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【連載5 なぜ離島の限界集落にある老人ホームで人財を確保できているのか?】走る方向を決める②(人財確保の方針を決める)

こんにちはカドジュンです。前回、中長期計画が反映された事業計画が出来上がりました。株式会社武蔵野小山社長の教えに従い、事業計画は法人でいちばん重要と位置付けました(この時のこぼれ話は最後にします)。しかし、やみくもに実行できるほどの経営体力は弊社にありません。そこでプライオリティを決めることにしました。

マーケティングの導入

目標達成のために長期目標5つのポリシーのどれに力を入れるか決めなければいけないのですが、どれも大事だからすべてやるというのがいちばんダメな方法です。いろいろやっても中途半端にしか取り組めないし、結局どれもハンパな結果にしかならないのは目に見えています。そして、いくら予算があっても足りません。弊社のような小規模事業所が成果を出すには、事業を集中させるのがマストです。では、まずは何をしなければならないのか?長期目標を達成するにはとにかく人財が必要。じゃあ、どうすれば人財を確保できる?そのためには目標と計画が必要だ!あれ?堂々巡りじゃない?!

悪いループに陥りかけましたが(笑)、ここでマーケティング的な考え方が役に立ちます。幸運だったのが、五島市商工会青年部に在籍していた時のことです。マーケティングを応用して人気カフェを手掛ける、元青年部長崎県会長木下健悟さんの講義を聴くことができたのです。そもそも客商売をやってるのに、福祉の世界はマーケティングと縁遠い世界に位置しているのが一般的です。木下さんのわかりやすい話で、じつは福祉や介護にもマーケティング理論がガッツリ当てはまることに私も気づきました。

そして、基本的なマーケティングについて学習しました。いちばん参考になったのは佐藤義典さんの著書です。私でもわかるようにマーケティング理論を整理されています。ターゲット、セグメント、商品軸、4P、マインドフローなど… たとえば「高い食材を使う有名なシェフが、低価格と回転率で勝負してはいけない」というように、経営戦略に矛盾があってはいけないなどの基本を学びました。まちなかの店舗や自社の取り組みを、マーケティングの視点で見れるようになったのです。

それまで、そもそも人財といってもどんな人をさがしているのか?私はまだはっきりしていませんでしたが、マーケティングのおかげで長期目標に紐づいた人財獲得のイメージがはっきりしたのです。

【マインドフロー】町の人口減少をなんとかするのが目標 ⇒ そうであれば、すぐに結果が出る移住者が良い ⇒ ならば、課題を解決するために必要な長期ポリシーは「住みたくなる環境づくり」だ!

と気づきました。そうです。考え方が三段論法で整理されたのです(笑)。

もうひとつ、少ない予算で人財を確保する方法を考えます。そこで、人財はどうすれば獲得できるのか?私は以下のように考えを整理しました。

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