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8/8(土)

根暗盆踊りに参加した。

名前の通り根暗なやつしか参加することができない。

参加者には見たまんまのやつもいれば、茶髪金髪のやつもいる。
普段無理して自分を作っているやつらだ。


しかし根暗盆踊りはそういうやつらにも優しい。
そういうとこには触れてやらない。
もし触れるやつがいたら「根暗すぎる」と判定され帰らされる。
健康な根暗でなければならない。

盆踊り中にあまりにもテンションが上がりすぎたやつも「陽気すぎる」と帰らされる。


そのため参加者はどんなに楽しくてもほくそ笑むことしかできない。

オリジナル曲「根暗音頭」に合わせて、4面「根暗」と書かれた幕に覆われたやぐらの周りをゆっくり回る。

心の中で「楽しー」と思いながら真顔で踊っていると、前で踊っている浴衣の女性がぼくの方を振り向いてちらちら見てくる。

年齢は同じくらいでとても綺麗な方だ。
髪を後ろでおだんごにしてまとめていて、白いうなじに吸い込まれそうになる。

女性は振り向く頻度が多くなり微笑んできたりウインクしたりしてくる。

とっても可愛い。もうメロメロだ。
ぼくはそれに会釈することしかできないが、体中を甘い刺激が走って今にも叫び出したい気持ちだった。

しかし声なんてかけたら余りにも「陽気すぎる」。
二度と根暗盆踊りには参加できないだろう。

いでもこんな可愛い娘ほっといていいのか?
いや、そもそも本当にぼくに気があるのか?

彼女がまた振り向いてぼくにキス顔をしてきたので自分を指差してぼくですか?とジェスチャーした。

すると彼女は頷いてぼくを指差した。

あぁ、この盆踊りの回転が止まった時、ぼくはどうなってしまうんだ。

「ピッ!」
突然笛の音が鳴ったかと思うと、真っ黒な浴衣をした男たちが数人現れ、彼女を囲んだ。

追放だ。
すべて見られていたんだ。

彼女は男たちに挟まれ躍りの輪から出て歩き出した。
ぼくの方を見ながら。

ああ!もうどうなってもいい!ぼくは根暗じゃない!
ぼくは走り出すと、彼女を囲む男たちの間に割って入った。

「ぼくが連れていきます」
と震えながら言った。

左の男が「君も二度とこのねくぼんには参加できなくなるぞ いいのか」と尋ねてくる。

「いいです」
ぼくは覚悟を決め、彼女の手を掴んで歩き出した。

ぼくは彼女を引っ張るようにずしずし歩き、近くの公園に行き、そこでいっ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ぱいキスした!

でもロボットだった笑

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