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濃く。

今日の朝、私は大失態をしました。朝起きて時計を見ると、ちょうど家を出る時間になっていて、もういつもの時間に間に合わないことが分かりました。

急いで家を出て、慌てて電車に乗りました。急いで乗り換えたバスはまだ出発まで時間があって、なぜかバラが刺さっていました。

Mar. 18

結果、朝のミーティングに5分遅刻してしまいました。昨日、夜遅く起きていたことと、寝坊するかもしれないリスクヘッジをしなかったこと、自分は起きれると過信してしまっていたこと、主にそれらが原因だと思います。

ルーラをはじめ、ほかの先生方も、今回が初めてだからと優しく許してくれました。子どもたちは私が今朝遅刻したことは知らないけど、今日もGood Morningと言って無条件にハグをしてくれます。すごく情けない気持ちになりました。

先週末に残り2週間!と張り切っていたものの、ぬるっと始まりそうだった5週目の朝、幸い、改めて切り替えるきっかけにはなりました。優しく許してくれた先生方、いつもあったかく迎えてくれる子どもたち、この学校に少しでも貢献できるよう、態度で示していかないとな、と思います。

きょうは先週勉強した時計の勉強の復習から始まりました。目の前に座るナーラの髪が今日は巻いてあって、聞くとケニャのお母さんにしてもらったそうです。2人は今日同じ服を着ていて、お母さん同士も仲良いことから一緒に買ったものなんだと言っていました。

時計の復習はみんな良い感じでした。それが終わると自由時間になって、みんなは思い思いに絵を描いていました。

絵を描いているとき、BGMとしてスウェーデン語での物語の朗読が流れていました。この物語と描いている絵に関係性はあるのか先生に聞いたところ、全くないそうです。でも、お話を聞きながら絵を描いていると、描くものへの想像力が、よりふくらみそうだなと思いました。

そのあとは、実験の授業でした。今日は、トイレットペーパー、石、塩を水に溶かすとどうなるか、という実験でした。

石はなんとなく想像がつくけれど、トイレットペーパーは、溶けないとわかっていながらも、水との混ざり方は見ていて興味深かったです。

途中、誰かの肘にコップが当たったのか、水と石が入ったコップがひっくり返って、床がびしょびしょになりました。この学校では、理科の時間に理科室に移することもなければ、白衣を着ることもありません。

ひっくり返った水を処理しながら、そのことをイーダに伝えたところ、理科室での実験は、火などを使うようになる中学生からなんだと教えてくれました。

子どもたちはその様子を図に記録していました。表の中にコップを描く子もいれば、表を水の中と捉えて、そのまま水の中の様子を描いている子もいて、面白いなと思ってみていました。

遊ぶ時間になって、小雨だったけれど、みんな元気に遊んでいました。だんだんと私への興味もみんな薄れてきて、子どもたちは各自で夢中になって遊んでいるので、自分から話しかけに行かないと一緒に遊んでもらえなくなってきました。(笑)

マヤ、サルナ、エミが点数のかかれた壁にボールを投げて遊んでいたので、そこに私も加わりました。私は子どもたちに比べるとかなり体が大きいので、キーパーみたいに壁の前にたってボールを防ぐだけで、子どもたちも楽しそうに挑戦してくれていました。

遊ぶ時間が終わると部屋に戻って、実験の続きと片づけ、それからまた絵を描く時間になりました。ニーノは紫が好きで、特に紫と黒の組み合わせが好きなんだとか。8歳だけど、他の子がピンクや黄色などを好むのに対して、ニーノは大人っぽい色が好みなんだな。

今日のお昼!手前にタルタルソースが乗っているのは、白身魚です。柔らかくて、みんな好きみたいでした。

ポスターは先週のままになっていて、ただ、野菜の近くに貼っていた小さい紙は掃除の都合上、外されていました。私の気のせいかもしれないけど、以前より、子どもたちのお皿にのっている食べ物の種類が増えているような気がしています。

ほんとに、変化という変化は少しだし、私のポスターの効果かは分からないけど、以前ほど心配になるような盛り付けを見なくなりました。あと私ができることは何があるんだろう、と悩みます。

お昼のあと、月曜日は毎週ランニングの時間です。みんな、この時間が好きじゃないみたいで、全然走らず歩いています。1周したら印をつけてもらえるこのカードも、子どもたちの足を動かすにはご褒美として足りないみたいです。

小さいほうのジャスミン(ジャスミンは2人いて、同じ名前だけど体の大きさが全然違います)は、何度も靴ひもがほどけていて、その度に私は結んでいました。

お昼休憩を終えて、教室に戻るとうスウェーデン語の授業が始まっていました。空白に形容詞を埋める、といったプリントをしていて、私も1枚もらってスウェーデン語を勉強していました。

