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コーヒー片手に小走り

今日はみとちゃんとスウェーデンを堪能できる最後の日曜日。実は、来週末、私たちはデンマークへ行くことを計画しています。みとちゃんは来週が最後の週末です。先週から、2人で今日は、クリエイターが多く住むヒップな街、セーデルマルムに行くことに決めていました。

天気は快晴だけど、外の風は冷たくて、気温は今日もマイナスでした。ここにも、立派な教会がたくさん建てられています。

目的地を目指して歩くのですが、日曜の朝だからか人気があまりなく、静かでした。コーヒーを片手に犬の散歩をしている人がいて、しかもその光景が自然すぎるほど、日曜の朝のセーデルマルムはすごく穏やかでした。

いつしかみとちゃんが私の通う学校にきたとき、セーデルマルムにいつか2人で行くことをベラと話して、その際彼女が言ったのは、あの街は下着をつけなくても歩けるわ、でした。なるほど。

Fotografiskaでストックホルムの魅力について書かれた本を読んでいた時に見ていたBest5にランクインするパン屋さんも発見しました。明日の朝ごはんに食べるパンを買いたいね、ということであとで行くことにしました。

目的地とはいうと、セーデルマルムで一番人気の朝食スポット、Pom och Floraです。穏やかな街の雰囲気とは一転して、店内は人で溢れていて、行列が出来ていました。さすが、人気店。

メニューもすごく充実していました。ホットチョコレートにしようか迷ったけど、他の人がプレートを注文して食べているのを見て、せっかくだからプレートを頼もうと思い紹介ました。

選びきれなかったので、お店の人に聞いた人気のデザートにしました。バナナブレッドにアーモンドクリームが乗っています。みとちゃんが頼んだものは、アボカドとチーズのトーストで、一口もらったのですが、本当に美味しかったです。

帰国する前にもう一度来て、ホットチョコレート飲もうかな。

そのあとは、さっき見つけていたパン屋さんへ。種類が豊富で、試食でおいてあったパンはシンプルなのに、その素朴さのなかにちゃんと「味」があって本当に美味しかったです。

私はここでもまた迷ったので、お店の人にパンの種類を詳しく聞いていました。これは、太陽をイメージしてつくられたスウェーデンの伝統的なパンで、食べたら幸せになると聞いたので、これを買うことにしました。

私はよく迷うことが多くて、優柔不断だともいえます。でもそれはただ慎重なだけで、この機会を最大限充実させたいからこそ、直感も信じながら後悔しないように選択をしているんだと思います。

聞くと、このお店はスウェーデンの伝統的なお菓子やパンをおいているみたいで、歳を重ねてもずっと通ってくれる常連さんもいるのだとか。パンが食べ放題になるスープバーもありました。ちょっと高いけど、もう1回ここにきて食べてみたいな。

歩いていると、少しおしゃれなスーパーもありました。KALDIスウェーデンバージョンみたいな。オリーブオイルをパンにつけて食べられる試食もおいてあって、それも美味しかったです。

そのスーパーマーケットの目の前にはひらけた公園があって、子ども連れの家族がたくさん集まっていました。寒いけど、こんなにいい天気でこんなに素敵な公園があったら、外へ出て遊びたくなる気持ちもわかります。

これはセーデルマルムに限った話ではないけれど、犬を散歩している人が本当に多いです。私も、セーデルマルムで、彼らのようにコーヒー片手に犬の散歩をしてみたい。

お昼に近づくと、だんだんと人影もみえてきました。横断歩道ですれ違う人が、みとちゃんの靴ひもがほどけているのをみて、気をつけて、と声をかけてくれました。人も穏やかで、優しい人が多い街なんだろうな。

日曜日の今日、セーデルマルムに並ぶお店はどこもたいてい12時から開店で、日曜日はお休みにしているところも多いです。日曜日の朝はゆっくりしよう、というのが暗黙のルールのようでした。日本人は、ほんとに働きすぎなんだな、と実感します。

なので、入りたいと思っても閉まっていることが多かったのが残念でした。marimekkoも行きたかったな。観光する際は、調べて調べて予定をつめすぎるのも嫌だけど、ちゃんと調べてから行くことも大切だなと思いました。

ここは、スウェーデンの本屋さんBEST5に入る場所で、たくさんの本がきれいに並べられていました。

スウェーデンで1番売れている本を聞くと、これを教えてくれました。SNSを通した嫉妬をはじめとした、人間の醜い部分をかいているんだそうです。

人生に必要な12のこと、という本がおいてあって、英語だったのでその12こだけ見出しを読もうとパラパラとめくっていました。人と比べるんじゃなくて、昨日の自分と比べる。最近こういう言葉をよく目にするのはなぜだろう。

歩いていると、個展かなにかの看板を見つけたので、入ってみることにしました。私はやっぱり、こうした偶然の出会いとか好きだな、と思います。

看板を見つけてから、ここにたどり着くまでには何階も階段を上る必要があったので、最初は騙されているのかと思いました。でも、これを見たとき、階段をのぼりきってよかったと思いました。

スウェーデンの各地を鮮やかな色で描いていて、見ていて楽しい作品ばかりでした。奥の部屋では画家の方が実際に作業をしていて、作成過程をみることができました。

せっかくなので、おいてあったパンフレットにサインをかいてもらえないかお願いしてみました。彼女は英語を話せないみたいで、秘書らしき男の方がやりとりをしてくれました。快くサインをしてくれて、嬉しかったです。

そのあとは、みとちゃんと前々からお寿司を食べようと決めていたので、お寿司屋さんへ行きました。オイシイスシ。スウェーデンの人曰く、スウェーデンのお寿司にはあたりとはずれがあって、はずれは本当に美味しくないと聞いていたので、あえて美味しくないお寿司を食べたいね、と話していたんです。

でも出てきたのは正真正銘お寿司。味も本当に美味しくて、もっと食べたくなりました。醤油もしっかりありました。

お味噌汁も飲むことができました、お味噌汁も、あったかいお茶もすべて、日本の味がして、すごく懐かしい気持ちになりました。

お寿司の割りばしには、箸の持ち方がかかれていました。説明文がフランス語なのは気になるけれど。他のお客さんも、完全に見た目は日本の人ではないけれど、上手にお箸をつかっていて驚きました。

そのあとはセーデルマルムからストックホルム中央駅のほうに少し移動して、Daniel wellingtonのお店へ行きました。Daniel wellingtonはスウェーデン発祥のブランドらしいので、時計を1つもっている私は新しいベルトを買おうかと足を運びました。結局迷って、買わなかったけど。でもどれもかわいかった!

実は少し前から私の時計は10:55で止まってしまっています。このまま時計みたいに時間も止まってくれたらいいのに、と何度も思います。なんせ時間がたつのが早いです。

駅の看板を注目してみてみると、各駅に施されているアートについてかかれているポスターを見つけました。電車での旅はアートではないけれど、乗客はアートを楽しむことができる、というような内容でした。日本の駅もこうなったらいいのにな。

***

家に帰ってからは、洗濯物をするために外へ出ました。洗濯物を持って帰るとき、空がいつもとは少し違っていて、変にエメラルドというか、青というか、写真では伝わらない色をしていました。

前にもかいたけれど、スウェーデンの空は日本よりも高く、解放感を感じます。今日で私のスウェーデンでの日々は半分を迎えました。あとこの空を見ることができるのもあと3週間。

でも変に焦ることなく、私らしくがんばりたいと思います。周りの景色にもしっかり目を配りながら、リードを引っ張る犬と一緒に、コーヒーがこぼれるかこぼれないかくらいのペースで小走りする、みたいな。(笑)

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