クライアントとのコミュニケーションで気を付けるべきメッセージの湿度~「コンサルが最初の3年間で学ぶコト」から得た知識を交えて~
はじめに
こんにちは
SESデータサイエンティストのmittaです。
先日元BCGの高松さんの執筆された「コンサルが最初の3年間で学ぶコト」という意識高い系の本を読みました。
その中で私が上司から指摘をいただいていた内容で上手く言語化できていなかった観点が、非常に上手く言語化されており、非常にためになったのでその内容をご紹介させていただきます。
私は新卒3年目のSE兼コンサルのようなポジションでデータサイエンティストをしていますが、この本はクライアントと折衝をするSEにも役立つ本だと思います。2023年2月に初版の発売がされたもので、かなり最新の本です。もし興味があれば、ぜひ手に取って読んでみてください。
ご指摘いただいた現職上司Sさん・先輩Sさんには感謝の意を表します。
結論[1]
クライアントにメッセージを伝える際には、信頼度に応じて”湿度”を変えるべき
湿った状態:リアリティ、具体性、生々しさが含まれた状態。断定的。
乾いた状態:抽象的、生々しさを除去、遠まわしな表現
使い分け方:「自分とクライアントとの距離感」と「クライアントの性格」の違いによって対応を変える。
私が上司に指摘された事例
私の所属していたチームには、IT部門と業務部門という2種類のクライアントがいました。そして私たちがAIベンダーという立場のため、IT部門との関係は相当密だが、業務部門との関係はまだまだこれから良くしていこうという状況でした。そのときに私は、PJT(プロジェクト)を進めるために、IT部門と業務部門の2つにヒアリングをがっつり行おうと思い、質問内容を取りまとめて、上司や先輩に相談しました。このとき私にも時間が無く、IT部門に対しても、業務部門に対してもあまり突っ込まれたくないような内容もド直球で具体的に記載していました。(コンサルが最初の3年間で学ぶコトで言う、湿った状態のメッセージを書いていました。)
これに対して上司からフィードバックで、IT部門に対しては信頼関係ができているのでそのままでも大丈夫だが、業務部門に対しては全ての質問に背景を付けて、ある程度遠まわしな表現にするように指示されました。(コンサルが最初の3年間で学ぶコトで言う、乾いた状態のメッセージ作成を依頼されました。)
確かに、IT部門の方とは接待で一緒にお酒を飲んでいた仲でもあったため、湿った状態のメッセージの方がむしろ話が早く、議論も盛り上がることが予想されたが、一方で業務部門とはそこまでの仲ではなかったため、IT部門と同じような湿度のメッセ―ジを作成すべきではなかったと反省しました。(そもそも上司に内容を事前に見せていたので何も問題は起きていない。)
ここから得た学び
これはプライベートでも似たようなものだなと思いました。友人や気になる異性との関係構築においても、乾いた状態から湿った状態へと徐々に持っていくことが重要なのだと思います。ただしビジネスでは責任の重さや対峙する方のレベルの高さの問題があるため、より慎重に物事を進めていかなかければならず、メッセージの湿度の重要性を強く感じました。
今後の対応
業務部門とのやり取りで、乾いたメッセージでなく湿ったメッセージでやり取りができるようにするためには、結論でも記載した中でも「自分とクライアントとの距離感」が大事だと考えています。
「自分とクライアントとの距離感」を縮めるためには以下の3つが有用でしょう。
① 協業してプロジェクトの成功を体験し、信頼を得る。
② ①が大前提ではあるが、可能な限り飲み会があればそこでたくさん話し、心理的な距離を縮める。
③ クライアントの経営課題、業務課題、業務内容を様々な媒体でキャッチアップ
しかしながら私はこの記事を執筆している1.5ヶ月後には自社サービス企業のデータアナリストにジョブチェンジをします。。今後は自社内での様々なステークホルダーとゼロから関係構築をしなければならないため、このメッセージの湿度に注意をして前進したいです。
参考文献
[1] 高松智史, コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト, ソシム株式会社, p.254~257
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