのでついでに抜粋する。

「家族機能」の下位尺度である“凝集性”では、主婦の方と比べ正規社員の母親の方が家族のまとまり を強く感じていることが明らかになった。八重樫牧子ら(2002)によると、「私ひとりで子どもを育てているのだと思うなど、子育て負担感などが常勤の母親よりも非常勤と専業主婦に高かった」ことを明らかにしている。このことから、主婦は正規社員の母親と比べ、家庭にいる時間が長いことから、「私ひとりで子どもを育てているのだと思う」などの考えが思い浮かび、正規社員の母親の方が家族間の凝集性を強く感じると考えられる。
*家族機能は、日常の生活の中での家族間の機能を測定する尺度である。「適応性」「凝集性」「開放性」の3つの概念から構成されている。

凝集性とは家族のまとまりを指す指標のようなものである。

つまり勝手に1人でレベル上げをしていたら、力の差が顕著となり気づいたら最近は1人で敵を倒してる、孤独だ、みたいになりやすいので、敵はみんなで倒しに行こうねということだ(要せているかは各自判断に任せる)。

これで、専業主婦は他と比べて「孤独感」のせいで多大なストレスを受け、産後うつ病になり、自殺にまで結びついてしまうのではないか、ということが考えられた。

⭐️望まない専業主婦化

では、なぜそんな専業主婦を選択する人がいるのだろうか。
データを見ると、昭和の時代と違い、令和では共働き世帯の数がふえ、専業主婦を希望する割合が格段に減少してきた。

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(なんと私が生まれた1996年にはもう逆転している)

主婦の労働力化を押し進める要因は

▶︎日本経済の長期不況とデフレにより夫の収入が減少し不安定化していく中、妻の就業によって世帯収入の急減をリスクヘッジする過程が増えていること。
▶︎2000年に公的介護保険制度が導入されたことにより、家族の介護負担が減ったこと。
▶︎労働力不足が深刻化する中で、子育てしながらでも無理なく働ける職場が増えていること。
▶︎育児休業制度、子供の看護休暇制度等の育児支援制度が充実し、出産しても仕事を辞めずに働き続けるための雇用環境が整備されつつあること

などが考えられる。

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第一子出産後のお母さんの就業歴を細かく見てみると、23.6%が妊娠前から無職で、33.9%が出産を機に退職している。合わせて57.5%が出産後無職だ。

ここからは自分から専業主婦になった(選択肢がある人)や、いわゆる「勝ち組」専業主婦を除いて、夫が低所得にもかかわらず専業主婦にならざるを得なかった人に注目し、専業主婦を回避したい人がどうすれば回避できるのかを考えていく。

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まず、お金の話になるが、この表は労働政策研究・研修機構の周燕飛氏による「専業主婦世帯の貧困:その実態と要因」から拝借したものだ。いわゆる「勝ち組」専業主婦は別として、一般的に専業主婦世帯は共働き世帯よりも収入が低い。

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そして、当然ながら可処分所得が少ないと「暮らし向きが大変苦し」くなるのは想像に難くない。この場合の可処分所得が少ないとは夫婦合算の年収が125万円よりも少ない場合を指す。

日本では、 厚生労働省はOECDの基準に基づき、「国民生活基礎調査」から 3 年ごとに貧困線と貧困率を公表している。JILPT「子育て世帯全国調査 2011」の直前にあたる 2009 年に公表されている 等価可処分所得 13の中央値の 50%の額に当たる貧困線は、125 万円(名目値)となっている。

周氏によれば、推定で54.3万世帯が日本の貧困専業主婦世帯の総数と考えられるらしい。凄まじい数だ。

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そして、上記貧困層とされる専業主婦が働きたくないのかと言われるとそうではない。彼女らは「働きたい」と思っているが働けていない人たちなのだ。

ではそれなのになぜ、こんなにも多くの人が貧困専業主婦でいるのか。

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上の表をみると、外的要因により「選択の余地なく」家事育児に従事しているということがみて取れる。

もっというと、本人が直面している市場賃金が低く、子どもの年齢が低いため留保賃金(または家庭での時間的価値)が相対的に高いことに起因すると考えられる。

ここでの市場賃金とは、自分がどれだけの価値を生み出せるかどうか。留保賃金とは、家事育児を時給換算した時の価値、を指す。つまり、外に稼ぎにいくよりも内で家事育児に専念した方が価値がある状態が故に専業主婦にならざるを得ない、ということだ。

