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ハーフマラソンのベストを更新できた理由を考える(1時間28分台➡️1時間24分台)(2024新宿シティハーフマラソン)

 この記事では、新宿シティハーフマラソンでベストを3分以上更新(1時間28分35秒→1時間24分51)できた理由について自分なりに振り返りたいと思います。実際の練習データなども公表しますので、近いタイムを目指している方には参考となる内容になっていると思います。是非、最後までご覧いただければと思います!

レースの様子(新国立競技場前)
(C)allsports.jp

新宿シティハーフマラソンについては、下記の記事をご確認下さい。

1.レースタイムと直近2か月間の練習内容

 まず、レースタイムと直近2か月間の練習内容を公表します(下記の写真参照)。記録から分かるように、今回のレースでは「最終盤にペースを上げられたこと」や「(※)閾値走に近いペースを維持できた」という点がこれまでに無い良い傾向でした。この2点に注目して、理由を探っていこうと思います。
これから細かいデータを載せますが、特に注目すべき点は、「レースのラップ」と「1月20日の閾値走(6kmペース走のラップ」です。詳しくは本記事の「2.②」で紹介します。

(※)閾値走(Tペース走)・・・運動強度を徐々に上げていくと乳酸が急激に蓄積する(分解が追いつかなくなる) 変化点がある。この変化点を閾値と言い、閾値付近の強度で走る練習を閾値走(Tペース走)と言う。練習では20〜30分間維持できるペース。ただし、疲労を取り、ピーキングすれば60分程維持できる。エリートランナーはハーフマラソンを約1時間で走るため、Tペース付近を維持していることになる。因みにTペース以上になると乳酸の蓄積が進み、筋収縮が妨げられるためペースを維持できなくなる。オーバーペースで失速するのは、このことが原因。
【参考文献:「ダニエルズのランニング・フォーミュラ」、「基礎から分かる!中長距離走トレーニング!」】

レースデータ①
レースデータ②(ラップ・心拍数)
12月 練習記録①
12月 練習記録②
1月 練習記録①
1月 練習記録②
1月20日閾値走(6km)ペース走に注目!
1月 練習記録③
VDOT表

2.レース結果から見える2つの傾向について考察

①最終盤で最高ラップが出せたことについて

ゴール直前の様子
(C)allsports.jp

〈これまでの課題〉
 過去2回のハーフマラソンでは、ラスト1kmで失速してしまうという課題がありました。その要因としては、「スパートをかけるタイミングが早すぎる点」と「気持ちが切れてしまう点」でした。

〈今回の改善点〉

  • スパートを15km地点→18km地点に変更
     過去2回は15km地点でも余裕があったことから、このタイミングでスパートをしていました。しかし、今回は余裕を持ちながらも18km(ラスト4km)地点からで試してみました。このタイミングにした理由は、これまでの経験上5km以下であれば持つと感じていたことと、目標以上のレース展開をできていたことから、あえて安全側(ラスト5kmではなく4km)のスパートをかけました。結果的には、失速を抑えることができ、良いタイミングだったと感じました。

  • JOG練習後のインターバルが効果的だった
     気持ちを切らさずに走れた要因としては、スパートのタイミングも1つの理由ですが、その他にJOG後に取り入れたインターバルが効いたと感じています。インターバルではラストスパートを意識して、取り組んでいたため、試合でも最後まで走り切る意識が働いたと感じています。

②閾値走に近いペースを維持できたことについて(※閾値走やTペースについては「1.(※)をご確認下さい)

レースの様子(靖国通り)
(C)allsports.jp
  • レースのラップがTペース以下かつ近いタイムだった
     大会後、レースのラップと1月20日に行った閾値走(6kmペース走)のラップを比較しました。比較すると、Tペース以下でかつ近いタイムを維持できていたことに気づきました。レースの平均ラップは4:00/km になります。対して私のTペースは1月20日の閾値走の結果から、3:57/km前後であり、「VDOT55.T(3:56/km)」あたりだと考えられます。このTペース以下かつ近いタイムで走れたことが、乳酸の蓄積を抑え、丁度良いペースを維持できたのだと思います。

  • 一定ペースを意識
     スパートをかけるまではとにかく一定ペースを意識して走りました。過去2回のレースでは、調子によって前を追ったりしていたため、ペース変動で無駄なエネルギーを使っていたように思います。ペース変動は無駄なエネルギーを消費することを本で学び、今回、実践した結果、とても良い効果が現れたと感じました。

  • 距離への慣れ
     12月末のハーフマラソン後は、ほぼ週1回、1度に20km以上走る練習を行ってきました。結果として、距離に慣れ、後半の失速を抑えることが出来たと感じています。JOGが侮れないことを実感しました。

レース終盤
(C)allsports.jp

3.まとめ

 今回のレースは、過去のレースの反省点や練習で取り組んできたことを実践し、良い結果を出せた。
 具体的には、
・スパートのタイミングを修正 
 (15km⇒18km)
・JOG練習後にスパートを意識した
 インターバルを取り入れる
⇒終盤の失速を防ぎ、最後まで力強い走りが
できるようになった。


・自身のTペースを把握し、そのペース以下
 かつ近い速度で走る

・ペースは一定に保つ
・レースに必要な距離に慣れる。JOGは侮れな
 い。

⇒現状の最大限の力を発揮できた。

(C)allsports.jp

 本日もご覧いただきありがとうございました。疑問点等ありましたら、お気軽にコメントや「X」のDMからお願いします!

 なお、私がトレーニングをする上で参考にしている文献や情報を「参考情報」に載せておきますので、こちらも併せてご確認下さい。

 次回は、「3/10 静岡マラソン」に向けた練習状況を記事にさせていただきます。
2月下旬公開予定です。


●参考情報

〈文献〉
・基礎から分かる!中長距離走トレーニング
 (櫛部静ニ 著、ベースボール・マガジン社)
 👉薄いのでサクッとトレーニングの基礎理論
  を理解できる。とてもオススメ!
  現役時代に読んでおけば良かった...


・ダニエルズのランニング・フォーミュラ
 (ジャック・ダニエルズ 著、ベースボール・
  マガジン社)
 👉購入したばかりで少ししか読めていない...

〈ネット情報〉
・【超かんたん!】VDOTとは何か!練習強度
 の指標にするメリットと練習内容

 (ハシルコト)
 👉この記事を読めばランニングフォーミュラ
  を読まなくても即練習に取り入れることが
  出来るので、オススメです!
  ※ただし、最低限の運動生理学の知識が
   あると、より具体的にメニューを考えら
   れると思いますので、このサイトと併せ
   てどちらかの文献に目を通すことをお勧
   めします。


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