見出し画像

POPCORN/THE BAWDIES(ディスクレビュー)

曲が始まったとたん、とにかく煽って煽って煽りまくる。「手を叩け」「叫ぶ準備はいいか」「左へ行け」「次は右だ」と、言葉を尽くして、オーディエンスがロックンロールの中に全身で飛び込んでくることを肯定する。それはまるで、この世界でロックンロールという音楽が始まったとき、踊り方を知らないオーディエンスのためにロックンロールの始祖たちが教え、導いていたように。
日本で「ここにもロックンロールがあるぜ」と言い続けて、結成20年、デビュー15年でついに「ここにロックンロールがあるぜ」と言い切って、THE BAWDIESはロックンロールの伝道師のひとりになった。
楽器の編成や曲の構成はさまざまな工夫を凝らして華々しく装飾された間口の広い音楽性を持ち、それこそポップで、手を打ち鳴らし体揺らすようなロックンロールを鳴らしている。日本人が思うステレオタイプな「ロック」や「ロックンロール」につきまとう、硬派でどこか尖ってカッコつけた言い方ではないロックンロールを心から楽しんでいる。
そして「All we need is music」と繰り返し煽ったのちに差し込まれた大胆なブレイク。2秒、もしかしたら3秒ほども空いたブレイクに、驚いて顔を上げると、Ba./Vo.のROYのお得意のシャウトから音が、ビートが、メロディーが洪水のように押し寄せる。その中にバンド全員の「してやったり」な笑顔を感じるのは自分だけだろうか。
「みんなを驚かせてやろうぜ」と4人で顔を寄せ合ってブレイクをアレンジし、案の定驚いたオーディエンスの顔に、最上級のロックンロールを浴びせながら、企みがうまくいったことを4人で笑い合っているようなそんなハッピーな時間を、ラストのサビに感じてしまう。
結成20年も経っても少年のような笑顔でロックンロールに向かっていく、そんなハッピーでとびきりクールなバンドから、未だに目を離すことができない。

ロックンロール(Rock and Roll, Rock ’n’ Roll)は、1950年代半ばに現れたアメリカの大衆音楽スタイルの呼称である。語源については、古くからアメリカ英語の黒人スラングで「揺れて転がる」すなわち「性交」及び「交合」の意味もあり[1][2][3]、1950年代はじめには「バカ騒ぎ」や「ダンス」という意味もあった[4]。これを一般的に広め定着させたのは、DJアラン・フリードであった[5]

wikipedia

★「この曲のレビューが見てみたい!」「書いて欲しい!」などありましたらコメントかInstagramのDMへお願いします。


Twitter:https://twitter.com/KabadieCarolan 2019年9月より毎日更新継続中。日常の何かを切り取って考察や分析をしてみたり、提言したりしています。よければ読んで、よければスキを押して、フォローしてリアクションメッセージをご確認ください。