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福祉のブランディング vol.2 高校新卒をゲット

こんにちはカドジュンです。福祉のブランディングについてのシリーズをスタートしました。前回の内容についてフォローしますれば、ダサイのは福祉業界の一部を除くほとんどの法人であって、生き様などカッコイイ人や事業者もいらっしゃいます。そこは誤解されないようにしてください。ただし、奇抜なことをするとたいがい変な目で見られます。たとえば福祉事業所の車両は白ばかりじゃないですか。誰が決めたんでしょう?そういう既成概念はこの業界は往々にして存在しています。それらは足かせのように感じることもありますが、じつは裏を突ければチャンスとも言えます。

今回は、弊社が高校の新卒を採用した3年前の話をブランディングの切り口でレポートします。下の写真は2年前の入社式ですね。1人は退職しましたが、もう1人は仕事も任せられるようになりました。じつは残った女子職員も介護以外に夢を持っていますが、私(法人)としては転職もOKです。職場は仕える場所ではなく、自己実現の場と考えているからです。でも、この話はまたどこかでしますね。

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まず、それまで弊社は高校はおろか大学・短大・専門の新卒もチャレンジしていませんでした。理由は、小規模法人なので育成に自信がなかったからです。しかし、ガバナンスが安定し研修体制も確立してきたので、初めて地元の高校に求人票を出しました。その結果、地元の介護事業所に就職した卒業生が4名、その内2人が弊社に入ったのです!これは、弊社よりも大きい法人はいくつもあるなか大きな成果でした。要因は大きく2つだと見ています。1つ目は前回のシリーズでも話した職場環境の整備です。処遇の改善や働きやすさの追求によって、ポジティブな事実をつくったのです。

そして、2つ目がブランディングの推進なのです。素晴らしいサービスを提供し、素晴らしい職場環境がある事業所でも、知られなければ意味がありません。それはクルマの両輪のように同じように回らないといけない、切っても切り離せない関係だと考えています。

ちょうど彼女たちが高校2年生のころに、企業説明会が地元五島市でも開催されるようになりました。チャンスとばかりに参加を決めましたが、まず企業説明会といえば、机をはさんで企業と学生(もしくは社会人)が対面でワンウェイな説明を受けるといったイメージが強かったです。

そんなんイヤだなあと考え、若い職員や学生の話を聴き、スーツや向かい合わせに緊張してしまうと言われました。それならスーツは着ない、対面もやめるなど、いろいろ考えた結果・・・

企業説明会のブースをカフェにしました(笑)

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20数社参加したなかで、こんな大掛かりなセットをつくったのはもちろん弊社だけでした。よくある企業ブースもカッコいいんだけど、ウチではちがうと思ったんですよね。画的にサイコーだったので、新聞、テレビニュースなどではウチが多く取り上げられました。

そして一方的なプレゼンではなく、前面のタッチパネルのなかから学生に聴きたいことを選ばせました。ちなみにテーブル上の紙コップも自作で、中身は展開すると弊社のリーフレットになるという凝りようでした。そこまでしなきゃなの?と思われるでしょうが、この説明会へ同業等の社会福祉法人は数社参加していました。ランチェスターの経営戦略の基本ともいうべき『差別化』の実践だったのです。さらに、いちばんねらっていたのはそもそも学生に限らず社会のほとんどが抱いている社会福祉=真面目(悪く言うとダサい)イメージの払しょくだったのです。

今でも弊社で働いている高校新卒職員の彼女、じつはウチのブースには参加していませんでした。しかし、弊社を見ていた高校の先生が就職先で悩んだ彼女に勧めてくれたそうです。そういったこともあるので、手を抜いちゃいけないのですね。

さいごに、彼女たちの面接試験はホテルを借りて行いました。親御さんにしっかりした事業所だと安心していただくためです。こういった細かい気配りも成功の秘訣だと思いますね。

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