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“見指忘月” (指を見て月を忘る)

こんにちは。
グラフィックデザイナーの浪本浩一です。

50歳になったのを機に何か新しいことをはじめようと、noteをはじめることにしました。
とはいえ、たいそうなことを書こうとすると続かないことは明らかなので、あくまでノートにメモるような感じで。
ではなにをメモろうか。毎日のデザイン活動の中での、ひととの関わりで感じたいろいろを書いてみようかな。 ということではじめたいと思います。

私の事務所があるビルは、まちライブラリーの発祥の地。その3階に、発達障害児の自立支援を行っている「ななつ星」の髙橋智子さんがいます。私が非常勤講師をしている成安造形大学で受け持っている授業のひとつ「ソーシャルデザイン実習」の特別講師として関わっていただいていることから、いつもいろんな話しをします。

髙橋さんは元小学校教員。こどもたちとの関わりや教育環境の中で持った違和感から、学びの根っこを育てるには何が大事かを探求されてきました。そして世界中の教育学者の思想を貪欲に学ばれてきました。そんな髙橋さんは言います、「もっと子どもを見て!」と。教育に関わる人の中には、実はこどもをちゃんと見ていない人がいるというのです。

Don't think! Feeeeel.  (考えるな!感じろ) 
これは『燃えよドラゴン』で主役のブルースリーが発する有名な言葉。そして次に続きます。
“It is like a finger pointing away to the moon. Don’t consentrate on the finger, or you will miss all that heavenly glory.”
(それは月を指差すようなもの。なのに指に意識が向いていると栄光(月)を見逃すぞ)

中国に『見指忘月』(指を見て月を忘る)ということわざがあります。
(月を指しているのに、指ばかりみて月のことを忘れてしまっている=
本旨を理解せず、言葉じりなど細部にこだわってしまうこと。)
これはおそらくセリフの元になった言葉でしょう。


designという言葉の由来は、de=外へ sign=印 をつけること

フォーカスすべきはその対象であり、方法論、課題解決手法などは対象のことを知ってからだ。

髙橋さんの
「子どもをもっと見て!」
という言葉を聞くと、ドキッとして、自分もちゃんとできているのかと問い直すのです。


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