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「弱い大人のお手本」として子どもに寄り添う

この記事は、Kacotam × 寄付月間2023アドベントカレンダーの12日目の記事です。

 スタサポ(拠点型学習支援)の琴似会館拠点でコーディネーター(ボランティア)として活動している「かつみ」が、日々の活動を通じて感じたことを書きました。

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 「環境に由来する学びの機会格差を是正する」という途方もない目標を掲げた大人たちが本気で取り組んでいる。そんな場所でともに活動したいと考え、私は琴似会館におけるコーディネーターをしています。スタサポは教科学習を中心に生活の悩みの相談や、やりたいことの実現に向けた話し合いができる場所です。コーディネーターの役割はスタサポにおける学びと生活の相談が円滑に進むよう、メンバーと子どもとのマッチングを考えることです。

 私が日々の活動で最も強く抱いている危機感は、子どもから感じる諦念感です。子どもが成長するにつれ、学習についてくことが出来ていないことへの自覚、周囲の子どもとの生活環境のギャップ、それらに由来する自虐的な発言や将来に対する不安の声が耳に入ってくる気がします。諦めることは頑張ることの舞台から降りることにつながります。頑張ることの舞台から一度降りてしまった、降りようとしている子どもを学習に向かわせることは難しく、残酷なことでもあります。コーディネーターの役割はそんな子どもが楽しく学習を行えるような環境づくりを他のメンバーとともに行うことです。

 私は自分の好きなことの話を積極的に子どもにしています。私たちが子どもの頃、先生という存在は最も身近にいる大人の一人であるとともに、大人のお手本のような存在であったかと思います。しかし、先生たちから生活のことや好きなこと・趣味のことを1対1でされたことがある人は少ないかもしれません。大人たちにもそれぞれの生活や悩みがあって、案外子どもと変わらないものなんだなという様に思ってもらいたいと考えています。そして、あくまでも現在の延長線上に大人の自分がいて、そんな「弱い自分の人生の当事者」として生きていかなければならないことを伝えたいと考えています。カコタムのメンバーひとり一人の役割は、「弱い大人のお手本」として子どもに寄り添うことだと思います。

 Kacotam(カコタム)の名前は「考える(カ)・行動する(コ)・楽しむ(タム)」に由来しており、活動の諸所にカコタムは現れます。今、目の前にいる子どものために何ができるかを考え、最善だと思う行動をし、その本気の中に楽しさがあります。子どもにとっては生活の中のほんの一瞬の出来事であるスタサポという場をこれからも続けていくためにしなければならないこと、自分の役割を考え、これからも活動に臨みます。

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