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イタリアンメレンゲでエルメのマカロン

サリュー!ケイチェルおじだよ。

GWにマカロン作ったばかりだけど、今日もまたマ活だ。

おいたんやユイじょりさんのnoteをご覧になってる方なら、やれフレンチメレンゲだのスイスメレンゲだのといった言葉が飛び交ってることはご存知だろう。マカロンを作るときのメレンゲの立て方には3通りあって、簡単に説明すると、

フレンチメレンゲ・・・ユイじょりさんが採用してるやつ。手順はシンプルだけど失敗しやすい。
スイスメレンゲ・・・おいたんが採用してるやつ。やや手間はあるけど成功しやすい。

以上。

って、これだけだとほとんど意味のない説明なのでもう少し詳しく書くけど、製菓に興味ない人はテキトーに読み飛ばしてくれ。あと、間違ってるところもあるかもしれないので、そこはまみげプロ(ドンジャラの)が訂正してくれるはずだ。

フレンチメレンゲは、みなさんが「メレンゲ」と聞いて想像するような普通の作り方だね。ハンドミキサーで卵白を泡立てながら、グラニュー糖を3回くらいに分けて加える。いわゆる「角が立つ」状態も作りやすいし、さらには「ボカ立ち」と言ってフワフワな状態にも持っていける。

ただ欠点が3つある。①冷やした卵白を使うことが多いので砂糖が溶けにくい。だから加えられる砂糖の量に限りがある。②ボカ立ちを超えて撹拌しすぎると「離水」といって水分が出てシャバシャバになる。③できた後に放置しておくと泡が潰れて離水しやすい、つまり不安定。

おそらく、卵白に加える砂糖の量を対卵白比50%以下にすれば成功しやすいと思う(やったことないけど)。YouTubeなんかでもフレンチメレンゲのマカロンはだいたいそんな比率で作られてるみたい。だけどユイじょりさんが使ってるラデュレのレシピは対卵白比100%だから、多分そこが一番の高難易度ポイントなんじゃないかなーと思う。

個人的にフレンチメレンゲのマカロンは柔らかくてふわっサクッなイメージ。うちの近所の洋菓子店のマカロンがそうなんだ。

で、スイスメレンゲはと言うと、卵白に最初にグラニュー糖を全部入れる。そして湯煎で温めながら手動でかき混ぜて砂糖を溶かす。温度を計って50度を超えたら湯煎から外し、ハンドミキサーで泡立てる。

メリットとしては湯煎で温めるので砂糖をたくさん溶かせる。それによりツヤのあるメレンゲができやすい。角が立つまでは行かないけど、「鳥のクチバシ」とか「おじぎ」くらいまでいけば、離水しにくい安定したメレンゲができる。撹拌しすぎて離水することもほぼないし、長時間放置できる。

おいたんの経験では、スイスメレンゲだとグラニュー糖が対卵白比100%でも確実に成功する。さすがに200%までいくと、成功したこともあるし3回連続で失敗したこともあるって感じ。

スイスメレンゲの欠点というか特徴としては、砂糖を溶かした状態から撹拌するので泡立ちが弱い(だから角が立つまで行きにくいし、ボカ立ちなんて無理)。結果としてフレンチメレンゲより固いマカロンになる。ただ、ガナッシュクリームをサンドして2日ほど冷蔵庫に置いとけば、クリームの水分が馴染んで、外側がパリっと中がサクっと柔らかにはできる。

以上がフレンチメレンゲとスイスメレンゲの違いかな。そんで今日の主題はイタリアンメレンゲなのだ。

実はおいたんがマカロン作り始めてから何度も繰り返し作ってる「モガドール」っていうP.エルメのマカロン。中にサンドされるガナッシュがパッションフルーツ&チョコレートのフレーバーなんだけど、本来エルメのマカロンはイタリアンメレンゲなんだよね。

イタリアンメレンゲの作り方は後で書くとして、なぜおいたんがスイスメレンゲで作ってたかと言うと、イタメレのマカロンは卵1個分の卵白では作れないんだ。「そんなら2個で作ればいいやん」とお考えになるかもしれないけど、そうは問屋が卸さない。ていうか、ここでもオーブンが卸さないんだわ。

うちのオーブン、一度に焼けるコックが最大16枚(マカロン8個ぶん)。卵1個だとだいたい20枚(10個ぶん)焼けるんだけど、メレンゲで作った生地って長時間放置しておくとやはりダメになりやすいから、オーブン2回転目は成功率も下がる。ましてや3回転目なんてとても想像できん、っていう話なわけ。

だから卵1個で作りやすいスイスメレンゲ方式でやってたんだけど、もしかしたら卵2個のイタリアンメレンゲでもいけるかもしれんという目処が立ってきたので、いよいよエルメのマカロン本来のやり方にチャレンジしてみようと相なったわけです。もちろん、NHK『あさイチ』にエルメが出演したときの、こちらのレシピ通りに作ります。

