『不適切にもほどがある!』で思いを馳せる昭和の中学校
こんにちは。カブトムシの母です。
だいぶ暖かくなり、桜が咲くのもあと少しですね。
昨日、大好きだった『不適切にもほどがある!』が最終回を迎えました。
昭和真っただ中に小中学生時代を過ごした自分には、細かいネタも全部わかり、いちいち反応してしまう面白いドラマでした。
そして、自分の中学時代を思い出しては、ひどい時代だったなぁと思います。
■体罰は当たり前
私が通っていたのは荒れていた公立中学だったからかもしれませんが、
先生たちはとにかく厳しかった。
男の先生はもちろん、女の先生も生徒になめられまいとして、
「おめえら」「てめえら」と汚い言葉を使っていました。
「しつけ」という名の体罰も当たり前でした。
その体罰も一般に想像できるようなものではなく、
様々なものがありました。
私が覚えているひどいものとしては、先生が履いている汚いサンダルで顔を殴られたこと。
殴られたといっても痛みを感じるほどではなかったのですが、
「汚いなあ」と思ったことを今でも覚えています。
殴られた理由は、宿題を忘れたとか、何か忘れ物をしたとか、
しょうもないことだったと思います。
■「黒板さんにごめんなさい」
そして、今でもトラウマになっているのが、「黒板さんにごめんなさい」
ちょっと憧れていたきれいな女の先生の話です。
理由は覚えていませんが、やはりたいしたことのない理由で、
ある男子が教室の前で叱られました。
すると、その先生は
「黒板さんにごめんなさいをしてください」
と優しい声で言いました。
え?なんか幼稚なことを言う先生だな、と思いましたが、
男子生徒は言われた通り、黒板の前で小さく頭を下げました。
すると、先生は「もっと前で」
言われた通りにする生徒。
「もっと前で」
「・・・」
ん?
次の瞬間、先生は豹変し、男子生徒の後ろの髪をぐわっとつかんで引っぱると
「黒板さんにあやまりなさいって言ってんだよ!!」
と、その子の頭を黒板にたたきつけました。
静まり返る教室…
自分がされたことではないけれど、40年近くたった今でも忘れられない恐ろしい光景でした。
今なら新聞沙汰ですよね。
でも、昭和時代は、こんなことは問題にすらならなかったのです。
もちろん、昭和にも金八先生のようないい先生や、
いい学校もたくさんあったと思いますが…。
■不登校は少なかった
そんな時代でしたが、そのころ不登校になる子はあまりいなかったと思います。
(ドラマでは「登校拒否」を取り上げていたので、全国的に見ると、増え始めていたのかもしれませんが)
そもそもそんな選択肢はなかったと思います。
「学校はとりあえず毎日行くところ」だったから。
今、不登校が増えているのは「そういう選択肢もある」ということが社会で広まったことも原因のひとつなのかなと思います。
では、息子が患っている起立性調節障害はどうなのか?
私が記憶する限り、「朝起きられない」という理由で、学校を遅刻したり休んだりしていた子はいなかった気がします。
でも授業中に寝ている子はたくさんいました。
たくさんいすぎて、先生もいちいち注意していなかった気がします。
そういう私もよく寝ていました。
部活の朝練も毎日あったし、とにかく毎日眠かった、だから気がつくと授業中寝ていました。
■「ちゃんと」が厳しい現在
それで、息子にもつい、「眠くなったら寝ちゃえばいいよ。」と言ってしまうのですが、「そんなことできない」と言います。
今どきの子は真面目だな…と思うのですが、
昔より管理が厳しいため?とも思います。
昔と違って、今は1年生のときから内申点が進学に響きます。
テストさえいい点を取っていれば、ということではなく、
授業中の態度はもちろん、課題の提出やノートの書き方、
そして、毎授業後のふりかえりシート、大量に配布されるプリントの整理。
とにかく「ちゃんと」が求められる毎日。
「内申書」という印籠があれば、
先生は体罰などしなくても、生徒を管理することができる便利な世の中。
(いちいちチェックするのは大変でしょうが)
ただ、「ちゃんと」が得意な子にはいいですが、
特性上「ちゃんと」ができないADHD系の息子のような子には地獄の毎日です。
そのへんに関しては、もう少しテキトーだった昭和の方がよかったかもしれません。
■まとめ
「ドラマ」にもありましたが、昭和も令和もいいところ、悪いところがあります。
私から見ると、現在の方が昭和よりずっといい世の中のように思えますが
(特に女性にとっては)、「ちゃんとしなければならない」圧力は、もう少し弱まるといいなと思います。
つらつらと書いてしまいましたが、『不適切にもほどがある!』、
おもしろいだけではなく、社会や時代についても考えられる
いい作品でした。
続編やスピンオフを期待しています。
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