見出し画像

娘が壁に落書きをした時の話

とある日。僕が家の掃除をしている時の事。

掃除機をかけながら子ども達のおもちゃがある部屋に入ると、なんだか部屋の雰囲気が違う。

ふと壁を見ると壁がキティちゃんのスタンプでいっぱいになっている。


娘(4歳)が壁に落書き(スタンプをペタペタ)していたのだ。

やんちゃな姉弟

中古ながらもまだ購入してから一年も経っていない家。できる限り綺麗にしてきた事もあり父親の僕は

「ねぇ何してんの!?4歳にもなってやっていい事と悪い事くらい分かるよね?さっさと消しなさい!」

と怒った。

"子どもが壁に落書き"なんてのはよくある事だけど、もう4歳。
やってはいけないという事は理解してる年齢だし、スタンプペタペタしたら怒られる事くらいは分かっている年齢だ。

娘は「ごめんなさい」と言い、泣きながら僕が渡したふきんでゴシゴシ拭き始めた。もちろん落ちない。


「消すのは大変なことで、壁紙を変えるのにはお金がかかる。」という事を教育できればいい。
そんなふうに思い、1人でしばらく消す努力をさせてみた。

・・・でも僕も少し落ち着いて「なんでやっちゃいけない事って分かってるのにやったんだろう?」と疑問に思ったので聞いてみた。

「どうして壁にペタペタしたの?」と。

すると泣いている娘から衝撃の一言が。


「何もないより絵があった方が可愛いお部屋になると思ったから」



もうグサーーーーーッ!!!!って。


あー完全にやってしまったなと。
父親最低だなと。


娘にとっては落書きなんかじゃない。
立派なアートだった。


もう胸が痛くて仕方なかった。
そしてギュッと抱きしめながら怒ってしまったことをすぐに謝った。

「パパ急に怒っちゃってごめんね。確かに絵があった方がかわいいお部屋になるね!怒ってごめんね。」

娘は泣き止んで「いいよ!」と許してくれた。

でも「どうしてせっかくかわいくしてくれたのに秘密にしたの?」と聞いたところ

「バレたら怒られるのはなんとなく分かってたけど、それよりも”かわいくしたい!”という衝動が抑えられず、手が勝手に動いていた。かわいくなったけど、なんか怒られる気がして言えなかった。でも後悔はありません」的な証言していた。

確信犯である事を認める供述はしていた。

まとめ

①立場、前提は一人ひとり違う
②子どもの才能をつぶすのも伸ばすのも大人
-今回の気づき-

①立場や前提は一人ひとり違う
親(僕)からすると「壁は落書きをする所じゃない/綺麗であるべき」という前提があった。娘からすれば「部屋をかわいくしたかった」それだけ。汚しているどころか綺麗にしている意識だった。その考えそのものはどちらも間違いではない。
大切なのは相手の立場や前提を考える事行動や言動の意図を想像する事。これは今回の子育てのケースだけでなく、大人同士のコミュニケーションでもとても重要なことだと思う。
今回の僕は完全に主語が「自分(私)」になっていて「相手(娘)」の気持ちは無視していた。その結果相手を悲しませる結果になってしまった。

相手の行動や言動にすぐに反応せず、その裏側の意図を想像する。
「どうして?」と疑う事。これはものすごく大切だ。


②子どもの才能をつぶすのも伸ばすのも大人
今回のようなケースは僕に限らず決して少なくないと思う。しかも厄介なのは”無意識”であるという事。結果として子どもは何が悪いのかも分からず、親の感情だけが一方通行で終結してしまうパターンがほとんどだと思う。
するとどうなるのか?子供は怖くてチャレンジができない子になっていく。こうして無限の可能性は大人によって閉ざされていくのだと強く感じた出来事だった。

今回は途中で「どうして?」と疑問を持ち、娘に質問できた事だけが救いだった。

だからこれは一生残しておこうと思う。
娘の思い出と自分の戒めのために。

かわいいスタンプアート

その後

ちなみにその後は

「かわいくしたら秘密にしないでちゃんと教えてね!」
「次、お部屋をお絵描きする時は皆でやろうね!」

そんなお話をして、今度壁アートを描きたくなったら事前にママかパパに相談する!というお約束だけ交わした。

もし相談されたら・・・


それはその時に考えます!!!

皆さんのサポートが毎日の励みになります! サポートのお金は全額子どもの教育に投資します! サポートしていただけると嬉しいです🥺