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これは想像のストーリー、

結局昨晩は、三十八度四分まで熱が上がった。
こんなことって最近なかなかなかったので、とにかく体がだるくって、節々が痛くて、本気で死の危険を感じた…。

五時間おきに解熱剤をのんだおかげで今日はかなりよくなったけれど、まだ微熱があったので、朝、上司に連絡をした。

「午前在宅にしたいのですが、出社して確認しなくてはいけないことがいくつかあるので、午後は出社しようと思っています」
とメッセージを送ったら、
「心配ですね。。出社、具体的には何しなきゃいけないの?」と返事がくる。

これとこれと…と答えたら、
「それ、諸々私がやるので体調を治すのを優先してください。今日はよく休むように。」
と言われた。
ワクチンでの微熱は本人が良ければ出勤してもOKとなっていたのたが、業務のことで電話した時にも「こないでくださいね???笑」と念を押されたので、今日はおとなしく在宅ですごすことになった。

なんか最近、上司が本当にやさしい。どうしたんだろう。彼は私がワクチンを打った当日も、翌日も、何度も「体調がわるければ休むようにね」「大丈夫ですか?」など気遣ってくれたし
(「モデルナアームは腕に磁石がくっつくらしいよ 帰りに磁石買ってみたら」とも言っていたが)、
結局今日は、彼自身ぎっしり会議や業務が立て込んでいるというのに、私が出社しなくちゃできなかったザツムまで手を回してくれたようだ。

以前は、こんなふうに関われるなんて想像していなかった。発言にもなんとなくトゲを感じていて、たぶん相性が合わないんだ〜ツライよ〜〜とけっこう大変だった。それが今はそんなこともない?というか、関係値があがって、情にあつくお喋りな彼のことがすっかり好きになってしまった。多分むこうも、私の印象がすこし変わったのかもしれないな。とか思う。ありえる。
しかも、彼ちょっとギャルかもしれない。(!)彼についての話は、ちゃんとしたいので、またいつか。


なんとか仕事が終わって、退勤の打刻を押したらいつの間にか眠っていた。

そして夢を見た。
真っ暗な夜で、ぶ厚くてあったかい布団の中。隣には、ある時期、人生で一番好きだった男の子がいた。見慣れたクルクルの天然パーマ。で、私はなんか撫でられてた。彼は撫でながら、こどもをなだめるように、私にくりかえし、「○○はそういう子だから心配かもしれないけれど。少しずつだよ。心配しなくて大丈夫」と言っていた。なんのことを言っているのかはわからなかったけれど、その空間はとてつもなくやさしかった。

あ、そっかー私たち付き合ってたのかーと、ちょっとあやういことを思った瞬間、はっと目が覚める。

気がつくともう日は沈んでいて、部屋は真っ暗だった。体感はほんのちょっとの時間だったのに、もう三時間近く眠っていた。

夏用の薄い布団の中で、最後に見ていた夢を、ぼんやりリフレイン。
微熱のせいだね。もちろんあの内容は本当にあったことではなくて、むしろこんなふうに底までおりて掬いあげてくれるような言葉、言ってほしかったとワガママなことを思って、グチャッとしてしまった記憶がある。だからあれは、あまえたかった私のもうひとつの世界線。

しばらく心に、さみしー感じが残っていた。頭の下にしいたアイスノンは、ぬるくなって溶けていた。
もう体調は良くなっている。明日は元気に出勤しよー!上司にお礼言おー。

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