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本のある日常

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書店員として働く私が、本のことについて書いたエッセイ集です。
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#古本

ブックオフの滞在時間が伸びていく

ここ2年ほどブックオフに通っているのだが、通う中で楽しみ方が変化してきた。 見る棚の範囲がどんどん増えてきているのだ。 最初は文庫本と単行本だけだった。 面白そうなエッセイを探すだけで満足だった。 それが次に雑誌を見るようになった。 わかりづらいかもしれないが、ブックオフには雑誌コーナーもあるのだ。 ここに意外なお宝が眠っていることがあるから侮れない。 お次はマンガコーナーである。 最初は文庫マンガと大判マンガだけだったが、最近はだだっ広い単行本のコーナーもチェックしている

居酒屋のあと二次会として本屋に行く

居酒屋で酒を飲んだ後は本屋に行きたくなる。 酔った心地であてどなく本を見るのが楽しいのだ。 二次会で居酒屋に行くよりも、よほど健康的で文化的で、ついでにお金もかからない(けっきょく何冊かは買うのだが) このnoteは、そんな「二次会としての本屋」のススメである。 まず時間帯なのだが、おすすめは昼飲みだ。 というのも、本屋は閉まるのが早い。 この資本主義社会において、17時に店を閉めるというスタンスをつらぬくのは立派なことである。 その姿勢を尊重し、お昼から飲める店で一次会を

本が好きだと町が楽しくなる

私は社会人になってから本を読むようになった。 本を読むようになってから変わったことはたくさんあるのだが、その中でもうれしかったのが、”町”が楽しくなったことだ。 本が好きになると、当然のように本屋に行く頻度が増える。 そうなってくると、行きつけの店、ちょっと遠いけどそれでも通いたくなる店、入るのにちょっと勇気のいる老舗というように、本を通した町との関わりができてくる。 最近、近くの町に小さな古本屋ができた。 その町は、私が住んでいるところからは何駅か離れており、普段は行く

ブックオフは本好きにとっての遊園地

私は月に30冊ほど本を買う。 すべて新刊だと破産してしまうので、割合としては古本が多い。 そんな私が足繁く通うのがブックオフだ。 家の近くのブックオフはもちろん制覇済み。 車で出かけたときに未知のブックオフが目に入るとついつい寄ってしまう。 本好きの間でも愛好者が多く、こんな本まで出ているくらいだ。 何がそこまで本好きを魅了するのか。 それは、ブックオフにレジャー性があるからではないか。 いい本・欲しかった本が220円でゲットできた、あの喜び。 我々はそれを