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アリババ系中古アプリ「閑魚」宅経済でユーザー激増、「転転」を引き離し、テンセントに連勝

中国スマホ専門中古業界の充実ぶりが紹介された。総合中古サイト(フリマアプリ)も負けてはいない。中国の二手(中古)市場は活発で、2014~18年には年平均40%で伸び、2020年には1兆元(15兆1000億円)に達するという。

ネット通販調査の「電数宝」は、3月の専門通販ユーザーランキングを発表した。トップは中古品売買サイト「閑魚」、ユーザー数4878.3万人、前月比182.5%の大幅増だった。

新型肺炎による宅経済(巣ごもり消費)下、中国のオンライン依存は一層強まった。例えば、オンラインオフィスツールは大発展を遂げた。その代表は、アリババの釘釘(DingTalk)である。ダウンロードは急増し3億を突破、テンセントの企業微信を上回った。

実はこの閑魚もアリババ系である。閑魚は、2014年、アリババのC2C通販プラットフォーム“淘宝二手”としてスタート、2016年、グループ「拍売」を統合し、オークション機能を包含した。その後、順調に業績を伸ばし、今回の宅経済では爆発した。

アリババの「支付宝」または「淘宝」に登録がある人、つまりほとんどの中国人は、すぐに利用開始できる。公式サイトは、実名認証、支付宝による取引の担保、を謳っている。

閑魚には、淘宝アプリから簡単にアクセスでき、ダウンロード不要だ。特徴は、出品者のハンドルネームに加え、芝麻信用(アリババの信用スコア)の表示がある。点数ではなく、極好、良好などのクラス表示だ。出品者情報も豊富にある。閑魚の経験日数、これまでの売却点数、居住地等が記載されている。メルカリより詳しいのは、国民性の問題だろう。閑魚には、主に3つのクラスターがあり、これらは価格や性能の比較が容易で、売買が成立しやすい。

1大学生=学生生活用品、書籍
2サラリーマン=家庭用品、家電、衣服、化粧品
3母親=ベビー用品、マタニティー、玩具、化粧品

使い勝手も含め、正確な売買アプリとされている。もちろんライバルは存在する。テンセント系の“転転”だ。ただし、テンセントの出資は2017年4月と比較的新しい。転転の3月ユーザー数は946.9万人、5.28%増にとどまり、宅経済で差を付けられてしまった。テンセントは、オフィスツールでは釘釘にやられ、これで2連敗である。反撃が楽しみではある。

コスパ・テクノロジーズCEO / BtoB企業のブランディングと海外向け施策が得意なWeb制作会社 / SNS総フォロワー5万 / HP→ https://cospa-tech.com/