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教師の働き方改革

教師自身が自分の働き方を真剣に考えなければなりません。

学校は児童が登校してくるのを教師は「教室で迎える」ということがあたかも「当然」のように思われています。けれども、教師の勤務開始時刻はたいてい「児童の登校時刻より後」です。この時点で、教師は「勤務開始時刻より早く来て働く」ということです。

児童の登校時刻に合わせて勤務開始時刻を設定し、勤務の終了時刻を早める対応が必要です。おのずと、児童下校後の勤務時間は少なくなるので、それに見合った、職務の内容に改める必要があります。
誤解を恐れずに言うと、児童のノートに「頑張ったね」の一言を書いたとしても、児童の「学力」は向上しません。「なんのために学ぶのか」をしっかり理解させる指導をすることのほうが、「学力向上」につながります。
児童の描いた絵に「色づかいがいいね」とコメントを入れたとしても、児童の「技能」は向上しません。「絵の具の使い方」「配色」について指導しなければなりません。
このノート指導、励ましのコメントに費やす時間は教師の仕事としてなくてもいい時間です。(もちろん、時間に余裕があってやれる教師にやるなと言っているわけではありません)

自分の時間の中で、できること、できないこと、やれば効果があること、効果がないこと、自分の職務内容を真剣に考える必要があります。

教師の休憩時間は学校の校長が勤務時間内に設定しています。
勤務時間が7時間45分なので途中に45分間の休憩時間があります。そしてこの休憩時間は本来、労働者が自由に使うことができる時間です。つまり、近くのコンビニにジュースを買いに行ってもいい時間です。ジュースを買いに、はちょっと極端ですが、郵便局に振り込みに行ったり、近くの銀行に行ったり、必要があるときに自分の自由に使える時間です。
児童が下校した後に設定している学校もありますが、児童の休み時間や給食の時間に設定している学校もあります。
また、休憩時間はまとめて45分とることが原則です。しかし、学校では例外的に分割することも認められています。ですから、45分を20分と25分に分けて、児童の休み時間に20分、放課後に25分としている場合もあります。

児童が下校してから45分まとめて休憩時間が設定されていても、採点や教材の準備などに追われて、休んでいる教師はいないです。まして、休み時間に休憩時間を設定している場合、教師は休めないのは当然です。中には、休み時間に休憩時間としているにもかかわらず、○○教室の指導、行事のリハーサルなど仕事を入れてくる場合があります。これでは「休憩できない」だけではなく「働く」ということになります。

「勤務時間」「休憩時間」に関してだけでも、こんな問題があります。この状態にしている、校長も教育委員会も問題ですが、一番の問題は「教師自身」にあると思います。この状態が「異常」だということに「気づいていない」「気づいていても声を上げない」からです。

自分が子供の時の教員の働く環境と、現代は違うのです。教員はたいていが、一般企業勤務を経験せず、大学を出ると、すぐに教員として学校に勤務するので、一般社会が働き方についてどのように変わってきたのか、わからないまま、自分の子供の時の学校、教師を踏襲しようとするのです。

まず、教師自身が、「働き方」について正しい認識を持ち、昭和の時代から変わらない「学校」を変えるために声を上げ、自分の「働き方」をマネジメントしなければならないと思います。

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