ハルキゲニア/Chevon(ディスクレビュー)
かつての恋人や幼馴染に語りかけているようにも、一度も話したことはないけれど見かけるたびにどこか目で追ってしまっていた同級生に語りかけているようにも聴こえる。
空間的な音色のイントロからボーカルとギターにひとつひとつ楽器が重なっていくにつれて、具体的な今という時間から抽象的な思い出を振り返るかのように展開していき、脆い思い出を慎重に慎重に掘り起こしていく。
曲のほとんどの箇所で一音に一文字が当てられたメロディーの中に、まるで便箋にびっしりと文字が詰まった手紙のような焦燥感が見え