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ペライチの2年目の振り返り

初めまして、ペライチの代表取締役CEOをしております安井一浩(https://twitter.com/KYasui0125)と申します。

2022年6月1日に取締役COOから代表取締役CEOになり、ラクスルからペライチに転籍しました。ちょうど良い機会なので振り返りたいと思います。

ペライチに2020年9月にジョインして、気づけば2年くらい経っておりました。最初の一年はがむしゃらに整えるというのをやっていましたが、ではその次の年は何をやっていたか?というのを説明したいと思います。

ちなみに最初の一年やったことはこちらhttps://note.com/k_yasui/n/n89a3293051b9
基本的にやっていたことは2つです。
1.組織の改革(キーマンの採用および教育、権限移譲)
2.プロダクトの方向性の提示と進化
まず、なぜこの2つをやっていたかについてご説明します

組織の改革が必要だった理由:
プロダクトマネジメント、マーケティングからコーポレート業務に至るまで、エンジニアリング以外すべてを担当していた状態だったので、さすがに把握できないところが増えてきた。
今後会社規模を拡大する上で、一人に頼っている状況ではせいぜい50名が限界。100名、200名としていきたいと考えた時にマネジメント層・ミドルマネジメント層の強化は必須になっていた。

プロダクト方向性の提示が必要だった理由:
サービスが複雑化しており、プロダクトマネジメントがプロダクトオーナー一人でできる範囲を完全に超えていた。
既存サービスの改善と新規機能の開発がどんどん増えていく中で、何を作っているのか?がわからない状態は非常にストレス。方向性とビジョンを提示することで、直接関わる部分を減らしたとしても全員で同じものを作れる状況にしたいと考えました。
結果として、「テクノロジーをすべての人が使える世界に」のビジョンを達成することができるプロダクトの方向性を示せたと思います。

プロダクトビジョンを示すに至った経緯ですが、新規事業(2022年中には出したいと画策中)を考えている時にユーザーヒアリングを15件程度しました。すると個人事業主の人は結構共通の課題を抱えていることが分かったのです。
・集客や経営の方法がわからず教えてくれる人がいない
・集客の大半がコネでできているため、コネが無い人はものすごく苦戦する
・コストの大半は集客と運営費用のみで無駄なコストはほとんど無い
・アナログ作業は一定あるが、デジタル化の必要性が無い
これらの課題を踏まえて、
「個人事業主・中小企業が成功するためのサービスを提供する」
というプロダクトビジョンを描きました。ソフトウェアに限らず、セミナーやサポート、その他いろいろなものはすべてユーザーの成功のために提供する、という考えです。
この考えを提示したことで、社内のエンジニアやコーポレートを含めたすべてのメンバーの目線が揃い、「個人事業主・中小企業が成功するためのサービスを提供する」プロダクトを作ろうという空気になりました。

では次に、組織改革は具体的にどういうことをやったのかを説明します。
当時、私が担当していたのはコーポレート全体、プロダクトマネジメント、マーケティング、カスタマーサポート、サポーターチームと非常に多岐に渡っていました。定例のミーティングが多く、情報収集と改善案等の指示で1週間が潰れているような状況だったので、キーマンの採用、教育、権限移譲はいずれも急務でした。

採用:
最初は一番知識が薄いコーポレートと一番知識があるマーケティングの人材を採用しました。具体的にはCFOの藤本さんとCMOの日吉さんです。
日吉さんの採用は運よくポンポンいったのですが、CFOの採用は本当に大変でした。週3~5人会うのを6か月くらいやっていた記憶があります。結局エージェント経由での採用になったのですが、ビズリーチのスカウトは毎日20~30件くらいは自分で送っていましたね。※フォースタさんありがとう!フォースタさんには藤本さんの取材記事も出してもらいましたhttps://evange.jp/n/nbda57ec20666
ちなみに日吉さんの入社エントリはこちらhttps://note.com/tabiuta391/n/n06f25db086ae

