他学科卒が心理院合格に必要だった本やサイトすべて
エクスキューズとしての前置き
ぶっちゃけノウハウ的なものを色々書きたいのだが、私は前期全落ちしたし、後期だって私立院一校落ちたし、良くない良くないと思いつつ、前期は八月前半までFPSをやめられなかったし、後期にしたって12月中旬ですらやってた(Discordで初対面の男に、「VALOやってる場合なんですか?」と言われたのがきっかけでスッキリやめられて、彼にはマジで感謝している)
なのでどう考えても偉そうなことは書けないし、何なら未だに何故受かったのか分からない。(私の今回の合格はひとえに、運と縁に尽きる)
取り敢えず自分が参考になったなと思う本やサイトを全てあげる。誰かの参考になればこの上なく嬉しい。
私の基本情報
私:地方旧帝他学科卒・臨床心理士指定大学院を受験した。
学部時代に心理の授業を取ったことが一度も無い。卒業してから6月頃から勉強を始め、9月全落ち、2月入試でとても良い国立院に合格
追記(02/17):別の私立院にも合格してました。進学は国立院にします。
書籍編
基礎心理学
予備校のテキスト
前期に全落ちしてから予備校に入り、そのテキストが非常によく纏まっていたので、基礎心理学はテキストで全て間に合わせた。
応用(臨床)心理学
よくわかる臨床心理学
単純に読んでて面白いので読んでおくと良い。全部覚えるというより(というか全部覚えるのは当たり前なのだが)、楽しみながら理解できると良いと思う。
よくわかる教育心理学
受ける院の過去問に、発達・教育臨床系の問題が出題されていて、更に難易度が高めの院を受けるなら、絶対に読むべき。ここに書いてある事の半分くらいを理解するだけで、全然違うと思う(ex:クロンバックの適性処遇交互作用・ブルームの完全習得学習・特別支援教育・ヤングケアラーなど)
心理教科書 公認心理師 完全合格テキスト 第2版
近年多分、公認心理師範囲の単語の出題が増えている(そりゃそうだが)。であるから他学科の人は、臨床心理指定大学院のテキストの単語に加えて、公認心理師範囲の単語も覚える必要がある。
予備校の臨床心理学のテキストに無いけど、この本の見出しにある単語(EX:面会交流・あいまいな喪・就労継続/移行支援)とかを覚えていくと、とても良いと思う、というか私はそうした。(ぶっちゃけここらへんは各院の問題傾向によって全く違うと思うけど)
心理統計
統計嫌いのための心理統計の本:統計のキホンと統計手法の選び方
サブタイトルを体現した本で、心理統計に全く触れた事のない人が初めて読む本としてうってつけだと思う。一日ごとに一章ずつじっくり読んで理解すれば、私が受けた某国立院の心理統計の過去問には充分対応可能だと思う。
統計における根本的な理解を問う大学院を受ける人に、また心理統計に苦手意識がある人にうってつけである。
公認心理師・臨床心理士大学院対策 鉄則10&キーワード25 心理統計編
超良書。前期に全落ちしてから、3ヶ月間使い込んだ。この本に書いてあることすべてを理解し、覚えれば(追加で信頼区間についても覚えたら)、臨床心理士指定院における心理統計の問題のうち90%は理解し、解けるのではないかと思う。河合塾KALSの院試系の本の中で、最も出来が良いと思う。
英語
心理院単
心理の英単語としては若干マニアックなものも結構入っているので(ex:affect attunement,rod-cone,action potential等)、8~9割くらい覚えれば十分だと思う。
英文で覚える 英単語ターゲットR 英単語ターゲット1900レベル 改訂版
私は英語に関しては結構自信がありました。在学中に受けたTOEICの点数はカスでしたが、予備校の英語の授業を受けて大学受験の時の感覚を思い出してからは、後半は殆ど英語の勉強をしませんでした。
難関校は総じて英和辞書の持ち込み不可ですが、こういう大学受験用の難易度がやや高めの単語帳を8~9割くらい覚えておけば何とかなります。多分3周も回せば大方覚えられると思います。
英文読解入門基本はここだ!―代々木ゼミ方式 改訂版
