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人の気持ちは難しい

出会いは突然だ。
彼女とは、茹だるよな暑さを感じるお盆の真っ只中に出会った。

彼女は、南国の白浜のように肌が白く日に当たるとキラキラと煌めきいつしか消え入りそうな空気を纏っていた。
陽気な雰囲気の中にある切なさが何なのか気になったときには、すでに彼女を好きになっていたと思う。
これが恋であるというのであれば、恋に落ちていた。

好きになるのが早いと言われることが多々ある。
気持ちの移り変わりのスピードは人によっては違う。だからこそ、そのスピード感についていけず、うまくいかないことがある。

このスピード感を把握するのはとても難しい。速度表示があるわけではない。
相手の言葉、雰囲気からどう思ってくれているのだろうか。両思いになれるのだろうか。気持ちは伝わるのだろうか。そんな想いが心の中で騒めきあう。

さらに好きという気持ちは、時に人を盲目にさせてしまう力があると思っている。
どれだけ相手の気持ちを汲み取ろうと思っても、こちらの好きがまさりすぎてしまい、うまく汲み取れないときがある。

これは自分に対する永遠の課題だと思っている。よく耳にする言葉で、

人を変えることはできない。ただ自分は変わることができる。

このような言葉があるが、自分の気持ちを変えることもまた難しいと感じる。

だめだと思っても人を好きになってしまう。叶わない恋だと分かっていても好きになってしまうのだ。

気持ちの移り変わりは誰にもわかることができないのだ。

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