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アンソニー・ボーデインのブフ・ブルギニョン【誰でも作れる】

ボンソワール!ケイチェルおじだよ。

昨日今日と急激に寒くなってきて、一気に煮込み料理が美味しい季節が来てしまった。つい数日前まで素麺だ夏野菜だと言ってた気がするんだけど。まあ夏の料理はネタ切れだったから、note脳的にはある意味ありがたいかも(笑)

こないだブランケットを作った後、次はブフ・ブルギニョンかな〜と思ってたんだけど、そう言えばちゃんとしたブフ・ブルギニョンを作ったことなかったような…

以前紹介したコック・オー・ヴァンの牛肉版だろって思ってたんだけど、

ちょっと調べてみたら、だいたいコック・オー・ヴァンの牛肉版で正解だったw

この料理に関する蘊蓄に興味がある人は上のWikipediaを読んでくれ。

日本のレストランとかビストロでは、「牛頰肉のブルゴーニュ風」みたいな名前のメニューで出されてることが多いよね。なんか、あんまり特徴なさすぎるからか、味の予想がつくからか、店で頼んだことは一度もないけど(笑)

正直、あんまり面白みのないメニューだなあなんて思いながらネットを徘徊してたら、あのアンソニー・ボーデインのブフ・ブルギニョンの動画とレシピがあった。

https://www.washingtonpost.com/recipes/anthony-bourdains-boeuf-bourguignon/7859/

上のYouTube動画は、めっちゃくちゃ簡単版のブフ・ブルギニョンの作り方。英語が全く分からなくても、映像だけ見てればこれまで料理したことない人でもできると思う(煮込みに時間がかかるけど)。

下のワシントン・ポストの記事の方は、動画のやつよりは少し洗練されたレシピだけど、それでもシンプルであることには変わりない。何となく「ブフ・ブルギニョン」なんて名前のせいで小難しそうなお洒落料理に聞こえるけど、今まで料理したことないというおっさんにとってもベストメニューなんじゃなかろうか。

それにしても2年前の6月8日、アンソニー・ボーデインが自殺したというニュースを聞いたときはショックだった。まさかあれほどの地位と名声を得ていながら、鬱病で苦しんでたなんてね…

アンソニー・ボーデインの番組は、いろんな動画サイトに日本語訳もついたものがあるので、知らなかった人にはぜひ見て欲しいな。

番組タイトルの「アンソニー世界を喰らう」の通り、アメリカのセレブシェフである彼が、世界のさまざまな場所に行ってその土地のものを食べ、自ら料理するという番組。

彼の素晴らしいところは、とにかく外の世界の食べ物に対してオープンで、あらゆる人々やその食文化に敬意を払ってるところなんだよね。世界中の大衆料理に最も深く精通した人と言っていいかもしれない。

というわけで、ワシントンポストのレシピを参考にしつつ、アンソニー・ボーデインのブフ・ブルギニョンを作ってみたい。

まず、牛肉はネックが勧められてるんだけど、首肉ってスネに次いで固い部位なんだって。まあスーパーじゃ手に入らないから、ここは安いスネ肉にしとこう。もともとフランスの庶民が固い肉を柔らかく食べるための料理らしいから、安くて固い肉が正義だろう。

アンソニーはそのまま肉を焼くとこからスタートだけど、おいたんは赤ワインで一晩マリネしてみることにした。昨日の晩ご飯を急遽サーモンフライに予定変更したから、一晩余裕があったんだよね。フランス語のサイトをいろいろ見てたら、マリネするレシピもあるようだし。

というわけで、牛スネ肉と玉ねぎ、セロリ、長ネギを刻んだやつとニンジン、つまり具材を全部赤ワインに漬けます。

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ブランケットのときに買い忘れたブーケガルニも入れた。ボーデインのレシピにはセロリもネギも入ってないけど、冷蔵庫に余ってたので入れました。

翌朝、冷蔵庫から出して、牛肉だけを取り出し、しばらくおいて水気を切って、小麦粉にまぶします。

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フライパンにラードを引いて、小麦粉をまぶした肉をみじん切りしたニンニクと一緒にコンガリ焼きます。フランスでは脂の多いベーコンを使うことが多いみたいだけど、代わりにラードにしました。

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全体がコンガリと焼けたら肉を鍋に移し、そのままフライパンに残りのマリネしたものを全部入れます。

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本当は野菜だけ取り出して炒めた方がいいかもだけど、めんどくさいんでワインも一緒に。焦げを削ぎ落としながら沸騰させ、鍋に移します。

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ワシントンポストのレシピでは「肉が3分の1つかるくらい」とあるので、これでちょうどいいくらい。足りなければワインを足して下さい。

これでもうあとは煮込むだけ。いつもは圧力鍋を使うとこだけど、今は土曜の朝。時間があるので、蓋をしてとろ火でじっくり2時間煮ていきます。ちなみに、うちのIHコンロだと、7段階中の1でちょうどとろ火くらいです。

2時間煮たのがこちら。味見すると、ワインっぽい酸っぱさがなくなって、締まったスープの味になってる。

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このまま塩だけで味付けしてもいいんだけど、ワシントンポストのレシピに「市販のデミグラスソース(オプションで)」って書いてたので、ハインツの袋入り小分けデミグラスを1袋入れてみました。

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ちょうどいいトロみ具合になった。5分ほど煮て完成です。

なお、ボーデインは「作った翌日に食べるのがベスト」って言ってます。それまで冷蔵庫かクーラーボックスに入れて冷やしとけと。さすがにそこまでは付き合い切れないので(笑)、このまま夜までおいて、その日の夕食に食べました。

で、付け合わせにはボイルしたジャガイモが推奨されてるんだけど、今回はフランス語版Wikipediaでは第一選択肢として挙げられてたガーリックトーストにしてみた。

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さすがに時間をかけただけあってスネ肉もトロトロ。

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美味しいけど、デミグラスは余計だったかもしれない。甘さが強くなって、3分の1くらいハインツの味って感じになってしまった。ブイヨンの方がマシというか、少なくとも大人の味になっただろうね。

あと思ったのは、圧力鍋で作ってもほとんど味変わらないんじゃね?ってこと。次からは圧力鍋で作ろうw

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最近めっきり食欲が出てきたうちの猫。ちょっとむっちりしすぎ?

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おわり。

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