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2015.7.23 「24時間、駆けつけます。」

退院を2日後に控え、夜間対応型訪問介護の随時訪問を行う会社と契約を結んだ。

 ひとりで寝ている母に何かあったとき、本人が通報し、対応がされる体制が必要だった。いずれ、排泄に介助が必要になったときの準備でもあった。本人に意識があるうちは、「排泄の失敗」と「安易なおむつの使用」は避けたかった。それは生きる気力を奪うと思うからだ。

 通報は、固定電話に接続された送受信機を通じて行う。ボタンを押すとオペレーターが母に呼びかける。受信機は小さな音も拾えるので、寝たまま話せばよい。オペレーターは看護師で、医師への通報、緊急訪問など必要な対応をする。「娘に連絡を取りたい」といったことにも対応できる。家の鍵は鍵付きの箱で共有するので、介護員は夜間でも家に入り必要な介助を行える。とても良くできた仕組みだった。

 私以外に24時間見守り、駆けつけてくれるひとがいる。母だけでなく、離れて暮らす私の「退院の不安」を解消してくれる支援だった。

その日まで49日。