というわけで、まずはマカロンコックの材料から。詳しい分量は「あさイチ」のレシピを見てね。ガナッシュクリームはコックが成功したら作ることにする。

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ちなみにメレンゲに溶かすグラニュー糖はシロップのぶんを含めると対卵白比300%

まずは卵白30gにふるったアーモンドパウダーと粉糖を入れてよく混ぜ、ペーストを作ります。

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このペーストを作るのがイタリアンメレンゲで作るマカロンの特徴なんだよね。卵1個じゃメレンゲ用とペースト用に分けて作るのが難しいわけた。

フライパンで水と砂糖を煮立たせてシロップを作ります。

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沸騰して温度が100度になったあたりで、ハンドミキサーで卵白を泡立て始めてメレンゲ作りを開始します。

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途中、グラニュー糖を3回に分けて加えて、しっかりと泡立てます。その間にシロップの温度もチェックしながら。これがけっこう大変。シロップが118度になったら火から外し、メレンゲに少しずつ加えていきます。その間にハンドミキサーは泡立てを続けたまま。両手を使うので写真はありません。

シロップを入れ終わったあともメレンゲが40度以下になるまでハンドミキサーで撹拌を続けます。

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↑40度以下を確認してイタリアンメレンゲの完成。割と角が立つ状態にはなってるね。ちょっと気になったのは、ボウルのフチに熱い卵白が飛び散って固まってこびりついちゃってること。これはシロップの入れ方か、ハンドミキサーの回し方が悪いのかなあ。

ちなみに洋菓子店では卓上ミキサーみたいなマシンを使うので、人がやる作業はシロップを注ぐだけです。なのでイタリアンメレンゲは業務効率が高く、逆にマシンではできないスイスメレンゲは洋菓子店では採用されません。

メレンゲに着色します。

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着色して混ぜたメレンゲの3分の1くらいを取って、最初に作ったペーストに混ぜます。

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ここでは泡が潰れてもいいのでペーストとしっかり混ぜ合わせます。

今度は混ぜたペーストの方を残りのメレンゲに加えます。

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底からすくいあげながら切るように混ぜます。混ざった状態がこんな感じ。まだ生地は固め。

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こっから先はいつもと一緒。マカロナージュしてボタリボタリと垂れるくらいの柔らかさにします。

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絞り袋に入れて、クッキングシートの上には絞り出します。

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絞り跡も綺麗に消えたし、20分で指で触ってもつかないくらいしっかり乾燥した。かなり扱いやすいマカロン生地という感じ。

まずは今まで通りのオーブン温度、最初に180度で3分30秒、その後140度で8分30秒、さらにタイマーが切れた後10分オーブンに入れたまま冷ます方式で。

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綺麗にピエも出たけど、2個ほど膨らみすぎてひび割れたのがおる。

続いて第二陣。今度はエルメのレシピ通り160度12分にしてみました。こちらはオーブンから出して天板に乗せたまま冷ます。

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今回はひび割れなし!ピエも第一陣より太いかな?第二陣でもこんなに綺麗に焼けたの初めてで感動したわ。

さらに第三陣。

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二陣と同じオーブン設定だけど、さすがに時間が経ちすぎたか、ひび割れが4枚ほど。

なにはともあれ、割れなかったやつで計19個のマカロンができました。

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今回もパッションフルーツ&チョコレートのガナッシュをサンドした「モガドール」だよ。

イタリアンメレンゲのマカロンでも味が馴染んで食べ頃になるのは翌日なので、今日は味見なし。おそらくスイスメレンゲのマカロンと似た、表面にツヤのあるパリサクな感じのコックになるのではないかな。

これでエルメのモガドール完コピか?というと実はそうでもなくて、アーモンドパウダーがスペイン産マルコナ種じゃないとダメなんだよねえ。おいたんが使ってるのは半額くらいのカリフォルニア産。スペイン産アーモンドパウダーを使うと杏仁豆腐みたいな爽やかな匂いが漂って、高級感が出る(個人の感想です。人によってはあの匂いがイヤって人もいるみたい)。だけどしばらくはカリフォルニア産を贔屓にしよう。きこぺんさんのいるとこだしね(笑)

☆☆☆

マカロンにちなんで本日のEUROVISIONのコーナーはフランス代表をチェック!

Barbara Praviっていう歌手、知らなかったけど、この曲はもう「いかにもフランス」って感じ。Youtubeのコメントが面白くて、

"This is the Frenchiest French that France has ever Frenched."「これはフランスがこれまでにフレンチ化したもののなかで最もフレンチなフレンチだ」
"If aliens ask me what France is like, I'd link them here."「もし宇宙人にフランスってどんな国って聞かれたら、これを見せる」

ネットでみたオッズでは優勝候補みたいです。

おわり。

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