まとめると、望まない専業主婦化に陥る原因として

①自分の市場賃金が低く費用対効果が見合わない。
②家事育児や介護など家のことで忙しく、それを代行するサービスが高い。

が挙げられ、これまでの流れを考察すると、

自分の市場賃金や留保賃金のバランスを考えると専業主婦にならざるを得ないが、そのために孤独感が増し、その孤独感から受けるストレスがトリガーとなり、産後うつ病を発症し、自殺に結びついてしまった、という説明が最初の「無職世帯の高い自殺率」をカバーする。

⭐️高い市場賃金獲得のために

逆に言えば、高い市場賃金を得て、留保賃金を越えれば専業主婦化から脱し、自殺を減らすことができるわけだが、どうすれば良いだろうか。

望まない専業主婦化の回避方法として

調査では、約9割の貧困専業主婦は遅かれ早かれ働きたいと考えており、こうした働く意欲のある女性が働けるようにその就業障壁の除去がいま求められている。低収入家庭の妻の就業行動は、自分の市場賃金、保育所の不足状況および親による世話的援助の有無により敏感に反応していることから、無料職業訓練の提供、専門資格取得への支援、保育所への優先的入所、親との同居または近居を支援する政策は、彼女たちの就労促進につながるであろう。

と周氏は述べる。

・無料職業訓練の提供

・専門家資格取得への支援

・保育所への優先的入所

・親との同居または近居を支援する政策

間違いなくどれも必要だ。しかし、保育所の増築、介護支援政策などはひとまず行政に一任するとして、ここでは特に、市場賃金について詳しくみていくことにする。

下の表を見て欲しい。

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これは市場賃金を計測する際に使用した表になるが、専業主婦は「低学歴」「社会経験の乏しさ」「資格の欠如」の面で低い市場賃金に直面していることがわかる。

この課題のクリア、つまり実学に根付いた学問で社会に価値を創造する力の育成が市場賃金の獲得に結びつくと考えられる。

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価値創出のための実学に根付いた学問ってなんやねん、という方向けに以下の資料を用意した。少し複雑だが、これまでの時代の流れがまとまった良資料なのでもし時間があればさっと目を通して見て欲しい。

文部科学省HPから引っ張ってきた資料なのでものすごくしっかりしている。

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何に結びつくかわからない勉強を事務的に続けるよりも、より社会のニーズに合わせた学び即実践的な要素が強くなっていることがわかる。

上の図にも書かれている通り、Society5.0では

●人間としての強み(現実世界を理解し状況に応じて意味づけ、倫理観、板挟みや想定外と向き合う力、責任を持って遂行する力など)

●文章や情報を正確に読み解き対話する力

●科学的に思考・吟味し活用する力

●価値を見つけ出す感性と力

●好奇心・探究力など

知の「量」ではなく、「質」を重視した時代になる。

<そもそもSociety5.0とは、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)のことを示す用語。これまで人類が経験してきた4つの社会、狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、新たな社会を指すもので、第5期科学技術基本計画において「我が国が目指すべき未来社会の姿」として、初めて提唱されたものである。>

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そしてこの価値創出のための実学に根付いた学問が今話題のSTEAM教育である。

最初は学校の先生の負担がますます増えることになると思うが、うまく機能し出したらSociety5.0と相まって各人の低学歴、無資格、社会経験のなさを打ち消す、打たれ強さを身につけた人材が次に次に現れてくれることだろう(ただし教育に関しては奥が深すぎて全くわからないので詳しい人がいたら教えてください)。

が、これは行政や一民間の介入だけで解決するほど簡単な問題ではない。

何が難しいかは最後の章に持ち越そう。

【まとめ】
①望まない専業主婦から抜け出すには低学歴、資格の欠如、社会経験の欠如、により低いと思われている市場賃金を高めないといけない
②そのためには社会のニーズに基づいた価値の生み出し方を知る必要がある。
③これからの女性はSTEAMを学ぶ必要がある。

