見出し画像

読書⑬ 前のめりに寝る、前向きに起きる

近頃、私の睡眠時間が伸びている。

体が睡眠を欲しているときには休むこといいことだが、どうも伸びた睡眠時間に対し体力が回復していないのである。

つまり、ただ日中の活動の持久力が落ちているだけのように感じるのです。

そこで今回は、
良い睡眠を取ることで、起きている時間をより良いものにするべく、いくつかの本を読みました。
まとめをアウトプットして実践していきます。


睡眠の質について考える

「量より質」とは何事においてもよく言います。

特に「汗かいて時間かけて数多くやるのはダサい」という意識が先行しがちな「意識高い系」の人ほどよく言っている気がします。
(死語かもしれませんね。私もそうでしたので自戒も込めて。)

しかしこのときに「質が高いって何?」と問われたときに、「質が高いとは○○である」と自信を持って言うことは意外と難しいのではないでしょうか。

私は「質が高い」とは、「目的が達成できる可能性が高い」ということだと考えています。

つまり、「目的が何か」明らかにし、「目的を達成できる要素」に分解して考え、「要素を充足させる」ところまでできると、「質が高い」と言えると思います。

さて睡眠の話です。

睡眠の効果

睡眠の効果については、「睡眠とはどんな目的で行うことなのか」から考えることができます。

科学的な観点で色々とあるのですが、
「脳の老廃物を除去する」ということが1つ。

そして、
「起きること」がもう1つ。

寝ることが終わりではなく、起きることへの連続性があるからこそ、
「起きるために、良いコンディションで起きるために、寝る」
というとらえ方が大事です。

効果の出る眠り方

脳の老廃物を除去しつつ、起きやすいことが、「効果の出る眠り方」となります。

睡眠とはその時間のなかで、

  • 脳の老廃物を除去するためのスピードアップ(ノンレム睡眠)

  • 起きるためのクールダウン(レム睡眠)

が交互に行われる、「脳内のスポーツ」と解釈できます。

トップスピードへの到達を妨げないことが、良いプレー、すなわち効果の出る良い眠り方を実現します。

効果が出ないと感じたときの打ち手

効果が出ていないということは、
ノンレム睡眠が妨げられているか、一度のノンレム睡眠(つまりトップスピード)時に老廃物を除去しきれていない状況であると言えます。

そのときに見直すべきは、睡眠の方ではなく、起きている時間の過ごし方です。

スポーツの試合で良い結果を出すためにやるべきことは、試合中ではなく普段の練習や試合への準備にあるのと同じです。

睡眠の質を上げるための普段の習慣

「質を上げる」とは、「目的を達成できる可能性を上げる」ということです。

目的は「良いコンディションで起きること」とすると、睡眠とは寝ること以上に起きることを意識するべきなのです。

睡眠は準備してから行うもの

「起きる時間の意識」がまず大事です。
これは試合終了時間と言えます。この時間に勝っていないといけないのです。

起きる時間に、「脳の老廃物を100%クリーンにして、クールダウンしている」状態に持っていくのです。

睡眠サイクル最適化という考え

ノンレム睡眠とレム睡眠は90分ほどの周期で交互に訪れます。

一度のノンレム睡眠で、100%クリーンにすることはできません。
100%クリーンまでは4~5回くらいが標準のようです。
しかし、一度目のノンレム睡眠が最も多くの老廃物を除去でき、二回目以降は逓減します。

つまり最初の90分が大事です。

起きる時間を設定し、そこに標準を合わせることが就寝時間を決めるということです。

最初90分でノンレム睡眠が最高のパフォーマンスを発揮するためには、就寝の2時間前から「寝るための準備」に入っておくのが良いようです。
スポーツと同じで食事を控えたり、すぐに動けるように(ここでは逆にすぐ休めるように)体を温めるなど。
寝る前にブルーライトを発するPCやスマホ見ないようにと一般的に言われるのがこの時間にあたります。

例:7時に起きる
サイクルは5回とすると
90分×5=450分で睡眠時間は7時間半。
そのためには23時半に就寝する必要があり、
就寝の2時間前となる21時半以降は食事控え、PCやスマホ見ない。
つまりここまでに仕事を終えているべき。

当たり前のことを言っているようですが、時間の「長さ」の問題ではなく、起きる時間までの時間の「管理」が大事であるということなのです。

睡眠時間、長くするか、短くするか

二度寝して睡眠時間を伸ばすのは意味があるのか

冒頭の私の睡眠時間が伸びている理由は二度寝をしていることにあります。
これには「意味がない」と言えそうです。

二度寝そのものではなく、二度寝した結果、起きるべきレム睡眠のタイミングを外してノンレム睡眠のタイミングで無理に起きることになってしまうというところが良くないのです。

クールダウンしているときに「やっぱりもう1試合」となり、トップスピードでプレーしているときにいきなり中断となることで体に負担がかかり、「あまり回復していない」となるのです。

やはり長さの問題ではないのです。

睡眠時間が短いことのリスク

それでは、できるだけ短い方が良いのではとも思えますが、こんな一節があります。

睡眠時間の足りない人は、自分の能力の低下がわからないのである。

自分はショートスリーパーであることを、凄いことであると感じてはいけないようです。

若いころに発症しやすい統合失調症では、初期は深睡眠(=ノンレム睡眠)の減少に苦痛を感じることがなく、むしろ元気が出る状態になったと誤った思い込みをし、病気がはっきりと現れて社会生活が困難になるまで頑張り、最後は生活が破綻してしまいます。

功刀弘(精神科医)

「起きる」ことを基準に考えると、起きるために十分なインターバルは当然必要と言えるので、個人的には6時間は守りたいなと思うところです。

まとめ:睡眠を変えることが自分を変える

「自分を変える」ことは「行動を変える」ことの先にあります。

「睡眠を変える」ということは、起きている時間の過ごし方を変えるということです。

つまり起きている時間の過ごし方が、目的を達成できる時間の過ごし方へと変わり、自分を変えるのです。

起きた後の自分を前向きに変えるために、前のめりに眠ろう。

今回読んだ本


この記事が参加している募集

#読書感想文

190,388件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?