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かちこ
2021年2月15日 14:58
いつまでも、あの時の感覚が甦るのは寧ろ、忘れるなという本能の自戒なのだろうか。鋭利な刃物で他人を皮膚を刻んだような、その刃物の柄を震える手で握りしめていた惨めな自分の劣情。彼の哀しみを精一杯に押し込めた顔の細部、歪みを隠そうと動く眉毛や治りかけの頬のニキビだとか。あの頃の自分はまだ思春期で未熟で子供で、と年齢を言い訳に出来る。それは今だったらしない、大人になった俺は成長したのだ、過去の幼い