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共通言語

歴史のある会社であれば、社内用語的なものが多くあると思います。以前、リクルート用語の桃太郎という記事がバズりましたが、リクルートは人材輩出と比例して、その社内用語を国内のビジネスの現場に広く拡散したと思います。

一方、社歴の長くない会社は、中途社員比率が高いので、社内で語られる言葉の多くが、メンバーの前職経験から持ち込まれたものだったりします。そうすると、日本語としてはもちろん意味は通用しているのですが、その言葉を用いる背景にある価値観において小さなずれが生じ、日々その小さなずれが蓄積して、組織の歪みになっていくこともしばしばです。

例えば、"目標"という言葉は、すべての企業活動において使われる言葉だと思います。ただ、その意味するところを深掘りすると、"必ず達成するもの"だと強い意志を持つ人もいれば、"ベストは尽くすものの達成は結果次第"という人もいると思いますし、"一応設定されているだけのもの"という人もいると思います。それ自体がもうすでに企業文化なわけですが、こういった様々な文化出身の中途社員が集まった会社において、目標の意味するところを定めるのは簡単な話ではありません。

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"目標必達"文化で育った人にとって、自組織の目標の意味するところが"一応設定しているだけのもの"と言われてしまったら、受け入れがたいと思いますし、場合によっては退職してしまうかもしれません。そうした中、共通言語とされるものが、自分が受け入れることができる意味であったら受け入れるが、そうでなければ否定するというスタンスでは、組織内で論争が起きてしまい、求心力は失われてしまいます。

言葉の意味が何であるか以前に、共有できる意味を持つということにフォーカスするのが重要です。そこにおいては、組織が進化するために共通言語を持ちたいという思いや、共通言語を受け入れる覚悟が必要になってきます。仮に意味合いの議論が不十分であったとしても組織として試行錯誤の結果、あるべき姿に辿り着くと信じられるかどうか。そんな関係性こそが重要になってきます。

『The Barcelona Way』において、FCバルセロナの強さはコミットメント型の組織文化にあると分析されているのですが、その文化の浸透は、"新たな言語の発明"と表現されます。まさに共通言語を持つということは、文化の浸透と同義であり、それは組織パフォーマンスに直結するものなのだと考えています。

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Glossom株式会社 代表取締役
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