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運がよければ1つの学び、と「必ず1つの学び」という雲泥の差。

「データ分析×人×ビジネス」の軸で記事を書いています。

ビジネスにおいて、おそらくもっとも頻繁に誰もが「打合せ」という業務を抱えています。週1回ということはなく、大概は(少ない人でも)週に3回以上はやっているのではないでしょうか。そうだとすると、週3回×4週(1ヶ月)で12回も月に打合せをしていることになります。年間で考えれば×12週で144回も打合せに参加しているわけです。 ※想像ですが、ビジネスパーソンの80%以上はこれより多いのではないでしょうか、、、

本記事では「打合せが多くて無駄」なんていうつもりはありません。これだけ多くある打合せにどう向き合い、参加できているか?という点を取り上げています。

仮に打合せを「現場で実力を試す機会」と考えてみます。これはスポーツでいえば、自宅で筋トレやイメトレをして、現地にてそれを試してみるというのに近いシチュエーションです。水泳ならプールで泳いでみる、サッカーならフィールドで練習試合をする、スキーならスキー場で滑る、といったようにです。

成長する人というのは、一言でいえば「学びの数が多い」ということだと思います。正確には「1回の学びの機会で、確実に1回以上の学びを得ている」ということです。そしてそれを繰り返す「総量」が他人より勝っている人が試合で勝つことができます。 ※もちろんオリンピックで金メダルをとるレベルになると、才能ある人が普通よりも何倍も努力するレベルになりますから、、残念ながら学びの総量だけで勝ち負けが保証されるわけでもありません。

さて、学びの数が多いという話でした。

結論からいって、これは自分でコントロールができるものです。冒頭の「打合せ」の件でいっても、たしかに週次報告するだけの形式的な会議というのも多いかもしれません。そんな会議でさえ、捉え方によっては十分に学びの機会となり、確実に1つ以上の学びを持ち帰れるのです。

その方法は「自分なりの疑問や想定をもって参加する」ということ、ただこれだけです。形式的な週次報告の場で(残念ながら本当に参加に意味がない会議があることも私は知っています)、以下のような発想をもってみたらどうでしょうか?

  • 今日は部長の機嫌がわるい日だから、きっと誰か怒られるぞ。部長の機嫌の悪い理由は、昨日に嫁さんと喧嘩したからかもしれない。そうなると、機嫌のわるい度合いとしては、100点満点中85点くらいだな。怒られるのは、きっと**チームの++さんだろう。・・・

  • 今日の会議はおそらく5分の延長だろう(時間どおりに終わらないだろう)。その理由は最初の各課長の業務報告で、持ち時間一人10分のところ誰か一人は必ず5分くらいオーバーするはずだ。・・・

こんな「フザけた」想定だっていいわけです。 ※これはかなり極端すぎる例だったかもしれません。

1つめの話は部長が起こるだろうという想定(大げさに言えば仮説ですね)をもって、実際に会議に出てみたら「その通り」だったのか、それもと「思ったのと違う」かのどちらかでしょう。いずれにしても仮説検証ができているわけです。これを繰り返せば(役に立つかどうかは別として)会議における部長の喜怒哀楽パタンを熟知した人間になれるかもしれません。

2つ目も、これも少し大げさに言えばタイムマネジメントがうまくいくかどうかを読むトレーニングとして有効でしょう。それを続けていけば、どうすればうまく会議で時間をコントロールできるかが分かっていくかもしれないのです。

こんな「フザけた」想定をもつだけでも、自分なりの考えをもって挑めば「確実に1つ以上の学び」が得られるわけです。

実際にスポーツなんかでも「レッスン」を受ける際、自分なりに「ここがうまくいかないな」という課題をもって挑む人と、レッスンだから「まずは参加する」という人とで大きな差が生まれます。だから、やっぱり自分なりの課題を持てるというのは非常にすごいことなんだと思います。言い換えれば、自分なりの課題を探し続けられる人がすごい人なんだと思います。

多くのビジネスシーンにおいても、けっこう「まずは参加して様子を見よう」とか「まずは顧客に話を聞いてみよう」、「まずはユーザーにインタビューしてみよう」、「まずは分析してみよう」とか、etc. 「まずは症候群」にかかっている人が多いです。もちろん足軽にQuickに何でも試してみる姿勢は大切です。ただ、そういうときでさえ、どんなに小さな想定でもいいから自分なりの考えをもって挑むということです。 ※私の経験の中で「まずやってみよう」という人の大半が、本当に言葉通りの「まず」で、うまくいったケースは極稀ですね。

どんな小さな取り組みに対してでも、自分なりの疑問や想定をもって挑めば、確実にその取り組みのなかで1つ以上の学びを得られると信じています。それをしないと(冒頭にビジネスでの打合せを例に話をはじめましたが)年間144回の学びを得る人と、そうでない人とでの差は著しいのではないでしょうか?

「できないことがわかる」ということは、「それをクリアすればできる」ということなので、成長という点では非常にうれしい発見です。ただ、レベルが高くなればなるほどこれが難しくなるという側面もあります。だからこそ、日常的に課題を探すクセをつけておかなければならないと思うわけです。

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