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よく耳にするPCEPのメッセージはどんなの?⑧

前回の続きでIOWNって何?ですが・・・今の所ふわっとしていて具体的にはわかりません。
ただ、実現したら本当にイノベーションが起こるかも?とは思わされました。

IOWNの柱はAPN、DTC、CFです。

1-1.APN~すべての通信を光で。そう、すべてを~

APNはAll Photonics Networkで、すべての通信を光行うことを指します。
今さら何を・・・伝送技術も相当進んでいるし、ルータの口だって100G収容や400G収容の光ネットワークさえ目前じゃん。
と、話を聞くだけだと思ってしまうじゃないですか?

もう一度APNの説明をよく見てみましょう。

「すべての」通信を光で。

このすべてには端末も含まれるということでした。
サーバだって10Gや40Gの口持ってるけど・・・と思いますがそうではなく、なんとサーバ内のCPUやメモリ・・・ストレージを部品として光接続しちゃうぜ!というのがコンセプトだそうです。
https://www.rd.ntt/_assets/pdf/forum/2020/I05_j.pdf

1-2.光ディスアグリゲ―テッドコンピューティング

データセンター等で利用するアプリのリソースはサーバの「箱」単位。しかし、ここで謳われている光ディスアグリゲ―テッドコンピューティングは現在のリソース=「箱」から、リソース=必要な部品にしようとする大胆なもの。

サーバ内には必ずCPU、メモリ、ディスク等がありこれらをEthernetで接続して通信をしていますが、その場合はデータ遅延やCPU内のデータ転送(xxGHz)を高めようとするとコンピュータ基盤が発熱してしまい、冷却を考慮すると単純な高速化が難しい現状がある。
(高速なCPUを競い合う大会で、窒素を使ってマシンを冷やしてるものをよく見ますが、このことですね。)

これを克服する為、光ディスアグリゲ―テッドコンピューティングの場合は、そもそもの電子回路基板を光で作り替えるそうです。

遅延は電子回路の内の回路が複数ある事が問題で発生するそうです。
例えば、ANDやORの回路が複数連なる場合、後段に位置する回路は前段に位置する回路の結果がないと処理が進みません。この待ちが遅延となります。
一方、光の回路スイッチにした場合、すべての回路に同時に光を流すことにより、このような待ち時間をなくすことが出きるそうです。

また、電気抵抗による発熱も光の回路だとかなり抑えられるようです。

1-3.光ディスアグリゲ―テッドコンピューティングのメリット

これまでのスケールアウト(拡張性)の概念が変わりますよね。
リソース増強がサーバの箱単位だったのが、これがあると本当にメモリの増設だったりディスクのみの増設だったりになるということです。

本当にそうなるのかとか、標準化とかどうなってるんだろうとは思いますが、スペースの極小化や省電力を考えると実現したらデータセンターの考えが一変しそう。

1-4.IOWNの基調講演

IOWNの続きですが、基調講演の動画も掲載されていたので添付します。

次回は、DTCとCFについて記載するかもです。

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