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宇宙人への手紙①年齢はただのナンバーらしい。

はじめに:こちらは宇宙人からもらった手紙の返事として私のはなしをしていく、というスタイルで書くエッセイみたいなものです。
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はじめまして。これを読まれているあなたはいかがお過ごしですか…と書くのも良くないのでしょうね。独り言です。

これからこれを読むあなたに私のことを知ってもらおうと思います。あなたがここから何を感じるのか、私にはわかりません。でも役に立てるなら、少しずつ私のはなしをしてみます。

まずはじめは、年齢の話をば。

私は30歳の誕生日を迎えたばかりです。

私は、30歳というのは大人だと思っていました。しかし私がその年齢に到達してみると、自分が思い描く30歳の女性とは大きく異なってます。ずっとずっと子どもなのです。

私は容姿が幼いです。もとの顔立ちに加え、洒落っ気が薄いことも関係あると思います。最近ですら、20代前半の学生たちに、同い年くらいかと思ったと言われることが多いです。お世辞かバカにされてるのか本音かは知りません。ただ、ものすごく言われす。

私はそれが嫌でした。若く見えるのは悪いことではないのかもしれません。ですが、中身を見透かされるような言い様のない恥ずかしさを感じるのです。

中身の成熟度が、外見に出てしまうのだと、感じるのです。

ずっと私は自分が年を取るのが嫌でした。年齢を重ねるのが嫌なのではなくて、実年齢と内面のギャップが広がっていくのが、本当に嫌でした。本当はいまでもどうしようもなく嫌です。

中身が未成熟なのは病気のせいもあるかもしれません。16歳で精神疾患を患い、そこから高校へは出席日数ギリギリしか行くことができませんでした。頑張って働いてみても、体調を崩して長続きしませんでした。家のなかにいることが多いこと。それは必要なことでした。でもその間に他の人が何をしてきたか、考えてしまうのです。

普通の30歳は、大学受験や大学での課題やなんか、そこから厳しい就職活動を経て、社会で揉まれて5年以上経つような人が多いのでしょう。そんな人たちと私とは経験の重みが違うように感じられます。まあ経験で言ったら、私も「普通」の人がしないような経験をしてきたのかもしれませんが。

だから、私はダメな人間でまだ大人になれていないのに、年ばかりとって恥ずかしい、と思っているのです。

そんな私が外国へ行って、言われた言葉があります。それが「年齢はただのナンバーよ」でした。

一人にではありません、何人かの人に言われたのです。私は目から鱗がぼろっと落ちたのを感じました。

有名なはなしですが、世界のなかで、東洋人は幼く見えるものらしいです。そして20歳のおさげをしたアジア人の少女に、年下だと思ったと26歳のときに言われた私。まあ容姿以外に私の英語力も影響していたのではないかとすこし思っていますが。しかしアジア人にも若く見えるのであったなら、欧米の人からしたら小学生だったんじゃないでしょうか。まあ、さすがにそれは冗談です。ただ、とてもとても若く見えたことに間違いないでしょう。

年齢を言って、驚かれることが何度も何度もありました。私が知り合った人たちは、私より若いことが多かったのにも関わらず、です。

その度に私は言うのです。

「年齢に中身が追い付いていなくて恥ずかしい」

そんな私を掬い上げた言葉、数字はナンバー。

50歳でも子供のような振る舞いしか出来ない人もいれば、20歳で成熟した大人のような発言をする人もいる。もちろん、そのどちらもを持ち合わせてる人だっている。

もちろん、年相応の振る舞いや常識はあると思います。そして私はそれを必要だと思いはします。自分ができているかはわかりませんが。

でもそれ以上に背伸びをする必要もないのかな、なんて思います。

それでも私は落とした鱗をどこかに仕舞い込んで、忘れてしまいがちです。だから今でも私はこの「ナンバー」を嫌に思ってしまうし、恥ずかしく思ってしまいます。でもその鱗を見つける度に、私は私らしくあればいいのかな、なんて心を和らげたりしています。

早く仕舞い場所を決めて、いつでも見つけられるようにしてほしいと、私には依頼をしなければと思う次第です。

そしてもしうっかり死に損なったら、100歳になっても、若いねって言われるおばあちゃんになりたいです。

P.S. あなたが幾つなのか存じ上げませんが、年齢にとらわれず、好きなことをして生きてください。

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