見出し画像

安全と安心の科学

何が、何時、何処で、どのようにして、起こったのか、これを何分の一秒単位で、詳細に突き止めること、例えば、そこに人間の誤判断や誤操作があったとしても、それを非難したり、責任を問う前に、確実に起こったことの詳細を把握すること、それが、今後同じような事態になったときに、悪い結果を起こさせないような対策―それが「フール・プルーフ(fool-proofミスをカバーできる)」や、「フェイル・セーフ(fail-safe ミスがあっても安全)」の仕組みを前進させることです―を講じるために、決定的に重要な材料になります。

思いがけぬときに思いがけぬことが起こって、事故になります。「思いがけぬ」ことは、予め推測ができないことです。人間の想像力には悲しいかな、限界がありますから、色々と想像力を駆使して、事故の可能性を予め推測して、対処はするのですが、でもあらゆる可能性を予め想定することは、神ならぬ人間には不可能なのです。その隙間を衝いて事故が起こる。そうだとすれば、事故情報は、人間の想像力の限界を補ってくれる、文字通りの「宝物」です。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?