Google翻訳を用いて英語に訳しながら勉強していたのですが、文の構造はほぼ英語と同じで、ただ単語が違うだけであることに気が付きました。同じ意味なのに、認識の手段(言語)が異なるって面白いなと思いました。

そのあとは各自iPadをつかって数学の勉強をしていました。ニーノがまた魔法の紙がほしいと言ってくれたので、渡しました。今日はコンスタンティンが休みなので、授業中はほとんどニーノの横に座っていました。

そういえば、以前ノーベルミュージアムで、勉強が視覚的に楽しくなるような、かわいい教科書を見つけてから、教科書など教材をつくることに携わってみたいと考え始めていました。でもこうしてiPadが使われているのをみると、教材のデジタル化をふまえて、プログラミングを勉強しないといけないのかな、と思い始めました。ちょっと嫌だな。(笑)

今日のおやつです。パンに、カッテージチーズとマーガリンをのせられるようになっていて、あとフルーツにはバナナがありました。全部食べるとバランスが調うようになっています。

おやつを食べた後は外で遊ぶ時間でしたが、あいにく雨でした。でも子どもたちは天気など関係なく、まるでプールにでも入ってきたのかというくらいに髪をぬらしながら遊んでいました。

私は中にいる子の様子でも見ようかなと外から逃げて(笑)、先生たちと話していました。先生が、明日から高学年のクラスを見させてもらえるように話をつけてくれたので、明日は6年生のクラスへ行かせてもらえることになりました。楽しみ!

あと、今週の木曜日は祝日ではないけれど、平等を祝う日になっているみたいで、みんな右と左違う靴下を履いてくるそうです。違っていても、同じ足である、という意味をこめるそうです。

日本では、今週木曜日は春分の日なので、そのことを話すと、スウェーデンにはないと言っていました。スウェーデンにも四季はあるけど、日本ほどは強く意識されていないのかもしれません。

また、バネッサが何やら分厚い本を見ながらメモをしていたので、聞いてみると子どもたちが使うために注文するものを選んでいるようでした。魅力的な商品がたくさんあって、とても楽しそうでした。

何を買うかは学校の方針などによってある程度決まっているのか聞いてみると、1年間に使用する予算が決まっているだけで、あとはFritidsの先生に一任されているみたいです。これだけあると迷うし、責任重大!

また、6歳児のクラスを受け持つエレンは動画を見ながら必死にメモをとっていました。何を観ているのかを聞いてみると、小さな子とのコミュニケーションに関する講演を聞いて、大事なところをメモしているのだそう。その熱心さが素敵だなと思いました。

エレンは背も鼻も高く、色白で、いつも私好みなシンプルな服を着ていて、会うと見とれてしまいます。スウェーデンの人は女の人でもすらっと背が高い人が多くて、本当にかっこいいです。日本にいると私は自分の身長があまり好きになれないけれど、こうしてスウェーデンの女性を見ていると、身長を活かせるようなかっこいい女性になりたいな、と強く思います。

絵具道具が棚からおちて、それを片づけていると、ベラが「Tack、ありがとう」と日本語でも言ってくれました。「り」をわざと巻き舌で言っては1人で笑っていて、陽気なベラを見ていると、こっちも笑ってしまいます。

子どもたちの出身国によって母国語の授業時間はさまざまで、今日は中国語とジョージア語、モンゴル語などの授業が行われていました。エリアナはその授業が終わった後も中国語のワークに取り組んでいました。

エリアナに、中国語の勉強は好きか聞いてみると、楽しいから好きだと言っていました。エリアナは、お母さんが中国人、お父さんがスウェーデン人です。英語にスウェーデン語、そして中国語を学習中のエリアナを見ながら、私も第二外国語、もうちょっと頑張らないとな、と思いました。

これまで話しながら子どもたちの夢を聞いてきたけれど、聞くタイミングや、全員と話すことが難しかったりで、なかなか全員の夢を聞くことに関して滞っていました。そこで夢をかいてもらう紙を用意して、まだ聞いてなかった一部の子に渡すと、みんな次々にかいてくれて嬉しかったです。

先生、科学者、歌手、画家、警察官、いろいろあって、びっくりしました。みんなまだ8年しか生きていないのに、何に惹かれてそうなりたいと思うようになったのか、また聞いてみたいなと思いました。

今日はマヤがこんなかわいいウサギをくれました。エミと一緒にたくさんこのウサギをつくっていて、つくっては肩にのせて遊んでいました。トイレットペーパーの芯でつくる、というところがまた素敵だなと思いました。

