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『SLAM DUNK』から学ぶ人材育成

やっと観てきました。『SLAM DUNK THE FIRST』。
賛否両論ありますが、個人的には大満足です。井上雄彦の絵があんなにリアルに動いてるっていうだけで感動。山王戦を2時間にまとめて、プラスでオリジナルのストーリーを盛り込んだので、多少の物足りなさや"間"の勿体無さはあったものの、逆に前編後編って分けてしまえばそれこそ批判されるでしょう。漫画の小ネタも、画面の端々に散りばめられていたので、それを探すのも楽しかったです。

僕がスラムダンクで一番好きなシーンは、ゴリが「俺たちは別に仲良しじゃねえ。だが、このチームは最高だ」って言う(思う)ところです。今までほぼ1人で頑張ってきたゴリが、木暮に励まされていた、そして湘北メンバーに逆に支えられていたと実感する場面です。今、思い出すだけでちょっと泣きそう。

一番深いなあと感じるシーンは、流川が桜木に「邪魔なんだよ、そんなとこで突っ立ってたら。出るなら出ろ」っていうところ。
この台詞には布石があって、負傷しながらも試合に出たがる桜木と、それを止める面々の掛け合いの中で、高宮が「ハルコちゃんでもダメだ…」と呟きます。
それまで桜木のバスケ=ハルコちゃんだったのが、バスケが桜木自身にとって大切なものになったという描写ですが、そんな桜木を動かしたのが他でもないライバルの流川。しかも、止めるのではなく「出ろ」と言います。
安西監督でもハルコちゃんでも止められない桜木に対して、流川は桜木に「出ろ」と言う。山王を倒すためには桜木の力が必要だと認めている証拠です。
また泣きそう。電車の中なのに。

ゴリは部員がどんどん辞めてしまうぐらいの鬼軍曹っぷりだし、桜木も流川もお互いをボロクソに言い合いますが、そんなメンバーが1つになったからこそ『最高のチーム』になったわけです。

ウチの職場では、子どもの対応に困っている時には、職員同士でロールプレイをして問題解決をするという取り組みをしています。
しかし、時々問題解決よりも、職員のアンガーマネジメントやメンタルヘルスケアが優先されることがあります。

「子どもの試し行動に付き合い過ぎずに、ある程度のところで離れてもいいのでは」ということもあります。
まあそうなんですけど、一番大切なのは「子どもがなぜ試し行動をしてしまうのか」という視点です。実際僕がその子のプレイセラピストに話を聞くと、その子は今すごく自分の居場所を意識しているところだといいます。試し行動にも表れているというのは、確信に近いけど推測の域を超えてはいませんが。

ゴリの「ダブルスコアのどこが大健闘なんですか」みたいに、「こんなもんでいいやろ」感を拭う言葉が必要だと思います。
ゴリや桜木や流川のような発言はパワハラ認定されてしまいますが、そもそもなんで子どもと関わる仕事をしているのかを問い、「施設のためにありがとう」と言われたら、「子どものため」「子どもの成長のため」と答えてくれるような人材育成を目指さないといけません。

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