⭐️GIP徳島が目指す社会

昨年、東京医科大不正入試問題が発覚し、女子学生と浪人生に差別があることが判明しました。文科省が全国81の医科大・医学部の全数調査を実施したところ、女子学生の入りにくさ、すなわち女子学生の合格率に対する男子学生の合格率は平均1.2倍と出ました。問題の東医大は1.29、最高が順天堂大の1.67、上位には昭和大、日本大、慶応大などの私学が並んでいます。1.0よりも低い、すなわち女子学生の方が入りやすい大学には鳥取大、島根大、徳島大、弘前大などの地方国立大医学部が並んでいます。ちなみに東京大学理科3類は1.03、平均よりは低いですが1.0よりは高い、この数字をどう読み解けばよいでしょうか。統計は大事です、それをもとに考察が成り立つのですから。
女子学生が男子学生より合格しにくいのは、男子受験生の成績の方がよいからでしょうか?全国医学部調査結果を公表した文科省の担当者が、こんなコメントを述べています。「男子優位の学部、学科は他に見当たらず、理工系も文系も女子が優位な場合が多い」。ということは、医学部を除く他学部では、女子の入りにくさは1以下であること、医学部が1を越えていることには、なんらかの説明が要ることを意味します。
事実、各種のデータが、女子受験生の偏差値の方が男子受験生より高いことを証明しています。まず第1に女子学生は浪人を避けるために余裕を持って受験先を決める傾向があります。第2に東京大学入学者の女性比率は長期にわたって「2割の壁」を越えません。今年度に至っては18.1%と前年度を下回りました。統計的には偏差値の正規分布に男女差はありませんから、男子学生以上に優秀な女子学生が東大を受験していることになります。第3に、4年制大学進学率そのものに性別によるギャップがあります。2016年度の学校基本調査によれば4年制大学進学率は男子55.6%、女子48.2%と7ポイントもの差があります。この差は成績の差ではありません。「息子は大学まで、娘は短大まで」でよいと考える親の性差別の結果です。...

これは2019年度の東京大学入学式で、フェミニストの上野千鶴子先生が読んだ祝辞である。

上野先生は「学力に男女差はない。にもかかわらず進学率に差が出るのは親の性差別の結果」であり「女性の価値と成績の良さにはねじれがあり」「相手を脅かさない可愛さが女性には求められる」と述べる。

そのような環境で果たして、女性がまともに、社会で価値を残せるほどの学問を身につけることは可能なのだろうか。

「頑張っても報われない」

「頑張ろうにも頑張れない」

「頑張る前から意欲を挫かれる」

そんな世界がもしかしたら出産前から無職の23.6%がみている世界なのかもしれない。

それは単純に「STEAMを学べ」と言って変わる世界ではないのだろう。

その世界を変えるためには社会に生きる一人一人の意識を変えるしかないのだ。

そう言った世界の創造のために、最近では女子の進学支援に乗り出したメルカリの山田社長が私財を投じて作った財団が胸を打つ。

これからほぼ確実に必要と言われるSTEAM人材。世界でも少ないリケジョ、特に日本の女性研究者の割合は20%以下と他のOECD加盟国と比べても低い。

そのギャップを埋めるために返済不要の奨学金が発生するのだからなんとも驚きだ。

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これからも似たような社会性の強い課題に対して、ビジネスを超えた取り組みが増えていくことが予想される。下は社会起業家育成や支援に取り組むNPO法人「ETIC.」の創始者である宮城治男氏のインタビューから抜粋した。

「Z世代と呼ばれる、今の大学生以下の世代にとって『多様性』は当たり前に受け入れている価値観。こうした社会課題に向き合っていない企業には、優秀な人材も集まってこないし、顧客からも見放されてしまう」
「余剰のお金や時間を使うだけではなく、ビジネスパーソンが社会課題に向き合うことこそが価値となり、問われている。もうそういう時代になっている」


「フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想である」

と、上野先生は述べる。

強がらず、自分の弱さを認め、支え合える世の中に、と。

戦後、裕福さの象徴であり皆から望まれる身分であった「専業主婦」は今や見る影もない。別に専業主婦であることが悪いというわけでは断じてなく、選択肢がないまま専業主婦にならざるをえなくさせるこの社会に憤りを感じる。

頑張れば報われる世界に生きる自分の頑張りを自分が勝ち抜くためだけに使うのではなく

恵まれた環境と恵まれた能力に生まれ会得したスキルを恵まれない人々を貶めるために使うのではなく

現在、そして、未来においてみんなが支え合えるような世の中にするために

GIP徳島は今後も活動を続けたい。



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