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働き方改革の大いなる勘違い ~生産性と効率性の取り違え~

働き方改革について社員に話してほしいといわれることがある。特にそういった話をしてくる経営者は自分の会社ではある程度できていると考えていることが多い。

働き方改革の真髄は、残業をなくすことではない

うちの会社は残業禁止に取り組んでいるのでできていると勘違いしているが、その後ろにある「本当の狙い」とは、日本人のGDPを上げることである。

言い換えれば、人口一人あたりの生産性を高めるところにある

とすれば、下記の順序で『働き方改革』を進めなければならない。

① 効率性の改善

一人の生産力を落とさずに、より短い時間で仕事の作業部分を消化する。

主に、IT導入が必須でRPAやRDA、単調な作業をできる限りやらないようにする。ここでは有形固定資産になる効率性の高くなる機器も必要だが特に、無形固定資産であるプログラムや、効率性の高くなる業務プロセスの改善が中心となる。

② 教育研修

①で空けることのできた時間を教育研修に費やし、作業でない、人間でしかできない付加価値の高いものは何なのか?を知る。

社内研修制度や人事評価制度を取り入れてモチベーションや積極性を上げていく。会社のブランディング、価値観の共有は必須。

③ 生産性を上げる

②で得た知識や価値観のベースを元に、付加価値が高い仕事を実践し、生産性を上げる。

徐々に教育研修に充てた時間を生産性の高い仕事へシフトチェンジする。


ようやく働き方改革が完成する。途中の過程として「働き甲斐改革」も兼ねて行うことが、より効果的だろう。

なかなか一筋縄ではいかない改革が必要であり、単純に効率性だけを求めていくと、便利であることを追求しすぎて差別化を図ることができなくなる。

経営理念、ビジョン、クレド、バリューなどは必要ないというような経営者はもう古く、会社の存在意義があって当然。
社員とともに存在意義を見直し、会社の目的や使命は何なのか?を考えていくことがコアバリューとなり、より高い生産性を産むのである。

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