こころが石になってしまわないように、不良老人は土曜日の図書館へゆく。
不良老人も大変なのだ。いちばんはこころの硬化を防ぐこと。
だから、土曜日の図書館から、時々、哀しみと勇気を借りてくる。
吃音の少年の朝は、固まってしまって、喉の奥に引っかかる声との格闘からはじまる。
学校では、先生に当てられないように縮こまる。
そんな時、おとうさんは川に連れて行ってくれる。
そして言ってくれた。
「おまえは、川のように話してるんだ」
浅瀬も、淀みも、渦もある。川はいろんな話し方をしている。
おとうさん、ありがとうね。
『ぼくは川のように話す』
カナダ人の詩人、ジョーダン・スコット。
カナダ人の画家、シドニー・スミス。
日本人の翻訳家、原田 勝。
ありがとうね。
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