ラタトゥイユってクッタクタに煮潰したほうが美味しくない?
やあ、みんな。ケイチェルおじだよ。
今日はラタトゥイユの話。これからの季節にぴったりのラタトゥイユ、みんな作るよね。
ケイチェルおじがフランスにいたとき、あるおうちに食事に呼ばれて、前菜にオーブンで焼かれた大皿の耐熱皿から、すんごく美味しい料理がよそわれたんだ。トマトベースに野菜がぐちゃぐちゃに溶けこんでて、ん?これはグラタンでもないし、何だろうと思って聞いたら「ラタトゥイユよ」って。
おいたんが日本で知ってたラタトゥイユとは全然違うので「え!?」って驚いてたら、ラタトゥイユっていう料理を知らないと思われたのか「南仏の料理よ」って説明までされた。
いえそれは知ってましたけど…とは思ったものの、そのラタトゥイユの衝撃は、それまでラタトゥイユのことなんて何も知らなかったんや!と思わせるほど。
それ以前に日本で食べたラタトゥイユは、トマト缶に野菜入れてちょっと煮ました、みたいな、サラダとスープの中間のようなイメージで、正直あんまり好きじゃなかったんだよね。
ところがそのラタトゥイユは、野菜が原形を留めてないくらいクッタクタに煮込まれてて、汁気もほとんどなく全体的にずっしりした感じ。酸味よりも甘みが強くて、とにかく美味しい。以来、ケイチェルおじの大好物の一つになって、自分でもしょっちゅう作るようになった。
作り方は、時間はかかるけど、基本的には単純。フライパンにオリーブ油でニンニクとベーコン炒めて、玉ねぎ、ズッキーニ、ナス、赤や黄色のピーマン、好みでセロリ、ニンジン、ローリエ、コンソメを入れて軽く炒めたら、あとはトマト缶入れて、蓋をして弱火でひたすら蒸し煮にしていくだけ。オーブンは使わなくても大丈夫。
最低でも1時間、途中15分おきくらいにコゲないようかき混ぜてればぐちゃぐちゃのクッタクタになってくると思います。水分が足りなくなったら白ワインを入れてもいい。コンソメ入れてれば味は足りると思うけど、コンソメなしで最後に塩コショウで整えるだけでも充分おいしい。
今回のテーマ画像には、いわゆる「映え」を重視して、そこまでクッタクタなのは載せてないけど、実はこれ↓くらいグチャグチャなのが1番好きです(ペペロンチーノと一緒に)。
テーマ画像のこれ↓くらいでも美味しいけど。
ちなみに右のお酒は、パスティスっていうマルセイユのお酒(リカールっていう銘柄です)。元は金色の液体に、水を入れると白く濁るのだ。
アニスのお酒なので、ハッカみたいな独特の味がします。「おじいちゃんの湿布の味」って言う人もいるね。おじいちゃんの湿布食べたことあんのかと。
しかし南仏の料理には南仏のお酒が1番。機会があったら試してみて下さい。ラタトゥイユはクッタクタにね。
おわり
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