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『人新世の「資本論」/齋藤幸平著』ビブリオエッセー

《もしもしガースー!そんなこと言ってる場合じゃないってよ》 

人新世(ひとしんせい)とは、人間たちの活動の痕跡が、地球の表面を覆いつくした年代という意味である。/ バウル・クルッツェン(ノーベル化学賞受賞者)

久々の新書。
字が小さい、ページ数多い、ましてやマルクス資本論の内容まで把握してない、資本主義、社会主義、共産主義の区別はついても説明せよと言われたら四苦八苦するだろうし、の私が読めるのか。

難しいところでいちいち立ち止まらずに、まずは読み進めよう。最後まで行こう。
本読みであまり使わない付箋を登場させ、納得いった部分に貼っていった。
そうしたら私にも見えてきた。

そもそも
コロナ云々の前に
地球のことを考えたら
経済活動優先なんて
言ってられないんじゃないのか

エコバックが登場した時から思っていた疑問
付録にも、景品にも、粗品にも、販促にもエコバックが配られ、気に入ったものも欲しくて買う。
いったい家に何個のエコバックがある?
それって、環境破壊になってないのか?レジ袋を使っていたのと対して変わらないなんてことはないのか?

地産地消
安心安全な国産品

輸入品に対して品質の良し悪しだけでいい悪いを考えないか?
それを作っている生産者やその地の環境への影響を想像してみたことはあるか?

この本で印象的だった事例。
健康に良いと人気のアボガドの栽培には水がたくさん必要で、経済優先、アボガド優先にする為に水が足りなくなる。
コロナ禍感染防止の手洗いの水よりもアボガド優先。
先進国に住む、世界10%の富裕層のために、手洗いも満足にせずにアボガドをどんどこどんどこ生産している。
アボガドファースト

世界10%の為に地球は、世界10%の人間たちの為に、取り返しがつかないところまで来ている。
そして、多くの日本人がこの10%にふくまれるのだそうだ。

読み始めてすぐに、この本をバトンしたい人の顔が浮かんだ。
付箋を貼ったまま送る。

*『人新世の「資本論」』齋藤幸平著を読んでのビブリオエッセー
《もしもしガースー!そんなこと言ってる場合じゃないってよ》 

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