前期に全落ちした後、英語の基礎を見直そうと思ってこれを二周しました。この上のレベルの『ポレポレ』という英文読解本があるのですが、それは正直難易度がかなり高いので、東大とか都立大とか、そういう最難関の大学院を受ける方向けなのかなと思います。
その他
ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本
スケジューリングが壊滅的に下手な人が読むべき本。私は救われました(図解且つ具体的な方法が沢山載っている神本)。
webサイト編
心理学用語の学習
多分知らない人いなさそう。超網羅的に心理学に関する知識が載ってある。ここを調べれば大体の単語は載ってる。ここに載ってない単語は難易度激高と思って良いのでは……知らんけど
ブループリント
公認心理師の試験出題基準一覧。このプリントのうち、受験校の出題傾向に沿う範囲の単語を覚えると良いのではないかと思います(児童福祉関連が出るな、とか、産業関連が良く出るな、とか)。最初は量が多過ぎて圧倒されますが、受験期になれば不思議と、ほとんど見た事があるなあとなります(生理心理学は知らん)。
臨床心理マガジンiNEXT
無料で読める臨床心理の記事。おもろくて、勉強になります。処理水準を深めうるというか。自分は、アサーショントレーニングの平木典子さんの記事が印象に残ってます。
CNN
無料で読める英語の記事がおすすめ。購読しても良いならTIMEでも◯。そういう英語記事を印刷して、辞書なしで80%以上和訳出来たら、院試においてはもう英語の勉強をしなくて良いのでは無いかと思います。どうせ配点低いし
臨床心理部ブログ | 国立精神・神経医療研究センター
ページ下部の"コラム一覧"が非常に良い。CBTの勉強になる上に、「"ADHDタイプ"の方の対処策」という記事は、私自身に対する向き合い方が大きく変わった。自分のワーキングメモリーを信用しない、という言葉にノックアウトされた。
NHKラジオ らじる★らじる
「ラジオ深夜便」「NHKジャーナル」「社会福祉セミナー」が特におすすめ。「ラジオ深夜便」は、たまにゲストで心理学者や臨床心理士・心理支援者たちが出て、おもろい話が山のように聞ける(あとアンカーの話の聞き方が上手過ぎて毎度ビビる)。「NHKジャーナル」では最新の社会的話題が聞けておもろいし勉強に役立つ(ex:強迫性障害当事者の描いた漫画が話題、とか、高齢者のてんかんが増えてて認知症との判別が難しい、とか)。
特に「社会福祉セミナー」は、どんな院を受けるとしても、是非一度は聞いてみてほしい。子ども福祉から障碍者福祉、高齢者福祉まで幅広く、大学の先生の分かりやすいほぼ講義みたいなラジオが無料で聞けるし、更に現場の支援者さんたちが登場して、現場の声から自分自身の体験にいたるまで赤裸々に喋ったりもする。ぜひ聞いてみて欲しい。
まあぶっちゃけ私がNHKラジオが好きってだけなのだが。
面接官にささる志望理由書の書き方 心理系大学院受験対策
最近更新された記事で、志望理由書の書き方講座になるわけだが、志望理由書だけでなく、臨床心理士指定大学院の面接対策記事における決定版のように感じる。↓のような事を言っておられる。
どの大学院でもこの三点については軽く質問される。その中でも、このうちのどれが重点的に聞かれるかは大きく異なる。自分が受かったところは、研究も重視しているらしく、赤丸のところよりも、黄色丸についてかなり聞かれた。
まとめ
秋季に全落ちした時は、絶望を味わい悲惨な感じになっていた。就職も考えたが、ここで諦めたら勿体ないという周囲の言葉に励まされ、春季も受けることにしたが、よもや有名な国立院に合格できるとはよもや思ってなかった。というか未だに信じられない(その前に受けた私立中堅院(しかも受かったところより学部偏差値は15も低い)は圧迫面接の末落ちた)
まあなんか、私みたいに出来が悪くても、運とか縁で何処かに拾われることってガチであるのだと思う。まぐれというか。
その受かったところも受験するのを決めたのは願書締め切りの一か月前とかだったから、諦めなくて良かったなというか、こんな9回裏逆転満塁ホームランみたいな事が本当にあるんやなと、そんな浮ついた日々が続いている。