2015.6.26 「がんの転移による骨折です」
K病院の受診予約は運良く2日後に取れた。
11:00 診察
11:30 レントゲン撮影
13:00 CT撮影
14:30 血液採取
16:30 MRI撮影
長い1日だった。検査が終わる度に次の検査が追加された。病院の中を車いすで行き来することも、痛みを抱える母には限界だった。午後にはひと気のなくなった外来診察室を借り、横になって待った。私は検査のたびに最優先、最大限の配慮を受けるという、大病院にしては珍しい事態を前に、少しずつ覚悟ができてきた。
17:30、先生から母と私に説明があった。「どこかにがんがあります。背骨に転移して何箇所も骨折しています。頭蓋骨を支えられていないので危険な状態です。明日入院して下さい。」
私は(今時はいきなり本人に話しちゃうんだな)と呑気なことを思い、一方で明日以降の実家の生活をどう支えるか、頭をフル回転させた。