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父が死んでも涙は出なかった。

年末に買った小さなお揃いのグローブで、上の子(小1)とキャッチボール。
途中まで上手くやれていたけれど、最後捕球出来ず鼻に直撃!
うずくまって泣く。幸い鼻血が少し出ただけで、よかったよかった。
「上手くなる途中にケガはつきもの。挑戦した証拠だよ」
なんて、それっぽいことを言ってみたけど、もうパパとはやりたくなくなったみたい。

キャッチボールといえば、父との思い出が真っ先に頭に浮かぶ。自分ののゴルフばっかりでどこにも連れて行ってくれない父だったけど、たまに相手してくれるキャッチボールがとっても嬉しかった。
同じようによそ見して、父が投げたやさしいボールを顔で受け、泣いたことがあった。勝手にすねて父を困らせたこと、今でも鮮明に覚えてる。

高学年になりキャッチボールもやらなくなると、ろくに父親とも話さなくなった。父との思い出を3つあげろと言われたら、間違いなく、キャッチボールは入るなぁ。あとは甲子園に連れて行ってくれたことと、よくプリンをお土産に買ってきてくれたなぁ、、。

…なんとなくやけに父のことが頭に浮かぶなぁなんて思っていたら、ふと思い出した。今日は父の命日だった。父が死んでちょうど1年たったのだ。そうだった。

末期癌だと本人には伝えずにいて、本人も元気になったらゴルフ行くんや!と気丈に振る舞っていたけれど、亡くなる前日に二人きりになった時「お別れを言いにきてくれたんか?」ってぼそっと。きっと自分の体のことを本当は全部わかっていて、演じてたんだと知った。家族も本人もやさしい演技を貫いてたのかと思うとなんだか笑えてきて。

あれから一年。父が死んでも涙は出なかったけど、息子がキャッチボールしてくれなくなった時、もしかしたらその時初めて、父が死んだことに対して感情的になるのかもしれない。


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