#332 『素敵な大人になる方法 2』、拝聴!
こんにちは、鏑木澪です。
一昨日、傘村トータさんの4枚目のアルバム
『素敵な大人になる方法 2』がリリースされました!
「早く、サブスクで聴かせてくだされ〜!」と願っていた曲が、多数収録されています。
(いつもながら、なんともスムーズなXFD)
素敵な曲ばかりですが、私にとって特に思い出深い曲は『ドラドの悲劇』です。
ちょうど、「私も曲を作りたい(ボカロと一緒に曲を作ろうかな)」と思い始めた頃に、アップされているのをYouTubeで見つけました。
もう、何年も”ボカロ曲”を聴いておらず、私の記憶にあるそれらは、早口だったり、音が高かったり、口にしづらい言葉だったりを多く含んでいて、人間にはできない表現を生かしたものが多かったのに対して、
なんて人間らしいんだ!?ッ
(へ? 今は、こんなのもあるんだァ……技術も進歩したのね←)
そりゃあ、10年近く経ったんだから、変わっていて当然だよねと思いながらも、なかなか衝撃を受けた覚えがあります。
また、当時、VOCALOID5(Editor)を購入したばかりで、追加バンクは誰にしようか悩んでいたところでした。
IAとMegpoid(GUMI)の2択で揺れていた私に、IAを選ばせた理由のひとつですね、『ドラドの悲劇』で聴いたIAちゃんの声。
そして、なんと言っても、5分間で語られる物語。
こんなの知らない。
冗談でも、大袈裟でもなくて、この曲を聴いて泣いたんです、私。
確かに、当時の私は異常に涙腺が緩かったので、別に悲しくもない内容の映画を観ながら2時間泣ける状態であったし、近所を散歩している犬がなんだか笑っているように見えただけで部屋に戻ってシクシク泣いていました。
特に意味もなく泣いて、「何を泣いてんだろう(ボケー)」と過ごしていることが多かったです。
かと思えば、一滴の涙も出なくて虚無の日もあったり。笑
というのも、当時学生で、流行病の影響でそれまでしていた仕事(学内業務・実習)が打ち切り(?←クビだねぇ)になりまして……深夜にもバンバン業務メールがきて、睡眠時間が1日1時間も確保できない&寝付けないとか、上司にジクジク嫌味言われて胃と頭が痛い、同僚との関係がうまくいかないとか……
端的に言えば、そういうものから解放されました。
でも、それまでに自分がどれくらいダメージを受けていたのか、あまり、理解できていなかったんです。
ジワジワと、余波がきて、すごく憂鬱になってしまって。
(……わりと、今も引きずっている←早く忘れろ)
人生の先輩方はご存知と思いますが、「給料を払わない」「時間外労働が多い」「休みがない」「上司が企画を横取りする」「同僚のミスを押し付けられる」、そういう搾取的な職場からは、早々に離れたほうが良いですね。。。
(学内だから、安心・安全だと思うじゃない?←そうやって、自分じゃ抜けられない、ヤバい状態になるんだぜぇ)
……なにか、生きる理由を作らなきゃ、新しいことを始めなきゃ
そう考えるなかで、「そういえば、曲を作ってみたかったんだ」と思い出しました。
んー、いや、何の話? してましたっけ。
あぁ、そうだ。
音楽を聴くのと小説を読むの、ふたつを比較すると、私は小説を読むのに使ってきた時間が圧倒的に長く、音楽の知識は殆どありませんでした。
物語と音楽が紐づいているものを作りたい。
漠然と、そのためにどうしたらいいかと考えた時、”小説×音楽”がいいな、私はふたつを組み合わせたものを作れるようになりたいなと思っていたのですが、
『ドラドの悲劇』は、掌編小説を歌ったかのように、
5分間の音楽に物語がしっかりと落とし込まれていたのです。
……もう、なんなんだこれは、本当に。
(どうして、こんなことができるの。)
歌詞の一部(ワンフレーズ)が、その時の自分にとって欲しい言葉だったり、音色から受ける印象が悲しいものだったり、そういったところで聴いているうちに涙が滲んだ経験も数えるほどしかなかった私が、
号泣しました。
音楽でも、小説でも、イラストでも、なんでも
私はやはり、「伝わる」ものが良い作品の基準のひとつだと思います。
使われている技術が素晴らしい、洗練されている、作者の人となり、積んできた研鑽が見える……お金がかかっている、etc.
いろいろな視点があるけれど、「この作品が表現しているものは、これだ」とわかる状態、もしかしたら作者が意図したものとは違っているかもしれないけれど、私が何か受け取るものがある、感じるものがある
伝わる!
そんな作品が、好きです。
(私も目指しているところ)
そうだなぁ、私は自分が子供の頃に描いた素敵な大人とは、全然違う人間になってしまったけれど、
まだ、生きているので!ッ
明日に向かって、歩いて行こうと思います。
笑顔でね!
(『生きてさえ』の受け売りです←)
ではでは〜
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