採用は本当に気合と根性ですね。
ここで学んだのは、経営が採用にコミットしないと経営陣は採れないということです。なぜなら、まずこの会社にとって生涯1名か2名採るか採らないかレベルの人なので落とす人も多いですし、断られることも非常に多いです。
何度も心が折れかけましたが、折れるわけにはいかない。失敗できないので経営のコミットメントが非常に重要になります。というか、それでしか採用できないと思います。

教育:
マネジメント研修を引き続きやっております。手弁当ではありますが、マネジメントを体系立ててまとめて、私が講師をやっています。

マネジメント研修ですが、なぜこの設計をしたかについてお話しします。
よく「バックキャストで物事を考えるのが大切」と言う論調がありますが、実際にやってみるとどういうこと?って言う方が多いと思います。それを具体的にステップでワークしていくのがこの研修になっています。
まず、3年後の定性目標を立てることから始めます。定性目標は1つだけでなく周辺の状況も含めて設定します。マネジメント研修としているのはマネージャーのための研修ではないからです。マネジメントとは「人を率いて成果を出すこと」なので、ポジションによって必要なことではなくすべからく仕事をしている上で必要なスキルだと考えています。そのため対象は執行役員からメンバーまで幅広くやっております。
この研修をやることで組織にもたらした良いことは3つです。
1.マネージャーに近いメンバー間の部署を超えた交流ができること
2.マネジメントでやるべきことを強制的にやるので、すぐにできなくても〇〇について考えないといけないんだなという意識づけができること
3.マネジメントになって欲しいと思っている人の動機づけができること
興味がある方は配布も可能ですのでTwitterでDMください。

権限移譲:
このままでは自走型の組織ができないと思い、まずはマネージャーのアサインメントと採用を増やしました。マネージャーに関してはお試し制度(※)を導入し、ちょっと足りないなと思ってもマネージャーにしてしまうということをやっていました。
それにより、これまですべて会議に参加しないと伝えられなかったことが1on1で伝えられるようになったので、教育と組織マネジメントの効率化が進みました。
ここでの学びは人はアサインメントにより成長するということです。ちょっとストレッチする役割を持ってもらうことで意識し、考え方も変わります。すると成長も早くなる。また、マネージャーをアサインメントすることで求めていることも明確に話すことができます。お試しマネージャーは本当に良い制度だなと思いました。

※お試しマネージャー制度:本来マネージャーになると上がる給与の50%をアップし、半年後に実際にマネージャーとして機能してたかを再評価。OKなら残りの50%を昇給するという制度。例えダメでも給与は50%ダウンにはしない。マネージャーで無くなるだけで再チャレンジする機会を持ってもらう。

最後に
まず、なぜマネジメント・ミドルマネジメントの強化をしているかというと、すべての社員が自ら考えてペライチをより良くしていく会社にしたいと考えているからです。100名・200名となっていった時にペライチがどういう会社であって欲しいかを考えました。
すべての業務をオペレーティブにし、比較的スキルが必要無くても回る会社よりも、一人ひとりが脳みそに汗をかいて考え抜いて一人ひとりが会社を大きくしたいと考えている会社にしたいと思っています。
また、1人当たり売上総利益を最大化し、メンバー全員が満足できる水準の給与を提供するためにも一人ひとりのバリューを上げる必要があると考えているからです。
この1年間は中長期のことを考える時間を増やすために、如何に自分の日常業務を減らすかに注力していました。正直1年前はカスタマーサポートのクレーム対応の指示をしたり、プロダクトのテキストの指示等までやってましたが、今は全くやっていません!

代わりに10年後にどうやって大きな規模の会社と売上・利益を作るかを考えております。「メンバーに何をやっているかわからない」と言われないように情報発信をしながら未来を作っていきたいと思います。

そして、この未来を共に作り上げていく仲間を募集中です。自分で考えてプロダクトや会社を作って行きたいという方、気になった方はぜひご覧ください。
https://hrmos.co/pages/peraichi/jobs

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