適材適所
年末に帰国したばかりで、新居の巣作りがまだ終わらない。
なにせ、海外転出した5年前に家財道具を全処分したため、揃えるものが多いのだ。
IKEAやニトリまわりで、週末は過ぎていく。
買い物していて驚くのは、来店客だけでなく店員さんにも外国人が増えたこと。
先日訪れた家電量販店でもそうであった。
接客してくれたのは、「冷蔵庫コンシェルジュ・チン(陳)」、「洗濯機コンシェルジュ・フー(胡)」などの名札を胸につけた外国人店員さんばかり。
新婚以来何十年か振りに買う大型家電なので、しっかりした商品説明が欲しいところだが、
「外国人で大丈夫か?」
少し不安になった。
彼ら彼女らの能力を疑う訳ではないが、適材適所という言葉もある。
コンビニレジやセルフ販売商品ならいざ知らず、家電のような込み入った商品の接客には、日本人の方が適しているのではないか?
しかし、そんな心配はすぐに杞憂に終わった。
どの店員さんも、実に流暢かつ丁寧な日本語で、痒いところに手が届く説明をしてくれたからだ。
おおむね満足のいく買い物体験であった。
しかし、そんな中、
「これはさすがにミスマッチではないか」という配置を一人だけ発見した。
炊飯器売り場である。
炊飯器もハイテク化しているし、高価格からお手頃価格まで色々あり、どれが自分たちに適しているのかわからない。
「炊飯器のことでお聞きしてもいいですか?」と、妻が声をかけた店員さんの名札には、
「炊飯器コンシェルジュ・パン(藩)」
「炊飯器コンシェルジュ・パン(藩)」
「炊飯器コンシェルジュ・パン(藩)」
なぜホームベーカリーコーナーに配置しない。
気になって、圧力IHだのマイコン式だのの説明が全然入ってこないじゃないか!
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