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「noteの上場」についてSNSスタートアップ創業者の視点

こんにちは。4kizの本山です。

前回のエントリーで、「なぜ4kizをNPOではなくスタートアップ企業として起業したか」について書きました。

https://note.com/k_motoyama_4kiz/n/n9fef952468af

スタートアップのEXITはIPO(上場)/M&A

詳しくは上記記事をご覧いただきたいのですが、スタートアップとして起業したのは、スケールアウトするための明確なEXIT戦略(出口戦略)があるからということを書きました。

スタートアップとして、特に自社株式を割当てることで投資家に出資をいただいた(エクイティで資金調達した)スタートアップが、必ずEXITとして考えることは、IPO(新規株式の証券取引所への上場)またはM&Aによる売却です。

まだビジネスがどうなるか分からない、リスクの非常に高い段階で出資をしてもらった投資家=株主に対して、当然リターンを返さなければなりません。
それが、自社の企業価値=バリュエーションを高めて、IPOし、投資家の保有する自社株を何倍・何十倍、時には何百倍・何千倍にもして株式売買できるようにすることになります。(M&AというEXITもあります。)

4kizが投資家から出資を受けたのはIPOを目指すから

私が創業した株式会社4kizとしても、国内外のエンジェル投資家から出資をいただいたのは、このEXITを明確に意識して準備しているからでもあります。

https://4kiz.jp/2022/04/captal_increase/

つまり、4kizが一つのマイルストーン(あくまで中間目標)として目指しているのはIPO(上場)です。

IPOによって、リスクを負って出資いただいた投資家の方々に「恩返し」ができますし、新たに大型の資金調達も可能になり、「世界中の子どもたちにつながりと楽しい学びを届ける」というビジョンの達成に向けたグローバルプロダクトとしてのスケールアウトが可能となります。

今はまだ、子ども向けSNSアプリをリリースして数ヶ月の段階ですが、一年前の創業当時から今に至るまで、IPOは事業計画に明確に位置付けられているEXIT戦略であり、マイルストーンなのです。

noteの上場承認について

さて、テーマがIPOということで、本noteのサービス提供企業であり、ソーシャルメディア系スタートアップでもあるnote株式会社がこの度、上場承認されました。

メディアプラットフォーム「note」を手掛けるnote社(東京都港区)が12月21日に、東証グロース市場へ上場する。11月17日に承認された。
 有価証券報告書によると、直近2021年11月期の業績は、売上高が18億8414万円、純利益は4億3617万円の赤字だった。主力事業である「note」には、103万人のクリエイターが参加し2782万件あまりのコンテンツを公開している(22年8月時点)。
 noteはクリエイターが作成したコンテンツに対し、読者が購読料を支払うビジネスモデルのメディアプラットフォームだ。購読料の四半期流通総額は、22年6~-8月で28億3500万円。月間購読者数は35万7000人、ARPU(単価)は2650円となっている。

IT Media Newsより

4kizにもやや近いビジネス形態であるソーシャルメディア系(メディアプラットフォーム)スタートアップの上場なので、個人的に注目の案件でした。
おそらく、他のnoteユーザーも身近な企業として関心の高い話題なのではないかと思います。

時価総額337億円から44億円への大幅ダウンラウンド

スタートアップにとって、IPOは大変好ましいことなのですが、驚きとともに受け止められたのが、「想定時価総額44.5億円、吸収金額4.4億円」という数字です。
これは、IPO案件としては「小型案件」になりますが、note株式会社の未上場時前回資金調達のラウンド(シリーズE)での時価総額(予想)337億円から大幅なダウンラウンドになったことを意味します。
(「INITIAL」より:https://initial.inc/companies/A-10586

年間赤字が4億円強あることもさることながら、アメリカのハイテク企業の株価が大幅下落し、レイターステージにある大型スタートアップも大幅なダウンラウンド(企業価値の下落)を余儀なくされるなか、メディアプラットフォームであるnoteは直に影響に受けたのではないかと想像します。

とはいえ、事業計画に位置付けられるIPOのタイミングや、自社の資金計画、イーロン・マスクがTwitterを買収したことによるnote社への今後の影響予測など、部外者の知らない様々な要因によってIPOを決断されたのだと思います。

一スタートアップ創業者として、その決断に敬意を表したいと思います。

4kizとnoteの決定的違い

note社の想定時価総額がここまで低く抑えられてのIPOとなった理由には、世界的な市況の影響もさることながら、マーケットが日本国内に留まっていることなのではないかと、個人的には感じています。

ソーシャルメディアが大きくスケールアウトするには、グローバル市場を相手にしなければなりません

noteはテキスト中心のクリエイターが多いことから、言語や国境の壁を超えづらく、だからこそ他のグローバルプラットフォームからは守られてきましたが、逆にグローバルマーケットを獲りにいくのには相当ハードルが高いはずです。

4kizはまだまだIPOまでに数年も年月を要する、創業一年目のソーシャルメディア系&EdTechスタートアップですが、創業時から目指しているのは世界的プラットフォームになることです。
だからこそ、投稿の形式を言語の壁を超えやすい「ショート動画」オンリーに絞り、しかも言語やカルチャーを越境しやすい「創作品をシェア」するというコンセプトにしました。

ベンチマークは、Facebook・InstagramのMeta社や、TikTokのByteDance社です。IPOという中間地点までの道のりもまだまだ遠いですが、note社の上場承認のニュースを読んで、思うところがあり、本テーマを書かせていただきました。

子供向けSNS「4kiz(フォーキッズ)」アプリのダウンロード

ここまでお読みいただきありがとうございました。

よかったら、以下URLから、子ども向けSNSアプリ「4kiz(フォーキッズ)」をスマホ/タブレットにダウンロードしていただくか、周囲の子育て世代にご紹介をよろしくお願いいたします。
https://app.4kiz.jp/lp/001/index.html


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