ここ1週間くらい、サラは私にすごく懐いてくれます。編み物をすごく上手にしていてびっくりしました。私が帰ろうとすると、あと1分だけって引き留めてくれたのが本当にかわいかった。

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いつ話したのかは忘れてしまったけど、勤務中、バネッサと、彼女が先週風邪か何かで休んでいた時の話をしました。バネッサは、自分が回復したと思ったら、今度はボーイフレンドが病気になって、うんざりしてると言っていました。

バネッサが「ボーイフレンド」と呼んでいるのはきっと、日本でいう旦那さんみたいなもので、17年前から一緒にいて、一度破局したみたいだけど、4ヵ月前に復縁してまた一緒に暮らしているみたいです。

スウェーデンには、「サンボ」という事実婚のようなものが一般的で、多くのカップルが正式に籍を入れず同棲していることが多いみたいです。日本だと、少しイメージがつきにくいけれど、2人がベストな状態を選択できれば、いろいろな形態があっていいと思いました。記事を読んでて、興味深かったです。

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また、今日からまた新しい人が学校に来ました。フィリックスという男の子で、私と同い年みたいです。お給料は発生するみたいだけど、私と似たような感じで6週間ここで働くみたいです。

彼はコロンビア出身で、7歳の時、スウェーデンに来たそうです。最初それを聞いた時は、両親のどちらかがスウェーデンの人だと思ったのですが、スウェーデンの家族に養子として引き取られ、今日までその家族と暮らしていると言っていました。

それ以上は聞くのをはばかってしまいましたが、彼曰く、コロンビアの実の両親は経済的に子育てをするのが厳しく、フィリックスはスウェーデンの家族に育ててもらうことになったと言っていました。もし私が彼の立場だったらどんな心境なんだろうと考えたけれど、想像もつきませんでした。

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今夜はみとちゃんとスウェーデンで一緒に過ごせる最後の夜なので、夜ご飯は外食しようと決めていました。街で買ったらしい、みんなのお土産をたくさん抱えたみとちゃんと合流して、100年以上前からある老舗のレストランへいきました。

中に入ると、老舗の雰囲気が漂っていて、予約してないけど大丈夫かな、という気持ちになりました。サービス員の方が席まで案内してくれて、今日はスペシャルメニューも用意されているから、ぜひ、とメニューを渡してくれました。

メニューにはたくさん料理があったけれど、1番安いもので2500円弱でした。贅沢。今日は特別だから、とはいうものの、値段を気にしつつ、おすすめを聞いて注文しました。

料理が出てくるまでは、かごに入っているパンを食べて待っていました。パンの他には、クラッカーみたいなものも入っていて、学校やスーパーでもよくこれを見ます。

ミートボールと魚の料理を注文して、2人でシェアしました。マッシュドポテトとクランベリーのソースもついていて、本当に美味しかったです。

途中、お店の人は何度もお水を注いでくれて、丁寧なサービスが行き届いていました。パンも新しいものを持ってきてくれて、お腹はいっぱいだったけど、せっかくだし、と思って食べました。

お会計は、自分でお金を入力するようになっていて、チップとして通常の値段より多く払うことが可能なシステムになっていました。そんなかっこいいことはできなかったけど、チップを日本も導入したらいいのにな、と思います。働く人のモチベーションにもつながりそう。

最寄り駅に帰ってきて、きれたSIMカードを購入して、スーパーにも行きました。みとちゃんが、今日で最後か、と言いながらスーパーの写真を撮っていたのでさみしくなりました。私もいつが最後になるか分からないので撮っておきました。

スーパーの入り口はこんなふうに仕切られていて、出るときは必ずレジの前を通らなければならないようになっています。

そういえば、スウェーデンのスーパーのかごは本当に面白くて、商品をかごに入れていくのがなんか楽しくなります。

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noteをかいていると、自分が何文字かいたのかが分かるようになっています。今日は今までで1番かいたんじゃないかな。それだけ濃い1日になっていると思うと嬉しいです。

日本でレポート4000字と聞くと、そう簡単な課題には聞こえないけど、こうやって毎日4000字くらいの日記をかいていると、そうでもないかも、とも思えてきました。(笑)

寝坊したことなんか本当はかきたくないけど、これも私の研修生活なので、全部隠さずかこうと思います。ここで正直にならないと、せっかくスウェーデンで過ごすことをかきとめる意味がないので。寝坊はもうしません。

先週末のデンマークでのことは、また改めてかきたいと思います。とりあえずは、学校でのことを優先して記録していきたいです。



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