動画教材の企画第2ステップ「目的を定める」
動画教材購入の目的は「問題を解決する」こと
動画教材を購入する人は、動画教材そのものが欲しいわけではない。
まさに「ドリルを買う人は、穴がほしいのだ」と同じことだ。
動画教材を購入する人は、問題の解決策を求めている。
何事か、問題(悩み・不安)を抱えていて、それを解消するためのノウハウや知識が得られると思って、動画教材を購入するわけだ。
動画教材の競合商品となるのは、書籍やオンライン講座など。
書籍にしないのは、文字を読む億劫さかもしれない。
文字を読んでいくことは、それなり努力を必要とする。
もっと安直に目的を達せられるのであれば、そのほうがよい。
オンライン講座は、時間を拘束される。
直接質問ができたりする自由さがある代わり、一定の日時を縛られてしまうのは面倒だ。
それに講座を1回聞いただけで問題が解決するかどうか、不安もある。
その点、動画教材は画面を見て話を聞いているだけで良いし、時間も自由で繰り返し視聴もできる。早聞きもできる。
そういうことで選ばれるのだ、と思ったらいい。
「目的性」のある動画教材が求められている
だから、「◯◯について解説します」という動画教材は購入者の心に刺さらないことが多い。
「◯◯の問題を解決するための◯◯使用法」など、何を解決するための方法を説くのか、明示するとよい。
「動画編集ソフト◯◯の使い方」ではなくて「動画編集ソフト◯◯を使った動画教材の作り方」といった感じだ。
多くのツールやメソッドは、問題解決のための手段だ。
だから、問題解決を中心に据えて、そのためのツールやメソッドの利用法を中心に解説をする。
購入者にとってみれば、ツールやメソッドの名前すら知らない場合が多い。
購入者の興味は問題が解決できる方法だから、ツールやメソッドはそれが達成できれば何でもかまわない。
だから「◯◯の作り方」「◯◯を解決する」「〇〇がなくなる」などの部分に反応することになる。
解説する側はツールやメソッドについて専門的な知識を持っているわけだから、どうしてもそちらに傾いた発想になってしまう。
ここは購入者の心になって、目的性を付加してみたらどうだろう?
「目的性」とは問題解決後の未来を見せること
購入者は問題の解決を求めている、と書いた。
しかし、さらに言えば、問題の解決そのものより、問題が解決した後の未来がほしいのだ、ということが言える。
たとえば「頭痛が解消する体操」といったものを伝える動画教材を作ろうと思ったとする。(今思いついただけだから、そんな体操があるのかは知らない)
「1日5分の体操で頭痛がラクになる」といったタイトルでもいいとは思う。
だが、「1日5分体操するだけで頭痛が解消、家事も仕事もスイスイできる」というタイトルにしてみたらどうだろう?
頭痛に悩まされている人は、もちろんその頭痛から解放されたいのだ。
しかし、頭痛に悩まされていなかったら、家事や仕事が今のように苦痛ではないはずだ、という思いを抱えている。
その家事や仕事が苦にならずにできる、という未来を見せてあげると、動画教材を購入したいという気持ちが高まるはずだ。
「対象者」と「目的性」で方向性が決まる
動画教材の企画の第1ステップが「対象者を絞り込むこと」だと、前に書いた。
そして第2ステップがこの「目的を定めること」だ。
いわば「誰に」と「何を(解決するために)」であって、この2つが動画教材の企画の狙い、方向性を定めることだ。
この2つが不明確だと、購入者にまったくアピールしない動画教材を作ることになってしまう。
この2つは、どちらも購入者側から求められる動画教材の作り方である。
いわば「お客さまの意思」を最初のステップとして企画することで、社会の役に立つコンテンツを作り出すことができる。
一方で、「対象者」と「目的性」をズラすことで、内容はほとんど同じであっても複数の動画教材を作り出すことができるのだ。
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