プロのゾンビ
ゾンビ映画の撮影も終盤に差し掛かっていた。俺はエキストラとしてゾンビ映画に出演している。エキストラとはいえ、将来的には俳優を目指しているので、周りの適当な奴らとは気合が違う。役者たるもの、役に入り込むことが重要なんだ。
「休憩入りまーす。ゾンビの方々は遠くに行かないように。」
いやいや、ゾンビは人間の言うことを聞くか?とりあえず、コンビニに行って、モツでも買って休憩しよう。
「きゃあぁ。」近くにいた人が叫んだ。
「ちょっと!」店員に呼び止められた。ゾンビはこういう時どう対応するだろうか?
周りの騒ぎが大きくなってるような気もする。噛みつきたい衝動は抑えよう。
「ちょっといいですか。」警官か?ゾンビは気にしないで歩き続ける。
「止まらないと撃ちますよ。」いつの間にか銃を構えられている。
パン!乾いた音が響いた。撃たれ‥た?!くそぉ!
ゾンビとしての最後の力をふり絞って、警官に噛み付いた。ゾンビだけど、心臓は止ま‥る‥。
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こちらも、よろしければ。
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