メキシコのモレ・ポブラーノを作ってみた
オラ!ケイチェルおじだよ。
いやー、今日は暖かくて、完全に春だね!もう寒くなることはないと思うな。冬はお終い。間違いなく、これから夏までは常春の国メキシコみたいなポカポカ陽気の日々だよ。
というわけでメキシコ料理だ。おいたんが今までに行った国で一番好きなのはメキシコって公言してる割には、メキシコ料理はあんまり作ってなかった。カルニタス以来かな?
今日は「最も伝統的なメキシコ料理」とも言われる、モレ・ポブラーノを作ったよ。チョコレートソースのチキンと言えば、皆さんも何となくそんな料理があることはご存知かな?
実はおいたん、20年ほど前にメキシコ旅行に行ったときに、このチョコソースのチキンを食べた記憶がない。初めて食べたのはその後日本に帰ってきて、国分寺にあったメキシコ料理店に行ったときだろうか。その店の女将が「このモレというソースがあるかどうかで、本格的なメキシコ料理の店か、Tex-Mexの店か見分けられるんです」と言ってオススメしてきたのよね。ところが食べた感想としては、あんまり美味しくないなあって思った(笑) てか、おすすめコースの他の料理もイマイチで、客は全然いなくてお店は流行ってなかったし、料理が悪いんじゃなくて店が良くなかったんだと思う(今もあるのか不明)。
ちなみにその店は、また別の料理なら美味しいんじゃないかと期待して再訪してみたんだけど、女将がまた「このモレがあるのが本格的で云々…」と前回と全く同じ話をして、「それは前回食べたんで今日は別の物を…」と言ったら、「今日はこれしかできないんです」って言われて結局同じコースを頼むことになった(笑) それ以来二度と行ってない。
それから数年後、今度はおいたんがパリにいたときに、メキシコ人の女の子から自宅パーティーに招待されて、そのおにゃのこが作ってくれたのがモレ・ポブラーノだったのよ。なんでも「作るのが難しいから、特別な日しか作らない」と言ってたので、大事なパーティーに呼ばれたみたいで嬉しくなったね。その前においたんが日本の居酒屋風の料理を出すパーティーをやったときにその子を招待した甲斐があったってもんだ。その子の作ったモレ・ポブラーノは、国分寺で食べたのとは違ってめちゃ美味しかった。
そんな思い出深い料理ではあるんだけど、まさか日本で作れるものではないだろうと思ってたんですよ。そしたら先日、noteで吉田ハルさんがモレ・ポブラーノを作って記事にされてまして。
案外日本で手に入る材料でも作れちゃうのねって、目から鱗でしたよ。しかもハルさんはメキシコ人から作り方を習ったということなので、これは間違いない本格レシピと思われる。
材料はそちら。
「モレ」ないし「モーレ」というのは、先住民の言葉でソースという意味らしい(ブラジルのモーリョと同根かな?)。だから「ワカモーレ」はアボカドのソースってことだね。ポブラーノはこのソースの発祥であるプエブラ州から来てるようだ。だけどおいたんの認識では、一般的に「モレ」だけでこのチョコレートのソースを指すと思う。パリのメキシコ人の女の子も、このソースで煮込んだ鶏肉料理のことを「モレ」って言ってた気がする。
作り方は難しいように思えて、実はそうでもなさそう。材料を煮込んでブレンダーにかけて、チョコを混ぜて、焼いた鶏肉と煮込むだけだ。
まずはバターでニンニクと玉ねぎを炒めまして、
ナツメグ、シナモン、オレガノ、クミン、レッドペッパー、バラペーニョを入れます(全部適量w)。ハルさんのレシピではハラペーニョじゃなくて他に2〜3種類スパイスハーブ類があったけど、うちになかったので省略。メキシコでは4種類の唐辛子を入れるらしいけど、レッドペッパーとバラペーニョで。
トマト缶(中身)を入れて、さらにごまとナッツ類を入れます。
そこにチキンコンソメと水を入れてしばし煮込みます。15分くらいかな。
その間に鶏肉をバターで焼いておきましょう。しっかり焼き色がついたら白ワインを入れてアルコールを飛ばしておきます。
材料が柔らかく煮えたらチョコ投入。とりあえず20gほど。チョコはカカオ70%以上のものであればいいらしい。
おっと、順番間違えた。本当はチョコ入れる前にブレンダーだったかも。
滑らかになったソースを鶏肉のフライパンに入れて、そこからさらに20分ほど煮込みます。最後に塩で調整してできあがり。
ハルさんによれば、玉ねぎとニンニクで炊いたライスを添えるのが定番らしい。そう言えばパリでもライスが添えられてた記憶。メキシコ旅行をしたときに米は長粒種しか見なかった気がするので、今回はバスマティライスに玉ねぎ・ニンニク・ニンジンを入れて炊いてみました。
飲み物はラム酒をトニックウォーターで割ったラム・サンライズで。うちにテキーラがないのよ。おいたんテキーラ好きなんだけど。
モレの味の方は、めっちゃ美味しくできた!パリで食べたやつは、実はあんまり味を覚えてないんだけど、それに近いかも?バラペーニョ入れたのが正解だったな。ほどよい辛さに、チョコレートのコクがあって、さらにナッツのザラザラ感が少し残って、まろやかでありながらスパイシー。いろんなスパイスや材料が入ってるから複雑な味わい。バスマティライスとめっちゃ合う。
日本でもなかなかこの料理を食べられるお店は少ないと思うんだけど、意外と家庭で作れるもんだね。骨つき鶏もも肉じゃなくても、普通のもも肉でも作れるみたいなので、スパイス類などの材料がある人はぜひ一度お試しあれ。
おわり。